「首折り男」スタン・ハンセンは77年8〜10月の「闘魂シリーズ」以来1年半ぶり3度目の新日本プロレス登場、前78年は来日がありませんでしたが、これは干されていたのではなく、アメリカのホームリングだったジョージア州でのスケジュールが多忙だったことによります。
前回の来日では77年9月2日、愛知県体育館で猪木のNWFヘビー級王座に挑戦、セコンドのブラックジャック・マリガンのアシストで1度はリングアウト勝ちをせしめるも反則があったと判定が覆り試合続行、25分13秒、猪木のバックドロップの前に体固めで敗れましたが、日本でのポジションは大いに上がりました。
予選トーナメント初戦では上田馬之助と対戦、上田の反則包囲網を搔い潜ってこれを撃破するか、予選最大の目玉カードと言えます。
「ロスの太陽」チャボ・ゲレロは前78年10〜11月の「闘魂シリーズ」以来約半年ぶり3度目の新日本プロレス登場、前回の来日では78年10月20日、寝屋川市民体育館で藤波辰巳のWWWFジュニア・ヘビー級王座に挑戦。藤波のドラゴン・ロケットの着地失敗による大流血で試合を優位に進めましたが、決勝の3本目、藤波執念のコブラツイストの前にギブアップ負け。
激闘を闘い抜いたことで藤波との間に信頼関係が生まれ、2月の藤波のロサンゼルス遠征では藤波とタッグを結成しザ・ツイン・デビルス1&2号を破ってNWAアメリカス・タッグ王座を獲得。今回は敵に回るのか、それとも日本でも藤波とタッグを組むのか?
「仮面の魔豹」カネックは前78年3月の「ビッグ・ファイト・シリーズ」以来1年1か月ぶり2度目の来日。
前回の来日では3月30日、蔵前国技館で藤波のWWWFジュニア・ヘビー級王座に挑戦が決定していましたが、タイトル戦を前にして帰国するという前代未聞の「敵前逃亡」事件を起こしましたが、和解し再来日が決定。
公式戦はもちろんのこと、「汚名返上」とばかりに藤波のベルトに照準を定めての来日。今回はメンバー的に虐めをするような外国人レスラーは見当たらず、同じメキシカンのチャボや特別参加のエル・ソリタリオもいることから本領発揮出来そうです。
「黒い核弾頭」ビクター・リベラは77年4〜6月「ゴールデン・ファイト・シリーズ」以来約2年ぶりの来日。4度目の新日本プロレス参戦。前回はタイトル挑戦の機会はありませんでしたがその前の76年「第3回ワールド・リーグ戦」ではリーグ戦10勝3敗で坂口征二、キラー・カール・クラップと並ぶ星を挙げ、伏兵としてリーグ戦を盛り上げました。WWWF、ロサンゼルス地区では実力者だっただけに捲土重来を期待。予選トーナメント1回戦ではストロング小林と対戦。S小林とはアメリカ、日本を通して対戦成績では分が良く波乱を起こせるか期待したいところです。
「発電所二世」ラリー・ズビスコは前78年6〜7月の「サマー・ファイト・シリーズ」以来9か月ぶり2度目の新日本プロレス参戦。パワーファイターながらプロレスの巧さでは定評があり、前回は7月7日、福島県石川町体育館でのテレビ中継メインイベントで猪木とシングルで一騎討ちし善戦するも敗れました。今回はダークホースとして公式戦を掻き回すか注目です。
「サモアの虎鮫」ピーター・メイビアはズビスコ同様、前78年6〜7月の「サマー・ファイト・シリーズ」以来9か月ぶり2度目の新日本プロレス参戦。前回は7月24日、広島県立体育館でヘイスタック・カルホーンとのタッグで坂口&S小林組の北米タッグ王座に挑戦。反則含みながら2−0のストレート負け。最終戦の7月27日、日本武道館では木戸修に首固めで敗れ白星献上して元気のないところを見せました。
しかし帰国後は11月20日、ニューヨークMSGでボブ・バックランドのWWFヘビー級王座に挑戦してリングアウト勝ちを収め、日本でもテレビ放送された12月18日の再戦は両者リングアウト。3度目の決着戦として1月22日にケージ(金網)マッチが行われ、バックランドが場外脱出によるエスケープ勝ちによりようやく一矢報いた感じです。
「ニュージーランドの貴公子」トニー・ガレアは前78年の第1回大会に続いてアンドレと並ぶ2年連続出場。約1年ぶり2度目の来日。前回は惜しくも本戦で3回戦まで進みバグジー・マグローに敗退、敗者復活戦も3回戦までいきながら上田馬之助に敗れ惜しくも決勝リーグ戦進出ならず。今回はくじ運に恵まれているだけに念願の決勝リーグ戦進出を果たしそうです。
中盤戦特別参加、新日本プロレス初登場の「孤狼仮面」エル・ソリタリオは72年7月の「サマー・ビッグ・シリーズ」以来6年9か月ぶりの再来日。本名ロベルト・ゴンザレス・クルス。1946年5月25日、メキシコ・ハリスコ州ヤウアリカ出身の当時32歳。
兄のヘスス・ゴンサレスの紹介により、ジョー・エル・エルモソのトレーニングを受けて60年に14歳でデビュー。66年2月にソリタリオとして再デビューを果たします。
ソリタリオのリングネームは、アメリカの活劇ドラマ「ローン・レンジャー」のメキシコでのタイトル からつけられ、劇中で主人公が着けていた黒いアイマスクをモチーフとした黄金のマスクで活躍。
メキシコではミル・マスカラス以上の国民的ヒーローだったエル・サントの「エンマスカラード・デ・プラタ」(銀色の仮面)に対する「エンマスカラード・デ・オロ」(黄金の仮面)として、ルードのポジションで活動開始。67年よりEMLLに参戦、69年8月にはエル・ラヨ・デ・ハリスコを破ってNWA世界ミドル級王座を獲得、70年11月にはレイ・メンドーサを降しNWA世界ライト・ヘビー級王座を奪取しました。71年にはヒスパニック系移民の多いアメリカのロサンゼルス地区にも進出し、国際的なスターとなっていたマスカラスとも対戦しました。
72年7月、日本プロレスに初来日し、馬場や坂口らスーパーヘビー級の選手とも対戦。同シリーズにはマスカラスも参戦しており、当時メキシコやロサンゼルスでは敵同士だった両者のタッグチームが実現しています。
帰国後の同年12月、パートナーだったアンヘル・ブランコをマスカラ・コントラ・マスカラで破ったことを機にリンピオに転向。翌73年には最優秀人気選手に選ばれ、以降マスカラスに匹敵する人気を持つ重量級ルチャドールのトップ・スターとなってメキシコのマット界に君臨しています。アメリカでもベビーフェイスとして活躍し、ロサンゼルス地区ではジョン・トロス、ルーク・グラハム、パク・ソンナン(朴松男)などヘビー級のヒールと対戦しています。
77年よりUWAに移籍、メキシコ修行時代の藤波とも対戦。79年4月22日、エル・トレオ・デ・クアトロ・カミノスでは日本から遠征してきた藤波のWWFジュニア・ヘビー級王座に挑戦、1−1から両者リングアウトで引き分けました。
今回は藤波はカネックとの同王座防衛戦を優先させることでソリタリオのタイトル挑戦はありませんが、ノンタイトルでは対戦が予定されています。(この項続く)
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