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2023年03月18日20:17

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週プロ流智美あの日あの時予想2022年総括(18)

第235戦、5月6日発売号●【予想】ストロング小林、ワールド・リーグ公式戦で猪木を相手に時間切れ引き分けに持ち込む(75年新日本プロレス広島県立体育館)【正解】怪力・ストロング小林が一世一代の大殊勲で初優勝!第4回IWAワールド・シリーズ優勝決定戦、S小林vsモンスター・ロシモフ(72年国際プロレス盛岡・岩手県営体育館)【参考】2016年5月7日発売号はNWA世界ヘビー級選手権試合、ハーリー・レイスvs鶴田(79年5月7日全日本プロレス大阪府立体育会館)

今回は予想、正解共前2021年12月31日に81歳で永眠したS小林さんに関する話題でした。

【予想解説】新日本プロレス「第2回ワールド・リーグ戦」第27戦、広島県立体育館大会。この日はメインイベントの公式で猪木vsS小林の3度目の対決が実現。前74年12月12日、蔵前国技館での猪木との再戦に敗れてからアメリカには行かずに「猪木さんを内部から研究したい」と新日本プロレスのリングにフリーで特別参加し、「今度はワールド・リーグ戦で猪木さんに勝ちたい」と言っていたS小林にその時が訪れました。

残念ながらこの日もノーテレビ。大木金太郎、キラー・カール・クラップにリングアウト負けを喫し既に2敗の猪木はこれ以上の負けは許されません。お互いに背負うものが大きかったこの一戦。先手を取ったのは猪木。グラウンドでのクルスフィックスの攻防から強烈な張り手。グラッときたS小林ですが、ベアハッグで喰らいついていきます。猪木がリバース・インディアン・デスロックをみせれば、S小林はスリーパーホールド、ニードロップで反撃、さらに欧州式のショルダー・ネックブリーカードロップ。

S小林は猪木を高々と担ぎ上げるとアトミック・ドロップ、続けてハイアングルのシュミット式バックブリーカーからフォールの体勢へ。しかし猪木は巧みにポジションをずらしてロープに足を掛けました。

両者リング中央でスタンドの体勢で猪木の右ストレート、このあたりは猪木の常套手段だ。グラつくS小林にブレーンバスター。S小林もショルダー・タックルで猪木を場外に落とすとブレーンバスターのお返し。しかし猪木はS小林の肩の上で反転して滑り降りるとバックに回ってコブラツイスト狙い、両者もつれてリング下に転落、場外乱闘となり29分32秒、両者リングアウトの裁定が下りました。

判定を不満とする両者は「残り時間だけでも闘わせてくれ」とアピールし試合再開となりましたが28秒では決め手に欠け30分時間切れ引き分けとなりました。この時のルールでは時間切れも両リンも引き分けは同じ0.5点加算となり、猪木は木戸修からの不戦勝を入れて11戦8勝2敗1分の8.5点。S小林は14戦11勝1敗2分の12点で残りはスーパー・デストロイヤーとの公式戦を残すのみとなりました。

【正解解説】国際プロレス史上、最も豪華な外国人メンバーを集めた「第4回IWAワールド・シリーズ」。前年度優勝のロシモフ、ドン・レオ・ジョナサン、ホースト・ホフマン、バロン・フォン・ラシク、ジョージ・ゴーディエンコ、レイ・ゴールデン・アポロン、イワン・バイテン、ティト・コパ、アリババ・マルスターニと日本プロレスの春の本場所「ワールド・リーグ戦」を上回る顔ぶれを集めたと言って過言ではありません.

ABCD(Dは敗者復活枠)4ブロックによるブロック別総当たりリーグ、決勝トーナメントを経て、5月6日、盛岡・岩手県営体育館で優勝決定戦(60分3本勝負)、前年度優勝、ビル・ロビンソンに次ぐ2連覇を狙うロシモフと国際プロレスのエース、IWA世界ヘビー級王者、小林の頂上対決となりました。

この時の試合は92年にハミングバードから発売されたVHSビデオ、05年にポニー・キャニオンから発売されたDVD−BOXに収録され、現在もYou Tubeに動画があげられて閲覧可能であり、映像を見ながら振り返りたいと思います。

ロシモフは青のジャンパー(キャピタルウェア)に黒のタイツ、S小林は白地に紫模様の刺繍の入ったガウン、背中には大きく「無双」という文字が描かれています。両者ほぼ同時に入場、ロシモフのセコンドは同じフランス系の稲妻二郎、S小林のセコンドは杉山と大剛。ロシモフはリング中央に置かれている優勝トロフィーに手をやり「(この優勝トロフィーは)また俺のところに戻ってくる」とアピール。

やはり前年、ロビンソン、カール・ゴッチという世界のトップクラスの実力者達を制し、優勝したのが自信につながっていたか、態度がふてぶてしくなり後の新日本プロレスで見せるヒールとしてのアンドレ・ザ・ジャイアントを思わせる動きが随時に見られるようになりました。レフェリーは阿部脩。

