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2022年08月15日11:43

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ストロング小林さん追悼(220)

対戦から46年経った現在、さまざまな媒体で検証され、再評価されたモハメド・アリvs猪木の「格闘技世界一決定戦」ですが、試合翌日の報道の仕方は酷評だらけでした。

「世界中に笑われたアリ・猪木、世紀のスーパー茶番劇」(日刊スポーツ)、「猪木大凡戦に落涙、ファンに申し訳ない」(東京中日スポーツ)、「なんだ!アリ・猪木」(デイリースポーツ)、「看板倒れ、ファンどっちらけ」(報知新聞)、「“蹴り“つかず猪木・アリ、アリ、パンチ一発3億円、猪木、残った赤字3億円」(スポーツニッポン)など。

主催者として名を連ねていた東京スポーツは日曜日休刊(試合は76年6月26日土曜日開催)の為、当日午後3時過ぎより、通常号以外に「速報号」を宅配なしで駅売りのみ発売「猪木vsアリ15R勝負つかず」と東スポだけは悪くも書きませんでした。

これが海外紙になるともっと辛辣で「アリは600万ドル(18億円)と世界中からのヤジを獲得」(ニューヨーク・ポスト)、「オーノー、こんな馬鹿げた試合は見たことない」(デイリータイムス)、「アクション一切なし、影絵のような試合」(サンフランシスコ・クロニクル)、「宇宙中継を通して8億人をうんざりさせた」(チリの新聞)など。

また、世界中で衛星中継されたクローズドサーキットに合わせて、全米各地でも同日にビッグマッチを開催、実際の試合の後にアリvs猪木戦を中継で流すという方式が取られました。(試合は米国時間の6月25日夜開催)

新日本プロレスと親密関係にあったWWWFではニューヨークのセンチュリー・シェアスタジアム大会を開催。4月26日にMSGでスタン・ハンセンに首の骨を折られ入院していたブルーノ・サンマルチノが復帰。実際のところは首が完治していないサンマルチノに対し、「シェアスタジアムの前売りチケットの売上が伸びていない」とビンス・マクマホン・シニアがサンマルチノに懇願して復帰を依頼したといいます。

サンマルチノは因縁のハンセンとWWWFヘビー級選手権試合で対戦、スタートからハンセンにラッシュ攻撃を加え、ハンセンは戦意喪失し僅か8分で試合放棄、サンマルチノが復帰戦を白星で飾りました。

アンドレ・ザ・ジャイアントと前75年3月24日、オハイオ州クリーブランドでアリの初防衛戦の相手となり、アリからダウンを奪って見せた元世界ランキング8位のヘビー級プロボクサー、チャック・ウェップナーによる3分10ラウンドのミックスドマッチが行われ、こちらはウェップナーのパンチをアンドレが受け、アンドレもウェップナーにヘッドバットや逆水平チョップを見舞う見せ場たっぷりの展開となり、3ラウンド1分52秒、ウェップナーを場外に投げ捨てたアンドレのリングアウト勝ちとなりました。

クローズドサーキットはセミファイナルがアンドレvsウェップナー、メインイベントがアリvs猪木という二元中継でした。

NWAではテキサス州ヒューストンのポール・ボーシュがサム・ヒューストン・コロシアムでビッグマッチを開催、全日本プロレスに来日して帰国したばかりのNWA世界ヘビー級王者テリー・ファンクがロッキー・ジョンソンを2−1で破り、NWA世界ヘビー級王座防衛に成功。

AWAではイリノイ州シカゴ・インターナショナル・アンフィシアター大会を開催。メインイベントはAWA世界ヘビー級王者ニック・ボックウィンクルが前王者バーン・ガニアの挑戦を受け、38分8秒、アリvs猪木戦、アンドレvsウェップナー戦の中継が始まる為、引き分けとなりました。

セミファイナルはAWA世界タッグ選手権試合、王者チ厶、ディック・ザ・ブルーザー&クラッシャー・リソワスキー組の「ブル・クラ」にブラックジャック・ランザ&ボビー・ダンカン組が挑戦、19分14秒、リングアウト勝ちで「ブル・クラ」が防衛に成功しています。

新日本プロレスと親密関係にあるロサンゼルスのオリンピック・オーデトリアムでは、2月6日、日本武道館で猪木に敗れ、猪木に復讐を誓ったウィリエム・ルスカがドン・ファーゴと対戦。

ルスカは「俺の裸絞めと腕ひしぎで少なくとも猪木には2回勝っている。アンフェアなレフェリングと猪木のプロとしての汚さに負けた。こうなったらプロとしてのテクニックとインサイドワークを身につけ、もう一度挑戦して勝つ」と5月にプロレスラーとしてロサンゼルスに修行に出ました。

このあたりのストーリーラインは2年前のストロング小林のパターンと一緒です。

5月21日、オリンピック・オーデトリアムでデニス・スタンプ(72年10月に国際プロレスに来日)を4分、裸絞めで絞め落としてから13連勝。しかし、プロモーターであるマイク・ラーベルのところにはレスラー達から「ルスカはシュートマッチばかりやりたがる、奴とは試合したくない」という声が寄せられるようになりました。

この日も、当初はジ・アラスカン(ジェイ・ヨーク、73年4月、日本プロレス最後の「アイアン・クロー・シリーズ」に来日)がルスカと対戦すると発表されていましたが、アラスカンが対戦を拒否。代わってルスカの対戦相手を引き受けたのは軍人あがりで腕っぷしには自信のあるファーゴでした。

試合は10分24秒、ルスカが裸絞めでファーゴを絞め落とし快勝しています。

NETではアリvs猪木が2回放送され、午後1時からのデイレィ中継で※注・生中継ではない。アリvs猪木のみ放送、午後7時30分からの特番ではアリvs猪木戦の再放送の他、ニューヨークのアンドレvsウェップナー、ロサンゼルスのルスカvsファーゴが併せて放送されました。
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