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2022年05月14日23:31

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ストロング小林さん追悼(128)

75年新日本プロレス「ビッグ・ファイト・シリーズ」、横浜文化体育館の翌3月8日、北九州市総合体育館から短期の九州ツアーを行っています。

3月9日の日曜日には福岡県内で昼夜ダブルヘッダー興行が行われています。初期の新日本プロレスは営業も強気で売り興行の日程もかなりハードに入れており、日曜日のダブルヘッダーもたまにではありますが入れていました。

昼の12時からは甘木市(現在の朝倉市)青果市場(観衆4,400人超満員発表)大会を開催。この大会は坂口征二とタイガー・ジェット・シンが2試合出場しています。最初はプロレス熱戦譜のよくある誤植かと思われましたが、「別冊ゴング」、「月刊プロレス」の両方調べたところ記録が同じでしたので誤りではないと思います。よくありがちなミスが試合記録の欠落ですが、これはわかるものとわからないもの両方あります。

マスコミは地方巡業に全て行っている訳ではなく、団体からのリリースをそのまま載せているだけですので、ソースは2誌とも同じ。(東京スポーツも同じ。東スポは特に毎週日曜日が休刊日で70年代終わりまで、土曜日の試合結果は載らず、全日本プロレスの土曜日開催のテレビ生中継のビッグマッチはそこだけを掲載していた)

後は印刷所のミスで漏れてしまい、片方には載ってるが片方には載っていないということもありますが、これは稀。団体側が記載漏れした記録をそのまま流していれば抜けたまま掲載されてしまっていました。当時はそれを指摘するような人も多分いなかったでしょう。

甘木大会のシンですが、セミファイナルでストロング小林とシングルマッチで対戦、5分24秒、コブラクローでフォール勝ち。S小林は、新日本プロレスにフリー参戦以来、猪木戦以外で初のフォール負けを喫しました。猪木が2日前にタッグながらフォール負けしたシンだけに順当な結果ですが、地方のノーテレビ大会とは言え、僅か5分でのフォール負けは残念。しかし本当の「冷遇」は5月の正式入団以降の話になります。

地元福岡の坂口はセミ前に出場し、スティーブ・ベイダーとシングルマッチ30分1本勝負で対戦、9分16秒、体固めでフォール勝ち。

メインイベントが猪木&坂口に今シリーズ開幕戦から試合が組まれていなかった山本小鉄がトリオを結成、シン&マイティ・ズール&トニー・チャールス組と6人タッグマッチで対戦。1本目は18分31秒、小鉄がチャールスを体固め、2本目は5分32秒、シンが小鉄を体固め、決勝の3本目は3分22秒、猪木がズールを体固めに決め、2−1で猪木&坂口&小鉄組が勝利を飾っています。

開幕戦から試合に出ていなかった小鉄ですが、全休ではなく、3月2日、秋田県鷹巣町(現在の北秋田市)体育館(観衆4,400人発表)大会でシンとシングルマッチで対戦、7分41秒、コブラクローでフォール負け、甘木大会の前日の3月8日、北九州市総合体育館(観衆6,300人超満員発表)大会に出場、こちらもシンとシングルマッチで対戦、5分46秒、体固めで敗れています。

ジョニー・ロンドスは木戸修を8分55秒、体固めで破り、ピーター・カイザーは栗栖正信(正伸)を6分24秒、体固めで破っています。

何故このような展開になったか、私なりに想像すると、坂口の地元福岡であり、興行を買ったプロモーターが坂口と懇意な間柄で、大会を盛り上げる為に坂口とSベイダーの試合後にシンが乱入して坂口をサーベルで殴る若しくはターバンで首を絞めるなどで攻撃。

そのままS小林が入ってきてセミファイナルのゴングが鳴り、シンがあっさりS小林にフォール勝ち。今度は坂口がS小林を助けに入り、坂口とシンの乱闘。

メインイベントに組まれていた猪木&小鉄組vsズール&チャールス組に坂口とシンが加わり、急遽6人タッグに変更され観客大喜び、という話ではなかったでしょうか?猪木と小鉄がフォールを取ることは決まっており、坂口はメインでは勝敗には関わっていないかと思います。

3月9日夜7時から直方(のうがた)市体育館(観衆4,000人超満員発表)大会。メインイベントは猪木&坂口組の黄金コンビが登場、シン&Sベイダー組と対戦、1本目は16分14秒、日本組の反則勝ち、2本目は4分35秒、坂口がSベイダーを体固めに決めて黄金コンビが2−0のストレート勝ちを収めました。

S小林はセミファイナルに登場、ズールとシングルマッチで対戦し、10分9秒、カナディアン・バックブリーカーでギブアップ勝ち。

ロンドスは小沢正志(キラー・カーン)を9分16秒、体固めでフォール勝ち。カイザーは木村聖裔(たかし、健吾)とシングルマッチで対戦、8分7秒、逆エビ固めでギブアップさせました。

チャールスはこの日の昼興行、甘木大会を最後に帰国。昼に出ていた小鉄も夜興行には出ていません。おそらく、直方から1人帰るチャールスを小鉄がアテンドして一緒に帰ったかと思われます。

3月13日、広島県立体育館(テレビ収録)は力道山時代は不明ですが、猪木vsシンの遺恨試合とあって同会場始まって以来の12,000人超満員札止め発表の大観衆を動員しました。

メインイベントはNWF世界ヘビー級王座決定戦、猪木とシンの一戦。この試合の結果如何に関わらず、シリーズ最終戦、3月20日、蔵前国技館でも両者による再戦が決定しています。

立会人としてジェリー・アレン・プラターNWF会長代行も来日、リングに登場しています。試合は60分1本勝負。前週の3月7日、横浜文化体育館でタッグながらシンの秘密兵器ブレーンバスターの前に決勝フォールを奪われている猪木は本調子ではなく、シンに攻め込まれていきます。

それでもシンをスライディング・レッグシザースで倒すとリバースのインディアン・デスロックから弓矢固め(ボーアンドアロー・バックブリーカー)に決めますがロープに逃げられます。コブラツイストも不完全で決まらず。

場外乱闘ではシンが4連の椅子を使って猪木の頭部を一撃、場外で猪木はダウン。上がって来たところをシンは横浜でフォールを奪ったブレーンバスターからフォールの体勢へ。これを猪木はカウント2で返し、超満員の大観衆はホッと胸を撫で下ろしたのも束の間、シンは猪木をロープに飛ばし、レフェリーの死角を突いて凶器を持ってのカウンターのパンチ攻撃。

シンはダウンした猪木をもう1度フォール、これは猪木も返すことが出来ず19分26秒、体固めでシンが勝ちNWF世界ヘビー級新王者となりました。

猪木は「挑戦者としての資格に欠ける」として挑戦を拒否したシンに王座決定戦で敗れるという大失態。シンはベルトを贈呈ざれるとセコンドのズール、ロンドスに祝福されています。

セミファイナルは坂口&S小林組のパワーファイターズがズール&Sベイダー組と45分3本勝負で対戦。1本目は12分56秒、S小林がSベイダーを逆エビ固めでギブアップさせ先制、2本目は5分2秒、坂口がズールを片エビ固めに決めて2−0のストレートで坂口&S小林組のパワーファイターズが完勝しています。

ロンドスは木戸修を10分10秒、体固めで破り、星野勘太郎&木村聖組vs永源遙&藤原喜明組のタッグマッチは19分56秒、木村聖が藤原を逆エビ固めでギブアップさせました。カイザーは藤波辰巳を5分24秒、体固めで破っています。
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