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2023年02月18日22:58

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週プロ流智美あの日あの時予想2021年総括(41)

第207戦、10月13日発売号●【予想】猪木、「夢の対決」ビル・ロビンソン戦を発表(75年新日本プロレス南青山事務所)【正解】世界の猪木を迎撃すべくヨーロッパ全土から強豪が集結!(78年新日本プロレス)

【予想解説】75年「闘魂シリーズ」開幕前に左膝ウイルス性関節炎(蜂窩織炎)に罹患し、新日本プロレス旗揚げ以来初めて4週間に亘る長期欠場の憂き目に遭った猪木ですが、9月19日、千葉公園体育館でのジャック・ルージョー戦で復帰。

10月2日、大阪府立体育会館ではジェリー・ブラウン&バディ・ロバーツ組に奪われた北米タッグ王座を坂口征二との黄金コンビで奪回に成功、シリーズ最終戦、10月9日、蔵前国技館では「鉄人」ルー・テーズを17分43秒、ブロックバスター・ホールド(岩石落とし固め)で破り、NWF世界ヘビー級王座初防衛に成功し、どうにか無事シリーズを乗り切りました。

もちろん、留守部隊である坂口、ストロング小林を初めとした新日本プロレス精鋭陣、フロント、社員の頑張りによることが非常に大きかったことはもちろん言うまでもありません。

「闘魂シリーズ」を10月9日に終えた猪木は、10月13日、港区南青山の新日本プロレス事務所にて記者会見を行い、次期、10月24日、水戸市民体育館で開幕する年度最終シリーズ、「闘魂シリーズ第2弾」の終盤1週間に「人間風車」ビル・ロビンソンが特別参加。年内最終興行となる12月11日、蔵前国技館で猪木のNWF世界ヘビー級王座に挑戦すると発表しました。

ロビンソンは68年4月に国際プロレスに初来日、初代、第7代IWA世界ヘビー級王者となっており、72年に吉原功社長の仲介よりバーン・ガニアのAWAと契約し、イギリスからアメリカのミネソタ州に一家で移住、次期AWA世界ヘビー級王者の最有力候補と言われていましたが、ガニアは我の強いロビンソンより、「相手がワルツを踊ればワルツを、ジルバを踊ればジルバを踊る」ニック・ボックウィンクルを後継者に選んだことでガニアと感情的溝が出来てしまいAWAを離れました。

それを聞いたカール・ゴッチがロビンソンにオファーし、新日本プロレスへの来日が決定したものです。

猪木とロビンソンはこれまで1度だけ面識があり、日本プロレス時代の71年3月、ロサンゼルスでジョン・トロスを破ってUN王座を獲得、一緒に同行していた婚約者の倍賞美津子さんと帰国する際、国際プロレスの「第3回IWAワールド・シリーズ」に来日する為に日本に行く途中だったロビンソン、ゴッチと対面しています。

大物外国人選手、特に正統派テクニシャンタイプのライバルに恵まれなかった新日本プロレス旗揚げ後の猪木にとってはの超大物との「夢の対決」でした。

【正解解説】タイトルだけ見ると「この日にこんな出来事があったかな?」と思わせますが、実際には11月に予定されている猪木の「欧州世界選手権シリーズ」の全容が10月14日付(13日発行)の「東京スポーツ」に掲載されたという話でした。

この日、特に記者会見が行われた訳ではありませんが、「欧州世界選手権シリーズ」の参加メンバーと日程が掲載されています。

猪木以外の参加メンバーはローラン・ボック(ローラン・ブルック表記)、ジャック・デ・ラサルテス(71年8月に国際プロレスに来日)、ウィルフレッド・デートリッヒ、アントン・ヘーシンク、ウィリエム・ルスカ、ユーゲン・ウイズバーガー、オットー・ワンツ、ジーン・ブレストン(71年1月にイワン・ブレストン名義で国際プロレスに来日)、マイク・ザルノ(ミレ・ツルノ)他。

日程は11月7日、西ドイツ・ラーベンスブルクから11月29日、オーストリア・リンツまで全20大会を開催。

この日の東スポの記事で特筆すべきは11月23日、オランダ・ロッテルダムで猪木とヘーシンクが対戦すると報じられていること。

ヘーシンクは73年に日本テレビが主導でキョードー東京の嵐田三郎社長がコンタクトしプロレス転向を表明、全日本プロレスのリングで日本側で試合をしていましたが、柔道の癖が抜けず、試合が上手く成らずに徐々に「お荷物扱い」になっていきました。

76年5〜6月の「NWAチャンピオン・シリーズ」への参加を最後に全日本プロレスから姿を消していましたが、唐突にこの年1〜2月の「新春ジャイアント・シリーズ」後半戦に1年7か月ぶりに全日本プロレスに参戦。

76年のモントリオール五輪のオランダ柔道のコーチに呼ばれ、この後決まっていた契約をキャンセルせざるを得なく、残った契約を消化するために来日、これまでの上半身裸で柔道着の下だけを着用したスタイルではなく、柔道の上着を着用、柔道家スタイルなり日本側への助っ人参戦ではなく外国人枠で、シングルマッチ中心、肥後宗典、グレート小鹿、大熊元司、ロッキー羽田を袈裟固めなど柔道殺法で撃破。

タッグマッチながら馬場、鶴田、ザ・デストロイヤーとも対戦、シリーズ最終戦、2月5日後楽園ホールでは鶴田のUNヘビー級王座に挑戦、全日本プロレス版異種格闘技戦の様相を呈しましたが、試合は間延びしてグダグダな展開になり、最後はエプロンにいたヘーシンクがリング内の鶴田に裸絞めを見せジョー樋口レフェリーが反則カウント5を入れて17分5秒、鶴田の反則勝ちとなりました。

これが最後の来日で、全日本プロレスとの契約は満了になっており、猪木と対戦することは何ら問題はなく、「プロレスの試合なら経験あるから出てファイトマネー稼ぐか」位の気持ちでいたでしょうが、オランダの国民的英雄でありスポーツ界の要人になっていたヘーシンクは猪木、ルスカを初め、ボック、デートリッヒなどヤバそうなメンバーが揃っているのを見て何か仕掛けられると察知したか、キャンセルしています。

生活に困っていなければわざわざ自分から出て行って怪我を負わされる必要もなく、出なくて正解だったでしょう。

※対戦成績は207戦38勝169敗、勝率184。 
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