1本目、ヘッドロックからの首投げの連発で攻勢に出たロシモフをS小林がヘッドシザースで反撃というグラウンドの攻防が見れれましたが、ロシモフは大きい手を使ってのショルダークロー、S小林は首投げからニースタンプ、ストンピング、チョップからカバーに入りましたが、ロシモフはカウント1で大きく跳ね返しました。

S小林のパンチ攻撃にロープにもたれかかりロシモフはエスケープ、これでロシモフのロープブレイクが認められ、阿部レフェリーに抗議する小林をロシモフが背後から襲撃、反則の首絞めから大きな手でチンロック、S小林のリストを掴んで対角線のコーナーへ。

反対側のコーナーマッドを外して金具を剥き出しにするロシモフ、S小林を反対側のコーナーに飛ばしましたがS小林は体勢を入れ換えて逆にロシモフがコーナーに激突、ふらつくロシモフの200kgの巨体を小林がボディスラムで叩きつけました。「もう一度行くぞー!」と観客席にアピールしたS小林でしたが、ロシモフは逆にS小林を抱え上げるとツームストン・パイルドライバー。これは強烈な一撃、14分40秒、体固めでロシモフが先制のフォールを奪いました。

2本目、ロシモフのパンチ攻撃をS小林はダッキングしてかわし、ロシモフのグローブのような手はコーナーにしたたかに打ち付けられました。小林はその手を掴んで引き倒し、掌にストンピング、野太い悲鳴をあげるロシモフ。

ロシモフはS小林の足を掬ってダウンさせて反撃もS小林はロシモフの長いリーチにアームバー攻撃、ロシモフはS小林の顔面を踏みつけて脱出、再びショルダークローからフェイスロック、さらにパンチ、膝蹴りを入れてS小林の首をセカンドロープに押し付けてのチョーク攻撃、これは苦しい。

S小林の額にパンチからヘッドバット、場外に転落した小林にパンチ、さらにリングに上がって来たところをリングロープを使って首を挟み込むエグい攻め、阿部レフェリーが割って入りロープからS小林の身体を外しました。

S小林はロシモフのボディーにパンチの連発から髪の毛を掴んでコーナーマットに叩きつけてパンチ、倒れたロシモフをフォールにいきますがロープブレイク、ここでロシモフが逆襲に出て、パンチの応酬に打ち勝ったロシモフはS小林の喉に膝を押し当てて足攻めから、S小林の身体をうつ伏せにすると両足を決めてからのキャメルクラッチ(ラクダ固め)。

しかしロシモフの指はS小林の喉元を押さえており、阿部レフェリーはチョークを取り外すよう注意、しかしロシモフは静止する阿部レフェリーを突き飛ばしました。レフェリーはゴングを要請し、14分19秒、S小林の反則勝ち。ここまでS小林はいいところなしです。

決勝の3本目、一気に畳み掛けようとするロシモフはS小林をロープに振りましたが、ボディにパンチを喰らってロープへ倒れ込み、アンドレになってからもよく見せるロープに両腕を挟まれて身動きが取れなくる得意のムーブ。

S小林にチャンス到来、動けないロシモフめがけロープに飛んで反動を利してのショルダータックル、もう一発、3発目はロシモフにかわされてS小林は場外に転落。リング下にいたR木村がS小林をリングに押し上げます。ロシモフのパンチはS小林にかわされ宙を切り、今度はロシモフが場外へ。リングに上がったロシモフはS小林のバックに回りチョーク攻撃。

S小林は首を絞められながらも足でロシモフの太い胴体を挟んで体勢を入れ換えて逆エビ固め狙い、これまで静かだった観客席からは歓声が上がりました。ロープを掴んで逃げるロシモフをS小林は強引に引き離して、再度逆エビ狙い、今度はステップオーバー成功、しかし体勢が崩れ、ロシモフは長い手でロープを掴みロープブレイク。


コーナーマットに額を打ち付けてカバーに入るS小林でしたがこれはロシモフがキックアウト、ロープに逃げるロシモフ、消極姿勢を見せたロシモフに阿部レフェリーはホイッスルで警告。ロシモフは小林に握手を求めました。

下手に握手に応じては危ない、正直ファイトのS小林はこれに応じてしまい握手、が、S小林の方がすかさずトーキック、パンチの連打からベアハッグ、再び逆エビ狙いで両足を取りにいこうとしましたがロシモフはこれを嫌がり急所攻撃からショルダークロー、さらにパンチ。これは大振りでS小林にかわされてリング下へ転落。

リングに上がろうとしたロシモフにS小林がパンチ攻撃、エプロンに倒れ込むロシモフ。左足首がセカンドロープとサードロープの間に絡まって逆さ吊り、阿部レフェリーはカウント10を数え、8分1秒、S小林のカウントアウト勝ち。2−1でS小林が初優勝を飾りました。1フォール、ギブアップも奪えなかったのは課題が残りますが相手が後の世界の大巨人では仕方ないかと思われます。

国際プロレスの「IWAワールド・シリーズ」は第4回大会にして初めて所属日本人選手が優勝しました。

※対戦戦績は235戦44勝191敗、勝率187。
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