79年8月26日、日本武道館で行われた「プロレス夢のオールスター戦」メインイベント、7年8か月ぶりにジャイアント馬場(全日本プロレス)とアントニオ猪木(新日本プロレス)が「BI砲」vs全日本プロレスと新日本プロレスのトップヒール外国人であるアブドーラ・ザ・ブッチャー&タイガー・ジェット・シン組のタッグマッチ時間無制限1本勝負の続きです。
猪木はシンをリバース・フルネルソンに捉えるとダブルアーム・スープレックス。低い体勢で弧の小さい独特の投げ方ですが、綺麗に決まりました。さらにロープに飛ばしてコブラツイストにいきますが、これはシンがタイツに忍ばせていた凶器で殴りつけカット。
猪木「凶器持ってるぞ!」とアピール、メインレフェリーのジョー樋口とサブレフェリーのミスター高橋が2人がかりでシンのボディチェック、凶器を発見、このあたりはレフェリーの見せ場もしっかり作っています。
シンはトーキック2発から頸動脈絞め、立ち上がった猪木はドロップキック、シンはブッチャーに交代、猪木も馬場にタッチ。するとブッチャーはすぐさまシンにタッチ。シンは馬場の長い脚を取りにいきレッグシザース、馬場はグラウンドのチンロックで反撃も、シンに足を押さえられた状態でブッチャーがロープに飛んでのジャンピング・エルボードロップ。シンがカバーに入りましたが、馬場は左足をロープに掛けてブレイク。
ブッチャーが入り、馬場のボディにソバット、先端の尖ったリングシューズでのキック、ヘッドバットからチョーク攻撃。樋口、高橋両レフェリーが入って喉に入っているかをチェック、シンは馬場を場外に落として記者席の机に一撃、馬場もエキサイトして椅子を持ち出してシンを威嚇します。
椅子を離すとぐるりとリング下を半周して呼吸を整え、体勢を立て直してからリングへ。このあたりの駆け引きは流石です。
馬場はシンの腕を取ると脳天唐竹割り一発、猪木も入ってシンの腕を取り、ダブルでのショルダー・アームブリーカー。BI砲の連携、オールスター戦の白眉の名場面であったと言えます。
シンはブッチャーにタッチ、再び猪木とブッチャーの攻防だ。ブッチャーは猪木にソバット、ヘッドバット、しかし猪木はブッチャーを担ぎ上げると140kgの巨体を鮮やかなブレーンバスター。
ブッチャーはこれまで全日本プロレスのリングでドリー・ファンク・ジュニア、鶴田にブレーンバスターで投げられたことはありますが、ブッチャーの身体の重さでいずれも体勢が横に流れてしまっています。この時の猪木のブレーンバスターは完璧にブッチャーの身体を後ろに投げ捨てています。フォールにいきましたが、シンがこれをカットしました。
リング中央で組み付いた猪木とブッチャー、ブッチャーは猪木の背中にヘッドバットを叩き込んでからシンにタッチ。シンのトーキックで猪木は場外に転落、ブッチャーは猪木の頭部を記者席の机に叩きつけます。
上がってきた猪木にシンがロープ越しのブレーンバスター、シンのブレーンバスターは身体が反れないので、前に落とすボディスラム気味に決まりフォールへ、カウント2で返す猪木。
勝負を賭けたシンはリング中央でもう一発ブレーンバスター、しかし猪木はシンの身体を滑り降りると背中合わせになって電光石火の逆さ押さえ込み。カットに入ったブッチャーをリングインして睨みつけ牽制する馬場。13分3秒、カウント3が入り、馬場&猪木組のBI砲が勝利を飾っています。
試合後、猪木はマイクを持ち、観客席に向けて「馬場さん、今度2人が同じリングに立つのは対戦する時です!やりましょう!」と事前の打合せのないアピール。
これには馬場も内心は面白くはなかったでしょうが、場の雰囲気を壊しても仕方なしと思ったか、「よし、やろう!」と回答、抱き合って健闘を称え合いました。
「プロレス夢のオールスター戦」の模様は当日の23時15分からテレビ朝日系の「ANNスポーツニュース」でメインの馬場&猪木組vsブッチャー&シン組を、23時45分から日本テレビ系の「NNNスポーツニュース」でメインとセミ前のジャンボ鶴田&藤波辰巳&ミル・マスカラス組vsマサ齋藤&高千穂明久&タイガー戸口組の2試合が放送されています。(この項終わり)
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