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2023年03月21日06:54

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週プロ流智美あの日あの時予想2022年総括(20)

第237戦、5月18日発売号●【予想】第2回MSGシリーズ決勝リーグ戦、スタン・ハンセン覚醒!大巨人アンドレ・ザ・ジャイアントと互角の死闘(79年新日本プロレス新潟市体育館)【正解】”ガイジン主役交代”史上1位の視聴率が生まれた真相 ザ・デストロイヤー、キラー・コワルスキーに張り手(63年5月17日日本プロレス東京体育館)【参考】2016年5月18日発売号は第1回MSGシリーズ公式戦、藤波辰巳vs長州力初対決(78年新日本プロレス酒田市営体育館)

【予想解説】前週正解は第1回のMSGシリーズの話題でしたが、今回の予想は翌年の第2回大会での注目の一戦、本連載(17)4月27日発売号分記載の通り、79年のこの日横浜文化体育館で開幕した「第2回MSGシリーズ」はアンドレ・ザ・ジャイアント(決勝リーグ戦より出場)スタン・ハンセン、チャボ・ゲレロ、カネック、トニー・ガレア、ラリー・ズビスコ、ピーター・メイビア、ビクター・リベラが公式戦参加、他に前半2週間にジャック・ブリスコ、中盤1週間にエル・ソリタリオが特別参加。

日本側は前年度優勝者の猪木(決勝リーグ戦より出場)、坂口征二、藤波辰巳、ストロング小林、長州力、星野勘太郎、木戸修、永源遙、藤原喜明に荒川真(ドン)が初エントリー、外国人ヒールサイドとして上田馬之助、マサ齋藤が参戦。

この年の予選は抽選で決まった対戦相手と3回闘い、2勝した選手が決勝リーグ戦進出、一枠のみ3選手によるトーナメントで決勝リーグ戦進出は坂口、藤波、長州、ハンセン、カネック、ズビスコ、ガレアにM齋藤。狼軍団の相方上田は予選落ち、この8選手に猪木とアンドレを加えた10選手による決勝リーグ戦となりました。

全日本プロレスに比べ猪木のワンマンエース団体であった新日本プロレスは外国人同士の対戦というのを売りにはしておらず、アンドレと互角とまではいかなくてもまともに対戦出来る外国人レスラーは出てこず、第1回大会の決勝リーグ戦で、準エース格と目されたバグジー・マグロー、ニコリ・ボルコフとも短時間で完敗していました。

第2回大会の決勝リーグ戦、5月18日、新潟市体育館でのテレビ生中継でアンドレとハンセンが公式戦(45分1本勝負)で初のシングル対決。 

試合は多少苦戦はしても最後はアンドレのジャイアント・プレスが出て終わりだろうという味方が圧倒的でしたが、ハンセンは左肘のサポーターに凶器を仕込んで、アンドレの額にハンマー気味のショートレンジのラリアットを連発、アンドレの額が割れて流血、ラリアットのダメージでアンドレの巨大な頭が何度もグラッと揺れるシーンは強烈で、「大巨人危うし」を思わせました。

試合は4分24秒、両者リングアウトとなりましたが、ハンセンが主導権を握り体力でも負けてはいなかったです。アンドレは新日本プロレスのマットで初めて互角の闘いが出来る外国人レスラーと遭遇、その後翌80年の「第3回MSGシリーズ」でも3度シングルで対戦し81年9月23日、田園コロシアムでの伝説の名勝負へと昇華されていくことになります。

【正解解説】力道山生涯最後の1年となったのが63年、春の本場所「第5回ワールド・リーグ戦」は3月23日、蔵前国技館で開幕。

力道山は生前「ワールド・リーグ戦は5回で打ち止め」と周囲に公言しており、翌64年は東京五輪が開催されることから、五輪に配慮してやらなかった可能性が大でした。力道山は東京五輪に合わせて個人で観光開発事業に精を出しており、存命であれば第6回以降の大会はなかったかも知れません。

参加外国人レスラーは初来日のコワルスキーをエース格にパット・オコーナー、ヘイスタック・カルホーン、ジノ・マレラ(ゴリラ・モンスーン)、カウボーイ・ボブ・エリス、アトキンス、サンダー・ザボー、キラーX(フランク・タウンゼント)の外国人選手が参加。

日本側は4連覇の力道山はシードで優勝決定戦に出場、豊登、吉村道明、馬場、大木金太郎、猪木寛至、マンモス鈴木、遠藤幸吉が出場。

5月17日、東京体育館での優勝決定戦は力道山とコワルスキーの対戦となりました。試合前、翌週5月24日、同じ東京体育館で力道山の挑戦を受けるWWA世界ヘビー級王者、初来日の「白覆面の魔王」ザ・デストロイヤーがリングに上がり、観客に挨拶、この時、デストロイヤーは両選手に激励、とばかりコワルスキーに握手を求めていきましたがコワルスキーはこれを無視、怒ったデストロイヤーは先輩であるコワルスキーに強烈な張り手を見舞いました。

騒然とする館内、このタイミングで小松敏夫リングアナウンサーから「次週のここ、東京体育館で力道山がデストロイヤーに挑戦します」と告げています。

ワールド・リーグ戦優勝決定戦は力道山がコワルスキーを2−1で破り5連覇を果たしましたが、この張り手シーンでデストロイヤーは超満員の観客とテレビ視聴者の注目を一気に持っていってしまいました。まさに主役交代です。

レスラーの格としては先輩のコワルスキーの方が上で、デストロイヤーはWWA世界ヘビー級王者とはいえ、西海岸のローカル団体のチャンピオンに過ぎませんが、これで日本のファンに「デストロイヤーは凄い、怖い」というイメージを植え付けることに成功しました。

ではこのアングルは誰が仕掛けたのか、一説には力道山が考え、この試合で帰国するコワルスキーが快諾したと言われています。

5月24日、東京体育館でのデストロイヤーvs力道山のWWA世界ヘビー級選手権試合(時間無制限1本勝負)は壮絶な喧嘩マッチとなり、覆面に凶器を忍ばせたデストロイヤーの頭突きで力道山は額から流血。力道山も空手チョップで“覆面の魔王”を何度もリング下へ叩き落とした。最後はデストロイヤーの4の字固めから両者の足が絡み合って離れず、ともに足を負傷して起き上がれなかったため、28分15秒、両者レフェリーストップでの引き分け決着。

スポーツニッポン写真部の宮崎仁一郎カメラマン(現当社名誉社員)が、東京体育館の天井裏に潜り込んで真上から撮影した写真は有名です。

生中継した日本テレビは当時史上最高、現在も歴代4位の平均視聴率64.0%を叩き出しました。その背景には1週間前の外国人主役交代のイメージが根強く残ったからだと言うことです。

※対戦戦績は237戦44勝193敗、勝率186。
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