76年6月26日新日本プロレス日本武道館大会、モハメド・アリvs猪木「格闘技世界一決定戦」終盤戦の模様です。
第11ラウンド、寝転ぶ猪木に立ったままリングを回るアリ。膠着状態が続く中、アリが猪木の右足をグローブで掴んでトーホールドのように捻じ曲げて見せるも効果なく、逆に猪木の蹴りを喰らい、左足の腫れはさらに酷いことに。11ラウンド終了後、アリのセコンド陣は左足を氷で冷やし、グリースを塗りたくり懸命の救護。
第12ラウンド、猪木は立ったかと思いきやすぐにスライディングしてのローキックを繰り返す。アリのフットワークはラウンドを重ねるごとに猪木のキックのダメージの累積から鈍って来ている。それを毒舌でカバーしようとまた「アー・ユー・アー・ガール?」と挑発。猪木のキックを口で「フッ」と吹き飛ばすジェスチャーを見せて観客を笑わせるが、観ている方も動かない展開にダレてきた感じでパフォーマンスに対する反応は薄い。
第13ラウンド、残り9分で終わってしまうのかという感じで観客席がざわつき始めた。猪木も客席の雰囲気は感じ取ったか、フットワークの落ちてきたアリに対し頭から突っ込んで組み付いたもののロープブレイク。レフェリーのジン・ラーベルが割って入る。
猪木はもう一度頭から突っ込むもまたもやロープブレーク。離れ際猪木が膝蹴りを放ちましたが、アリが顔をしかめてローブローをアピール。実際に急所に入ったかどうかは微妙。レフェリーの指示でコーナーに戻ったアリは試合をやめて帰ろうとするポーズ、レフェリーのラーベルが「まぁまぁ」と言った感じでなだめる。ここで猪木は減点1を取られ、これで3失点となりました。
リング中央に戻ったアリに、猪木がこの試合初めて見せた立ったままでの廻し蹴りを放ち、これはヒット。すかさずアリは左ジャブを2発、うちクリーンヒットは1発、しかし、猪木の蹴りのダメージからか、踏み込みが浅くダメージは与えられず。猪木は再びリング中央に寝転がり攻撃開始も13ラウンド終了のゴング。終盤に来てようやく試合が動いた感じです。
第14ラウンド、猪木のローキック攻撃によりアリの左足には相当なダメージが蓄積されているはずであるが、そこは世界のキング・オブ・キングス。やせ我慢にも見えるが最後の力を振り絞ってフットワークを使い始めた。
猪木もアリに誘発されてか、立ち上がったものの接近出来ず。レフェリーのジン・ラーベルが「ファイト!」と促すもののアリは膝を上げて歩くジェスチャーで巧みにスカしてみせる。猪木は「来い!」と誘うも乗ってこない。このあたりの攻防は現在ならネガティブファイトで両者が減点対象でしょう。
猪木がスッと近寄ったところ、アリの左ジャブがヒット!前の13ラウンドにも左ジャブは出していますが、今回の方が綺麗に決まっています。猪木は倒れない。結局アリもこの一発だけで後には続かず。左足のダメージから、そう簡単には連打を決めることは出来なかったのか?
第15最終ラウンド、まさに「泣いても笑っても最終回」となってしまった訳ですが、観客席からは何とも言いようがない落胆ムードのざわめきが起きていました。
「行け猪木!突っ込め!」という悲痛な叫び声も聞かれましたが試合展開は変わらず。一度寝転んで起きた猪木にアリは左腕をグッと突き出して牽制。猪木は突っ込もうとするが、アリの左ジャブを警戒して中に入っては行けず。共に踏み込めず、接触しないまま、猪木が寝た時に試合終了のゴングが鳴さられました。
勝負は判定に。レフェリーのラーベルは71対71の引き分け、ジャッジの遠藤幸吉は74対72でアリの勝ち、同じくジャッジの遠山甲は74対68で猪木の勝ちでドロー裁定となりアリvs猪木の「20世紀最大のスーパー・ファイト」は引き分けに終わっています。
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