81年4月6日(現地時間)、ニューヨークMSG(観衆22,000人超満員発表)定期戦ではこの後共に新日本プロレス遠征を時間差で控えているボブ・バックランドとスタン・ハンセンが決着戦としてWWFヘビー級王座を賭けて、ケージ(金網)マッチ時間無制限1本勝負で対戦しています。
試合はスタートからお互いが金網に双方の額を叩きつけ合う喧嘩ファイトを展開、先に流血したのはハンセン。ケージの中においては流血はタダでさえ近眼のハンセンは不利。
バックランドはハンセンの額にパンチを叩き込むとリング外へエスケープを試みます。追いかけるハンセン、バックランドは追ってきたハンセンをリング下に叩き落とすとフェンスを跨いで場外脱出。8分59秒、バックランドがエスケープルールにより勝利を飾りタイトル防衛に成功しましたが、日本の国際プロレスで行われている金網デスマッチと違い、KOかギブアップではなく、金網の外に出れば勝ちなので両者余力を残しており、完全決着戦という謳い文句とはかなり違った結末になりました。
81年新日本プロレス「WWFビッグ・ファイト・シリーズ第2弾」(インターナショナル・チャンピオンシップ予選)第6戦、4月8日京都府福知山市厚生会館(観衆2,000人発表)大会のセミファイナルでタイガー・ジェット・シン&上田馬之助組が北米タッグ王者チームの坂口征二&長州力組とタッグマッチ45分3本勝負で対戦。
1本目は5分11秒、両チームリングアウトで1−1、決勝の2本目は2分3秒、日本組の反則勝ち。2−1で坂口&長州組がスコアの上では勝ちましたが、この試合がシン&上田組、最後の新日本プロレスでのタッグ結成となっています。(92年3月1日、横浜アリーナでのエキシビションマッチは除く)
第7戦、4月10日福岡県北九州市西日本総合展示場(テレビ生中継、観衆3,000人満員発表)大会。WWFヘビー級王者バックランドはこの日から出場、メインイベントでリック・マグローと組んで猪木&長州組とタッグマッチ60分1本勝負で対戦、14分52秒、バックランドが長州をジャパニーズ・レッグロール・クラッチホールドでフォールしています。
セミファイナルの藤波辰巳にダイナマイト・キッドが挑戦したWWFジュニア・ヘビー級選手権試合60分1本勝負は21分37秒、ヘビー級転向近しを思わせる力技アトミック・ドロップからのアルゼンチン・バックブリーカーでキッドをギブアップさせて21度目の゙防衛に成功。
この試合、テレビ中継が試合の途中から映らなくなる放送事故が起き、10分位画面が真っ暗となり再開したのは試合が終わってからでした。電波の中継点となる関門海峡のある地点に貨物船が停まり電波を遮ったのが原因でした。
カネックは木村健吾を4分50秒、ジャーマン・スープレックスホールドで破り、坂口は上田に2分45秒、反則勝ち。
第13戦、4月17日鹿児島県立体育館(テレビ生中継、観衆4,500人満員発表)大会。この日はバックランドが猪木のNWFヘビー級王座に挑戦する予定でしたが、スケジュールの都合で急拠帰国となり、代打でスタン・ハンセンが王座挑戦に変更されました。
ハンセンは元々、シリーズ最終戦の4月23日、蔵前国技館で鹿児島大会終了時点のNWFヘビー級王者に挑戦が決定していましたが、猪木vsハンセンの2連戦となった訳です。
試合は60分1本勝負、ハンセンのパワーに押され気味の猪木は場外戦に活路を見出しましたが、場外フェンスを乗り越えての乱闘となり、13分24秒、没収試合が宣告され、猪木の王座も没収されました。
4月23日のハンセン戦をもって、猪木はIWGP参戦の為、勝っても負けてもNWFヘビー級王座を返上、封印する予定でおり、最終戦は猪木とハンセンによる王座決定戦となり新王者がタイトル即返上するという異例の展開となりました。
セミファイナルはいよいよこの日からIWGPアジア・ゾーン予選がスタート(30分1本勝負)、第1戦は藤波と木村健の一戦。藤波をコーナーポスト最上段に乗せた木村健はセカンドロープに昇ってブレーンバスター狙い。しかし、空中で身体を反転させた藤波はこれを押し潰して15分35秒、体固めで逆転フォール勝ちを収めました。
セカンドロープからのブレーンバスターは4月18日、後楽園ホールで開幕する国際プロレスの「ビッグ・チャレンジ・シリーズ」に凱旋帰国した阿修羅・原が公開練習で見せた「雪崩式ブレーンバスター」で、「東京スポーツ」にその記事が掲載されました。
それを木村健が見て早速パクり原より先にテレビ生中継で見せようとしましたが敢なく失敗…。原も遠征先のルイジナアでスーパー・デストロイヤー(スコット・アーウィン)が「スーパープレックス」という名称で使っているのを見てを持ち帰ったもので、オリジナルではないのですが…。
いずれにしても木村健の行為は褒められたモノではなく「人の技をパクってバチが当たり負けた」と言えますが、新日本プロレスが原の試合での公開を前に「こうすればこの技は簡単に防御出来る」という嫌がらせをテレビ生中継でやったとも考えられます。
坂口&長州組とパテラ&Rマグロー組のタッグマッチ45分1本勝負は6分5秒、長州がRマグローを体固めで破り、カネックは星野勘太郎を3分35秒、体固めで降しました。
第15戦、4月21日栃木県小山ゆうえんちスケートセンター(観衆2,000人発表)大会でブラック・キャットが日本でのデビュー戦を行い、星野と組んで木戸修&永源遙組とタッグマッチ20分1本勝負で対戦、13分1秒、星野が永源を体固めで破りました。
シリーズ最終戦、4月23日蔵前国技館(テレビ収録、観衆8,500人発表)大会。私はこの興行は会場で生観戦しています。
メインイベントは空位となったNWFヘビー級王座決定戦、猪木とハンセンの60分1本勝負、この試合、猪木はガウンを、ハンセンはテンガロンハットとローハイドを、互いのコスチュームを賭けた対戦。猪木がコーナーポスト最上段からのダイビング式延髄斬り、さらにダウンしたハンセンに対し再びコーナーポスト最上段からのフライング・ニードロップを決め、12分56秒、体固めで猪木がフォール勝ちし新王者に。
そして約束通り、IWGP参戦の為、二階堂進日本プロレスリング・コミッショナーにNWFヘビー級王座を返上、封印しています。
この日は他にも坂口のWWF北米ヘビー級、坂口&長州組の北米タッグ王座も二階堂コミッショナーに返上されました。
セミファイナルは謎のマスクマン、タイガーマスクがデビュー、キッドとシングルマッチ60分1本勝負で対戦、9分29秒、急角度のジャーマン・スープレックス・ホールドでキッドからフォール勝ち、センセーショナルな話題を集めました。
4月20日からテレビ朝日系列でアニメ「タイガーマスク�鏡ぁ廚�スタート、そのタイアップとして企画されたタイガーマスクのデビューでしたがアニメ以上のブームを巻き起こすことになっていきます。
藤波とカネックのシングルマッチ45分1本勝負は9分18秒、カネックの反則勝ちに終わりました。鹿児島大会と同一カード、坂口&長州組vsパテラ&Rマグロー組は8分45秒、坂口がRマグローを片エビ固め。木村健はザイール・ビコを8分15秒、体固めで降しました。
※観戦チケットをアップ致しました。
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