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2024年03月26日22:02

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ストロング小林さん追悼(637)

80年新日本プロレス「サマー・ファイト・シリーズ」は6月19日、高崎市体育館で開幕。タイガー・ジェット・シン、バッドニュース・アレン、ジョニー・マンテル、キース・ハート、ブレット・ハート、ゲシュタポ(リック・オリバー)の外国人選手がシリーズ全戦参加。

先の「第3回MSGシリーズ」が豪華外国人を一同に揃えただけに、今シリーズは「いつもの新日本プロレス」に戻った感があります。「第3回MSGシリーズ」の参加外国人メンバーにシンとローラン・ボックを加えたら「リアルIWGPになる」と書きましたが、やはり、営業サイドから見れば「第3回MSGシリーズ」の後のシリーズは売り興行を入れるのが大変。

そうなると、やはり地方興行には高い観客動員力を誇るシンを投入してくるのは戦略上ごもっともな話です。

この流れで思い起こされるのがこれから3年後の83年、5〜6月の「IWGP」と7月の「サマー・ファイト・シリーズ」の関係。

81年5月に「IWGP参戦」を表明して全日本プロレスから新日本プロレスに移籍してきたアブドーラ・ザ・ブッチャー。ブッチャーは結局IWGPには参戦せず、次の「サマー・ファイト・シリーズ」に参戦。(7月1日〜21日特別参加)

これは、当時の営業部長だった大塚直樹が、IWGPの次のシリーズは集客が落ちるからと、地方では大きな知名度のあるブッチャーを呼んで下さいと猪木に直訴し、猪木がこれを了解したものでした。

83年「サマー・ファイト・シリーズ」は長州力の革命軍がリニューアルされ、国際軍団を離脱したアニマル浜口との維新軍結成が話題を集めましたが、維新軍よりもブッチャーの方が地方でのネームバリューは断然高く、これは興行的に成功しています。

80年のこの時期に上記のエピソードの原型が出来ていたと見るのが正しいかと思います。

エース格の「インドの狂虎」シンは前79年11〜12月の「闘魂シリーズ」以来半年ぶりの来日。前回は猪木との決着戦にチェーンデスマッチを要求。ボブ・バックランドとのWWFヘビー級選手権試合2連戦を控える猪木は、これに消極姿勢。

代わりに坂口征二が受けると宣言しましたが、結局は会場を毀損する恐れがあるとして実現せず。猪木に対戦しを断られた腹いせか、シンは11月30日、徳島市立体育館と12月6日、蔵前国技館で行われたバックランドvs猪木のWWFヘビー級選手権2連戦に介入。

徳島(猪木の勝ち)ではリング下に姿を現しただけでしたが蔵前(ノーコンテスト)では場外に降りた猪木と身体のコンタクトがあり、乱闘を展開して後味の悪い結末を引き起こす要因を作っています。

これにより新日本プロレスはシンを6か月の出場停止処分にしました。日本でファイト出来なくなったシンは新天地をメキシコに求め(実際は新日本プロレスからのブッキングで提携先のUWAに参戦している)、2月17日、メキシコシティ・エル・トレオ・デ・クアトロ・カミノスでカネックを破りUWA世界ヘビー級王座を獲得。

4月13日、エル・トレオで日本から乗り込んで来た猪木と防衛戦を行い、1−1から反則負けでルールにより猪木にベルトを明け渡しています。

メキシコで新たな拠点の天下を取ったシンですが、よりによって一番ベルトを渡したくない猪木に反則負けとは言えタイトルを奪われてしまった、復讐に燃えるシンは猪木のUWA世界ヘビー級王座に照準を定めての来日となります。

「黒い猛牛」アレンは先の「第3回MSGシリーズ」に次いで4シリーズ連続参戦。公式戦では予選トーナメント本戦と敗者復活戦でいずれも藤波辰巳の丸め込みの前に惜敗。

後半戦は大物外国人レスラーが多数参戦したことでアンダーカードに落ちてしまいましたが、今シリーズは準エース扱い。「バッドニュース」として来日してからはシンと一緒になるのは初。留学生時代にリングサイドからセコンドとして見ていたシンからヒールの極意を盗み取れるか?
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