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2022年02月13日06:41

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ストロング小林さん追悼(38)

70年国際プロレス夏の陣「ビッグ・サマー・シリーズ」後半戦、7月24日、長野県山ノ内町社会体育館(テレビ収録、観衆3,500人満員発表)大会。メインイベントではヨーロッパ・タッグ選手権が突如として復活。王者チーム、サンダー杉山&グレート草津組がドクター・デス&レス・ウォルフ組と防衛戦を行っています。

ヨーロッパ・タッグ王座は前69年8月にアメリカ武者修行に出発する為にラッシャー木村が返上、片割れだった草津がパートナーに杉山を指名し同年11月1日、札幌中島スポーツセンターでシーク&エミールのエルマンソー兄弟と王座決定戦を行って2−1で勝利。杉山&草津組が新王者チームとなりました。11月10日、仙台・宮城県スポーツセンターでフランク・バロア&シャチ横内組、12月5日、大田区体育館でエルマンソー兄弟と2度の防衛を果たした後、防衛戦は行われないままでした。

タイトルを所管している団体によっても違いますが、日本のプロレス界では一般的には防衛期限は6か月というのが一般的で、(力道山のワンマン体制時代の日本プロレスでは例外あり)それを超えると王座決定戦を行うというのが通例でしたが今回はそれもありません。

この時代の東京スポーツ、月刊プロレス、ゴング、週刊ファイト等のプロレスマスコミの情報量は8対2位で日本プロレスの扱いが圧倒的に多く、国際プロレス所管のタイトルのトレースを細かくしているところはまずなく、唐突に決められた感がありました。というより、地方興行の前売の状況が悪いと、プロモーターの要望でタイトル戦を組んで、宣伝カーでアナウンスしていたのでしょう。

この体質が後々、熱戦譜にないタイトルマッチや金網デスマッチが多く行われてしまうことの温床になったと思われます。日本プロレスが馬場、猪木、坂口征二、大木金太郎、吉村道明と言う5人が全員元気だった時代でしたから仕方ないと同情の余地はあります。

よって前回、「杉山はIWA世界ヘビー級、同世界タッグの二冠王者」と書きましたが、ヨーロッパ・タッグも併せて三冠王者ということになります。

1本目は13分45秒、両チームリングアウト、決勝の2本目は4分7秒、杉山がウォルフを逆片エビ固めでギブアップさせ、2−1で杉山&草津組が3度目の防衛に成功しました。

セミファイナルはストロング小林とエドワード・カーペンティアのシングルマッチでは初対決となる45分3本勝負。1本目は6分10秒、小林が体固め、2本目は10分58秒、カーペンティアが体固め、決勝の3本目は3分33秒、両者リングアウトとなり1−1の引き分けに終わっています。

大磯武とジャック・デ・ラサルテスのシングルマッチは13分7秒、ラサルテスが腕固めでギブアップ勝ち。マイティ井上はパンチョ・ロザリオを15分7秒、エビ固めで撃破、田中忠治とジャック・クレイボーンの一戦は19分27秒、両者リングアウトの引き分け。寺西勇とジョニー・コワルスキーのシングルマッチは11分20秒、エビ固めで寺西が勝ちました。

7月28日、長野県新町アジア無線広場特設リング(観衆3,500人発表)大会、メインイベントは小林のUSAヘビー級王座にロザリオが挑戦。ノーテレビの野外会場でタイトルマッチが組まれたのも、ヨーロッパ・タッグ王座の復活と同じ理由でしょう。

1本目は13分7秒、小林が体固め、2本目は2分3秒、ロザリオが体固め、決勝の3本目は1分11秒、小林が体固めで取り、2−1で小林が5度目のタイトル防衛を果たしています。ロザリオクラスであれば2−0のストレート勝ちでいいと思いますが、このあたりは杉山がエースになったことがマッチメイクに影響していると思われます。

セミファイナルは杉山&草津&大磯組とカーペンティア&デス&ウォルフ組が対戦した6人タッグマッチ45分3本勝負。1本目は24分20秒、杉山がウォルフを体固め、2本目は7分2秒、デスが草津を体固め、決勝の3本目は10分2秒、草津がデスを足4の字固めでギブアップさせて2−1で杉山&草津&大磯組に軍配が上がりました。

井上とラサルテスのシングルマッチは13分15秒、体固めでラサルテスの勝利、クレイボーンは外国人留学生、黒潮太郎とタッグを結成、クレイボーンはフランス領マルチニク島出身、黒潮はトリニダードトバゴ出身の黒人チームで寺西&大剛鉄之介組と対戦、28分3秒、クレイボーンが寺西を体固めで破りました。このシリーズでのクレイボーンと黒潮のタッグが後にクレイボーンと稲妻二郎の兄弟タッグのモチーフになる訳です。

田中とJコワルスキーのシングルマッチは14分20秒、逆片エビ固めで田中のギブアップ勝ちに終わりました。

8月3日、盛岡・岩手県営体育館(テレビ収録、観衆4,000人満員発表)大会。TBSネットの強い岩手で杉山と今シリーズのエース外国人選手であるカーペンティアのIWA世界ヘビー級選手権試合が組まれました。

1本目は4分54秒、杉山が体固め、2本目は2分33秒、カーペンティアが体固め、決勝の3本目は2分56秒、杉山が体固めで取り、2−1で杉山が2フォール奪っての完勝で2度目の王座防衛に成功。

57年6月14日、イリノイ州シカゴのコミスキーパークで時のNWA世界ヘビー級王者、ルー・テーズを破り、幻のNWA世界王者となり(3本目、エプロンに上半身を何回か出してエスケープを繰り返したテーズをレフェリーが戦意喪失と見なし試合放棄で負けを宣告したもの、テーズ側の抗議でベルト移動は無効になった)NAWA(後のWWA)、AWAと団体が分裂するきっかけを作ったカーペンティアでしたが、この時既に44歳と全盛期を過ぎており、やや期待外れに終わりました。もう10年早く来日していれば違った評価になっていたかも知れません。

セミファイナルは小林&草津&田中組vsラサルテス&デス&ウォルフ組の6人タッグマッチ45分3本勝負。1本目は12分14秒、ウォルフが田中を体固め、2本目は9分15秒、田中がウォルフを体固め、決勝の3本目は2分2秒に両チームリングアウトとなり1−1の引き分け。

クレイボーン&黒潮組は井上&この年の3月から国際プロレスで復帰したミスター珍組と対戦、10分37秒、クレイボーンが珍を体固めで撃破、大磯とJコワルスキーのシングルマッチは11分54秒、体固めで大磯がフォール勝ちを収めています。
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