78年新日本プロレス「プレ日本選手権」第17戦は12月8日、長州力の地元、山口県徳山市(現在の周南市)体育館(観衆4,100人満員発表)大会。
メインイベントは地元長州が猪木とタッグを結成、ヒロ・マツダ&マサ齋藤組と対戦。1本目は9分13秒、M齋藤が長州を体固め、2本目は3分49秒、長州がM齋藤を体固め、決勝の3本目は上田馬之助、サンダー杉山、剛竜馬の狼軍団が乱入して2分40秒、ノーコンテストに終わっています。
この日はマツダvs上田の決勝トーナメント1回戦が行われる予定でした。前回書きましたように上田がボスのマツダを優勝させる為に棄権しマツダが不戦勝になっており、シリーズ中唯一、公式戦が組まれない大会になりました。マツダは12月11日、静岡・駿府会館で藤波と準々決勝で対戦が決定しました。
セミファイナルは坂口征二と上田のシングルマッチ45分1本勝負で9分40秒、両者リングアウトの引き分け。
セミ前は藤波辰巳と剛のシングルマッチで11分43秒、藤波が回転足折り固め(ジャパニーズ・レッグロール・クラッチホールド)でフォール勝ち、剛には今シリーズ3連勝です。
ストロング小林は杉山と今シリーズ2度目のシングルマッチを行い、9分5秒に反則勝ち。星野勘太郎は藤原喜明を12分14秒、逆さ押さえ込みでフォールしました。
第18戦、12月9日、三重県四日市市体育館(観衆4,200人超満員発表)大会。
メインイベントは坂口&長州組と上田&杉山組が対戦、1本目は14分57秒、上田が長州を体固め、2本目はマツダ、M齋藤、剛が乱入、新日本プロレスのセコンド陣がこれを止めて両軍入り乱れての乱闘となり、3分21秒、ノーコンテスト。上田&杉山組は1本目を奪ってはいますが、2本目がノーコンテストであり、勝ちはありません。
セミファイナルは決勝トーナメント準々決勝45分1本勝負、4年前に日本全国のプロレスファンを熱狂させた猪木vsS小林の3年7か月ぶり5度目のシングル対決。
蔵前国技館を2回、16,500人超満員札止めの大観衆で埋めた猪木vsS小林戦がノーテレビの四日市で行われることに寂しさを感じる方がいらっしゃることかと思いますが、3度目の対戦となった75年5月6日、広島県立体育館での「第2回ワールド・リーグ戦」(29分32秒、両者リングアウトとなるも、両者の要望で"28秒"だけ再試合を行い時間切れ引き分け)もノーテレビでしたし、新日本プロレスの有力プロモーター、富野徹三氏の「共同企画」の地盤、三重での興行なら、私は納得いきます。
この試合はノーテレビだった為、当時の「東京スポーツ」(12月12日付、11日発行)から試合経過を引用。
四度目(実際には五度目)の対決はまたしても“闘魂“猪木の勝利に終わった。先手を取ったのは猪木。手四つからヘッドロックでグイグイ絞め上げる。小林も負けじとこれを切り返し、腕を取りストンピング、キック、巻き投げからアームホイップ。
お互い手の内を知り尽くしているだけに戦いにくそうだったが最初にエキサイトしたのは猪木。レッグシザースから小林の顔面へ平手打ち、そして足をガッチリ決めてのインディアン・デスロック。アリキック三連発と一方的な足殺し。
5分過ぎ、小林もジリジリと本領を発揮しだした。怪力を利してのベアハッグ。締め上げたまま猪木を高々と持ち上げる。これには猪木も苦悶し、身動きが取れない。
だが、これをやっとはずし、いきなりバックドロップ!しかし、エンジンのかかった小林はこれを崩して猪木をコーナーに釘付けにして肩からのショルダータックル。リングを対角線に走ってのランニング・アトミックドロップ。そして逆エビ固めとかさにかかって一気に勝負に出た。しかし、ロープに近く、決定的なダメージを与えることができない。
10分過ぎても小林ペース。リング中央でパンチの応酬から力比べ。これは怪力・小林に分がよく、再びチャンスを掴む。猪木をロープに振って強烈なパンチを一発。ガクッとヒザから落ちた猪木。すかさず、もう一度ロープへ振り、返ってくるところへパンチ…。
が、一瞬早く猪木がかわして空振り。背後に回った猪木はすかさずコブラツイストからグラウンドに持ち込み変型のエビ固め、あっという間の逆転離れ業で準決勝へ駒を進めた。
試合時間は11分50秒、決まり手は変型エビ固めですが、おそらくグラウンドコブラツイストからのカウント3で間違いないと思います。猪木は12月12日、仙台市レジャーセンターでM齋藤との準決勝を行うことになりました。
猪木の話「もっとカッカしエキサイトしてくるかと思ったけどそれほどでもなかった。体調がよくなって来たのでそんなにこたえなかったよ。齋藤?実力は認めるが、狼軍団が何を仕掛けてくるかわからないので油断できない。調子が戻りつつあるので優勝の自信はある」
S小林の話「前に対戦した時と、ファイトのスタイルが違ってきているので戸惑ってしまった。さすがにスキがない。20分以上の試合になったら勝てる自信はあったのだが…」
過去4度の対戦は29分30秒、28分27秒、30分、20分22秒とロングマッチであり、S小林の話はモハメド・アリ戦以降、アリキックを多用し異種格闘技戦のテイストを試合に入れた猪木は試合リズムが変わっており、そこは想定していなかったと思われ、困惑してるうちに丸め込まれて3カウント入ってしまったということでしょう。
セミ前の藤波とM齋藤のシングルマッチは11分50秒、藤波の反則勝ち、マツダは木戸を10分44秒、回転エビ固めで破り、藤原と剛のシングルマッチ12分3秒、体固めで剛のフォール勝ちとなりました。
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