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2022年09月17日06:49

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ストロング小林さん追悼(252)

76年新日本プロレス「闘魂シリーズ第2弾」の前半戦、日本を留守にして南アフリカ共和国に遠征している坂口征二が遠征初戦で早くも大仕事をやってのけました。

10月30日、ヨハネスブルクのウェンブリー・スケートセンターにおいて南アのエース、ジャン・ウィルキンスの保持するEWU(ヨーロッパ・レスリング・ユニオン)認定の世界スーパー・ヘビー王座に挑戦。坂口のセコンドにはトレーナーとして同行したカール・ゴッチがついています。

試合は60分3本勝負、1本目は17分10秒、ウィルキンスが「元祖」ペンデュラム・バックブリーカーから体固め、2本目は8分22秒、坂口がアトミック・ドロップから片エビ固め。決勝の3本目は4分7秒、坂口が逆エビ固めでウィルキンスをギブアップさせて2−1で勝利。世界スーパー・ヘビー級王座を奪取しました。

坂口は日本プロレス時代のUN王座以来約3年8か月ぶり、新日本プロレスに入団してからは初のシングルタイトル獲得で、ストロング小林と共に保持していた北米タッグ王座、アジア・タッグ王座と併せて三冠王者となりました。

また、この試合を伝えた当時の「東京スポーツ」によれば、坂口はこの試合で「生まれて初めてドロップキックを使った」と書かれていますが、これは誤りで日本でもよく見せていた対戦相手にコーナーマットに振られ、突っ込んで来たところを両腕でロープを掴んでコーナーに背中を着けてジャンプし両足で相手の胸板を蹴り上げるものでした。

坂口の敵陣での快挙に新日本プロレス勢は歓喜に包まれましたが、坂口のパートナーであり、より海外経験が豊富なS小林は、8月のブラジル遠征でイワン・ゴメスに敗れており、「新日本プロレスでは前座だったゴメスに負けた」と評価を落としただけに複雑な心境だったに違いありません。

「闘魂シリーズ第2弾」第3戦は10月31日、千葉県茂原駅前広場特設リング(観衆2,500人満員発表)大会。S小林はセミファイナルでリップ・ホークとシングルマッチ45分1本勝負で対戦、6分18秒、逆エビ固めでギブアップ勝ち。

茂原大会メインイベントは猪木&星野勘太郎組がパット・パターソン&リッキー・ハンター組と対戦、1本目は13分3秒、星野がパターソンに反則勝ち、2本目は3分27秒、星野がハンターを体固めで破り猪木&星野組が2−0でストレート勝ちを収めています。

第4戦11月1日、新潟県糸魚川青海町体育館(観衆2,000人発表)大会では、S小林はセミファイナルでパターソンとシングルマッチ45分1本勝負で初対戦、12分6秒、体固めでパターソンに軍配が上がっています。

メインイベントは猪木&木戸修組がラリー・ヘニング&ハンター組と対戦。1本目は14分51秒、木戸とハンターが両者リングアウトで1−1。決勝の2本目は4分47秒、猪木がハンターをアバラ折り(コブラツイスト)でギブアップさせて、2−1で猪木&木戸組が快勝しました。

第5戦の11月2日、埼玉県熊谷市民体育館(観衆2,500人発表)大会では10月30日、大和大会での小沢正志に次いで同じく西ドイツでの短期海外武者修行から凱旋帰国した藤原喜明がメインイベントで猪木のタッグパートナーに抜擢され、Lヘニング&ハンター組と対戦。愛憎あい半ば、後に離別、再会を繰り返し、72年、藤原の新日本プロレス入門から50年経つ現在でも師弟関係が続いている猪木と藤原の記念すべき初タッグ結成でした。

1本目は11分1秒、猪木がLヘニングに反則勝ち、2本目は8分31秒、猪木がハンターを体固めで破り、2−0で猪木&藤原組がストレート勝ちを飾りました。藤原がフォールにも被フォールにも絡んでいないのは、巨体でヒール顔である小沢より、藤原は地味であり、まだまだ前座レスラーの域を出ていないと猪木が判断したからでしょう。 

S小林はシエン・カラスとセミファイナルで初対戦。軽量のCカラスを8分38秒、カナディアン・バックブリーカーでギブアップさせました。

第6戦、11月4日、長野県上田市体育館(観衆2,500人満員発表)ではS小林はセミファイナルでLヘニングと今シリーズ2度目のシングルマッチ45分1本勝負で対戦し12分39秒、両者リングアウトの引き分け。

メインイベントは猪木&木戸組とパターソン&ハンター組が対戦。1本目は12分36秒、パターソンが木戸を体固め、2本目は2分31秒、猪木がハンターを体固め、決勝の3本目は3分16秒、猪木がパターソンから反則勝ちを拾って2−1で猪木&木戸組の辛勝に終わりました。

第7戦、11月5日、群馬県藤岡市民体育館(テレビ生中継、観衆2,000人発表)大会。

メインイベントは猪木&S小林のニュー・ゴールデンコンビが12月8日、横浜文化体育館で北米タッグ王座挑戦を控えるパターソン&Lヘニング組と対戦。坂口不在、イワン・コロフ参戦前という状況の中では今シリーズ日本側と外国人側のタッグ頂上対決となりました。

試合はロングマッチとなり、1本目は23分23秒、S小林がLヘニングを体固め、2本目は8分18秒、パターソンがS小林を鮮やかな後方回転エビ固めで破り1−1。決勝の3本目は9分11秒、暴走した猪木がレフェリーに暴行を働いてパターソンに反則負けを喫し2−1でパターソン&Lヘニング組の勝利となりました。この日のテレビ生中継はメインイベント1試合のみでした。
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