79年新日本プロレス「サマー・ファイト・シリーズ」も大詰め、中国地方に移動し第30戦は7月29日、岡山県加茂町(現在の津山市加茂町)上原グラウンド特設リング(観衆3,300人満員発表)大会。
メインイベントは猪木&藤波辰巳&長州力組がクレイジー・レロイ・ブラウン&マサ齋藤&トニー・ロコ組と対戦。1本目は11分5秒、Lブラウンが長州を体固め、2本目は2分4秒、長州がロコを体固め、決勝の3本目は3分11秒、猪木がLブラウンを体固めで破り、2−1で猪木&藤波&長州組が勝利を飾っています。
Lブラウンは今シリーズいずれも猪木2度目の一本負けとなりました。
セミファイナルは坂口征二とウィリエム・ルスカのシングルマッチ45分1本勝負で8分13秒、両者リングアウトの引き分け。
ストロング小林はセミ前に出場、シリーズ最終戦の8月2日、品川プリンスホテル・ゴールドホールで藤波のWWFジュニア・ヘビー級王座に挑戦するシン・リーガンとのシングル初対決。7月22日のむつ市体育館でのタッグマッチでは、リーガンは星野勘太郎と組んで、S小林&木村健吾組と対戦、13分36秒、リーガンがS小林から体固めでフォールを奪っています。
リーガンは確かに実力者ではありますが、藤波のジュニアの挑戦者、ヘビー級の一角を担うS小林が簡単に負けることは先ず考えられないですが、あっさりとリーガンにフォールを許してしまっています。
この日のシングルマッチも、8分15秒でリーガンが体固めでフォール勝ちし、S小林は悔しい連敗。8月26日、日本武道館での「プロレス夢のオールスター戦」で対戦するラッシャー木村は心技体共に充実しており、後述しますが7月25日、三島市民体育館で閉幕した「ビッグ・サマー・シリーズ」ではアンドレ・ザ・ジャイアント、アレックス・スミルノフを相手にIWA世界ヘビー級王座をめぐり激闘を展開。
「これでR木村と勝負になるのか?」という気持ちにさせられました。
山本小鉄とジョージ・スチールは4分7秒、体固めでGスチールがフォール勝ち。木村健&星野組vs木戸修&永源遙組のタッグマッチは16分39秒、星野がエビ固めで永源を破り、ウルトラマンは平田淳二を8分6秒、体固めで降しています。
79年8月1日付(7月31日発行)の「東京スポーツ」では「木村、小林8.26紙上大ゲンカ」としてオールスター戦での対戦が決定したR木村とS小林にそれぞれ取材し、対戦への抱負を聞いている。
以下、引用。S小林は7月30日、巡業先である静岡県湖西市でインタビューに応えています。
ー「8月26日のオールスター戦で因縁のライバル木村選手と闘うことになったけど、決意の程は?」
S小林「スカッと勝ちますよ。今までにIWA世界ヘビー級戦を含め2度彼と闘ってるけど、いずれも俺の圧勝、勝負付けはもう終わっているはずだ。俺は、あくまで挑戦されたと解釈している。」
ー「精神的にやりづらい、ということはありませんか?国際プロレス脱退のいきさつからも…」
S小林「俺は、あくまで自分の意思で闘う男としての道を貫いたんだ。木村が何だ、他の選手が何だ、というものは全くないよ。今回の木村戦も、一人のプロレスラーとして、リングで闘うだけ。まあ、向こうさんはどう思っているのか知らないが…」
ー「木村選手は、相当エキサイトしていますよ。」
S小林「勝手に吠えればいい。結局、三度び俺の前にひざまずくことになるんだからね。」
ー「凄い自信ですが、何か特別な大技でも開発中?」
S小林「特別な技など必要ないんじゃないの。この前(73年7月)はバックドロップ一発でKOしている。今度も、本当はこれだけで十分だが、もう一つ、俺の肩の上で木村がギブアップすることになるかもな。」
ー「カナディアン背骨折りですね。それは。」
S小林「まあね。この二つで十分だよ、木村KOは。たった一つ警戒するのは、木村の精神的な成長だね。テレビで試合を見ても、昔のようにガムシャラな面がなくなり、勝つ為の計算をしているね。これは無形の敵になる。」
ー「木村選手を、かなり研究していますね。やっぱり心の中では相当意識してる、ということでは…」
S小林「彼は国際プロレスの大将だからね。最近どんなレスリングをやっているか、気にしない方が嘘だろう。これだけは、はっきり予告しておくが、俺のバックドロップは6年前と威力が全く違う。
最近は試合ではあまり使わないようにしているが、練習は毎日やっている。木村戦の為にだ。必ず『ストロング後ろ脳天』で木村を沈めてみせる。」
と、R木村戦でのフィニッシュホールドは73年7月9日、国際プロレスの大阪府立体育会館でのIWA世界ヘビー級選手権試合の3本目のフィニッシュホールドとなったバックドロップを使って勝つと予告しています。(この項続く)
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