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2023年09月16日23:24

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ストロング小林さん追悼(507)

79年「サマー・ファイト・シリーズ」が終了すると、猪木、坂口征二、藤波辰巳の3人はアメリカ、カナダ遠征に出発。

先ずは8月10日(日本時間11日)、ロサンゼルス・オリンピック・オーデトリアム大会に出場、猪木はタイガー・ジェット・シンとNWFヘビー級王座防衛戦を行いました。

両者は8月2日、品川プリンスホテル・ゴールドホールで同王座を賭けて対戦。猪木がペースをうまく掴めぬまま、シンのセコンドについていたマサ齋藤が乱入、2人がかりで猪木を痛め付け、17分59秒、ノーコンテストに終わっています。日本での決着は海外で、ということでロサンゼルスのリングで因縁抗争が行われました。

試合は60分1本勝負。ゴング前にシンがターバンで猪木の首を絞め上げる奇襲を見せ、猪木が反撃もシンはコブラクローで猪木をエプロン際で攻撃。両者の身体がエプロンに出てしまい、レフェリーのレッドシューズ・ドゥーガンはカウント10を数え、僅か7分3秒、両者リングアウトの引き分けとなり、呆気ない幕切れに終わりました。猪木は23度目のタイトル防衛に成功しています。

シンとの抗争の決着は、8月28日、松阪市総合体育館で開幕する次期「ブラディ・ファイト・シリーズ」に持ち越しとなりました。

藤波は未来日の「黒い怪鳥」スキップ・ヤングとWWFジュニア・ヘビー級王座防衛戦を行いました。試合は当時のアメリカマットでは珍しい60分3本勝負。1本目は2分、藤波が回転エビ固め、2本目は4分46秒、ヤングが鮮やかなドロップキックの連発から体固め、決勝の3本目は6分11秒、藤波がジャーマン・スープレックスホールドを決め、藤波がスッキリと2フォールを奪って2−1で23度目の防衛を果たしました。ヤングはバネのあるスピーディーな試合で観客を魅了、早い機会での初来日が期待されます。

坂口は78年9月まで新日本プロレスの留学生だったバッファロー・アレンことアレン・コージとNWF北米ヘビー級王座防衛戦を行っています。

アレンは10か月に及ぶ留学生生活を終えて帰国後、本名のアレン・コージ名義にてWWF地区を短期間サーキット、フレッド・ブラッシーをマネージャーに迎えてのヒール修行。バロン・シクルナ、ジョニー・ロッズ、トニー・ガレア、ラリー・ズビスコ、SDジョーンズ、ドン・デヌーチ、テッド・デビアス、イワン・プトスキー、フレッド・カリーら中堅どころのベビーフェイスと対戦してヒールとしての経験を積みました。

この年の夏からロサンゼルス地区、NWAハリウッド・レスリングに出場、同じ黒人ヒールのバッドバッド・レロイ・ブラウン、ビクター・リベラとのタッグで、アーマンド&ヘクターのゲレロ兄弟、ツイン・デビルス1&2号、チャボ・ゲレロ&アル・マドリル組らと抗争を展開し始めたばかり。

8月4日には、日本から帰国したばかりのLブラウンとのタッグでアーマンド&ヘクターのゲレロ兄弟を破りアメリカス・タッグ王座を獲得しています。

試合は60分1本勝負、坂口にとってはプロデビューの相手(77年10月25日、日本武道館での柔道ジャケットマッチ)だったアレンだけに、格下扱いして油断したかカッとなり14分26秒、坂口の反則負けとなりました。ルールによりベルトの移動はなし。坂口は屈辱的な4度目の防衛となりました。

ロサンゼルス大会は8月24日の「ワールドプロレスリング」で放送されています。

8月17日(日本時間18日)にはカナダ・アルバータ州カルガリー・スタンビート・ビクトリアパビリオンのスチュ・ハート主宰のスタンビート・レスリングの興行に出場、カルガリーは国際プロレスと親密関係にあり、新日本プロレス勢の出場は初。

猪木は4〜6月の「第2回MSGシリーズ」で壮絶な死闘を展開したスタン・ハンセンとNWFヘビー級王座防衛戦を行いました。

「ブレーキの壊れたダンプカー」ハンセンの突進をアームホイップで素早くかわした猪木、パワーに押されながらもドロップキック、ハンセンのウェスタン・ラリアットをかわすとバックドロップ、9分15秒、体固めで猪木がハンセンを降し、24度目のタイトル防衛を果たしています。

藤波は7月に国際プロレスに初来日したばかりのダイナマイト・キッドとWWFジュニア・ヘビー級、キッドが保持する英連邦ジュニア・ヘビー級王座を賭けたダブル・タイトルマッチ60分1本勝負で対戦。

流石に藤波はキッドのポテンシャルを引き出すレベルの高い試合を展開、20分33秒、両者リングアウトの引き分けとなり、共にタイトルは防衛。藤波は24度目の防衛となりました。

坂口は難敵シンとNWF北米ヘビー級王座防衛戦を行い、11分31秒、坂口のリングアウト負けとなりましたが、またもルールに救われ、ベルト移動はなし。坂口はまたも屈辱の敗戦防衛となり、5度目の防衛を果たしています。

カルガリー決戦はテレビ朝日の「モスクワ・プレオリンピック中継」で「ワールドプロレスリング」のレギュラー放送枠が取れず、試合から2か月後の10月17日午後7時30分からの「水曜スペシャル」で90分枠で放送されました。

その際、当時全日本プロレス所属だったミスター・サクラダ(桜田一男)がフリーのミスター・ヒトと組んでハーマン・シェーファー&ベン・デリオン組(地元のジョバー)を破った一戦も放送されて馬場の怒りを買い物議を醸しました。 

同行した新日本プロレスの新間寿営業本部長はカルガリーのプロモーター、スチュ・ハートに好条件を呈示、国際プロレスとのビジネスをやめて新日本プロレスに鞍替えするように要請しました。Sハートは好条件に落とされて、カルガリーマットと新日本プロレスの提携が始まることになりました。
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