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2023年04月14日22:56

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週プロ流智美あの日あの時予想2022年総括(45)

第262戦、11月9日発売号●【予想】「密林王」グレート・アントニオ、16年ぶりにバス引きデモンストレーション(77年新日本プロレス室蘭市内)【正解】大巨人の両肩をマットに密着させるという"難儀"猪木vsアンドレ・ザ・ジャイアント(77年新日本プロレス室蘭市体育館)【参考】2016年11月9日発売号は復活アジア・ヘビー級王座決定戦、大木金太郎vsバディ・オースチン(68年韓国・ソウル市奨忠体育館)

今回は同日の同団体に起きた出来事で外れてしまったのは悔しかったですね…。

【予想解説】77年新日本プロレス掉尾を飾る「闘魂シリーズ第2弾」は10月28日、福生市民体育館で開幕戦が行われています。

セミ前の坂口征二とゴールデン・ファルコン(フランシスコ・フローレス、メキシコのUWA代表とは別人)のシングルマッチ30分1本勝負。試合途中に1階観客席後方から大きなどよめきが起きると、61年5〜6月の日本プロレス「第3回ワールド・リーグ戦」に1度だけ来日し、大きな話題を集めた「密林王」グレート・アントニオが突如登場しリングサイドに現れました。

観客の視線はアントニオにいってしまい、試合に集中出来ない状況、坂口は7分21秒、Gファルコンをジャンピング・ニーアタックからの逆片エビ固めでギブアップさせるとリング下のアントニオに掴みかかり揉み合いになりました。アントニオは怪力で坂口を場外に叩きつけて去っていきました。

一時は消息不明となり死亡説も流れていたアントニオですが1925年クロアチア出身の当時52歳。初来日したのが35歳の時で神宮外苑でのバス引きデモンストレーションは社会現象クラスの騒ぎとなり、アントニオ人気で「第3回ワールド・リーグ戦」はどの会場も満員、超満員の連続。

自分の人気を鼻にかけたアントニオはブッカーのグレート東郷にギャラアップとシリーズ参加期間の延長を要求(全戦参加予定ではなかった)、しかし、同時来日していた外国人レスラーがヤバ過ぎました。

ミスターX(ビル・ミラー)、カール・クラウザー(ゴッチ)、アイク・アーキンスらに苛められ、天狗の鼻をへし折られています。

6月2日、蔵前国技館で力道山のインターナショナル王座に挑戦、この試合は制裁マッチとなり1本目は4分、力道山のリングアウト勝ち、2本目は1分58秒、アントニオが戦意喪失して試合放棄となり2−0で力道山のストレート勝ち防衛。

6月9日、香川県高松市体育館でのミスターXとの公式戦でリンチに遭いリングアウト負けを喫したアントニオは1人帰国の途についています。

以来16年ぶりに日本にやってきたアントニオですが、これには以下のような伏線がありました。

この年の夏、カナダのカルガリー郊外に姿を現したアントニオが国際プロレスの外国人ブッカーをしていた大剛鉄之助、短期間のカナダ遠征に来ていたマイティ井上と一緒に上半身裸で写真撮影。さらにマネージャー役と目されるクライベイビー・ジョージ・カノン(マンマウンテン・カノン)とストリートファイトを展開している写真が「月刊プロレス」77年9月号のモノクログラビアに掲載されています。

本文には「消息不明だったアントニオがフラリと姿を現し、デモンストレーションを見せた」とボカして書いてありましたが、誰が見ても大剛がアントニオと契約し国際プロレスに来日が決まったようにしか見えないです。

アントニオが何の用事もなく大剛や井上と会って、腕試しにカノンとストリートファイトをし、それが雑誌に掲載される訳もなく、このあたりが国際プロレスの脇の甘いところです。

これを見た新日本プロレスのフロントがアントニオにコンタクトを取り、国際プロレス以上のギャラを呈示してあっさり横取りしてしまったということでしょう。おそらくモントリオールのジョニー・ルージョーあたりが仲介役かと。

この件は私の仮説でしたが、友人が関係者に裏を取ってくれてその通りだったということが判明しています。アントニオを新日本プロレスに取られた腹いせか、カナダの巨漢の若手レスラーにオーバーオールを着用させ、「アンドレ・ザ・ジャイアントより重く、ヘイスタック・カルホーンより高い」という触れ込みでブルドーザー・ビッグ・ベンとして招聘しましたが、しょっぱくて日本では全然評価されませんでした。

新日本プロレスが地方巡業に出ている間、銀座の歩行者天国で大量の食事をオーダーし、無銭飲食。請求書を新日本プロレスの事務所に送りつけろと業者に命令する傍若無人さは16年前と変わっていませんでした。

アントニオは猪木との対戦に向けて北海道に上陸、この日の昼間に室蘭市内の広場で61年4月28日、東京・神宮外苑絵画館前広場以来となったグレート・アントニオによる16年半ぶりのバス引きデモンストレーションが行われました。

マネージャーのディッパー・ゴードに先導されて子供達を満員に乗せたバスをチェーンで引っ張って見せました。(安全の為運転手も同乗)この模様は11月11日の「ワールドプロレスリング」で放送されています。

【正解解説】室蘭大会メインイベントは猪木とアンドレのノンタイトルのシングルマッチ60分1本勝負。前半戦特別参加のアンドレは今回はNWFヘビー級王座への挑戦はありません。この試合はテレ朝チャンネル「ワールドプロレスリングクラシックス」で繰り返し再放送されているので現在も視聴可能です。

この年の6月1日、愛知県体育館で猪木はアンドレの挑戦を受けてNWFヘビー級王座防衛戦を行い、23分14秒、両者リングアウトで引き分けとなり、9度目の防衛に成功していますが、アンドレに本部席の机に叩きつけられてダウン、事実上猪木のリングアウト負けと言ってもおかしくない試合でした。

室蘭での試合の最大のハイライトはコーナーマットに振られた猪木が突進してくるアンドレを前方回転エビ固めに丸め込み、カウント2までいくという見せ場を作りましたが19分53秒、両者リングアウトの引き分けに終わりました。

※対戦戦績は262戦46勝216敗、勝率176。
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