69年国際プロレス「ビッグ・サマー・シリーズ」後半戦の激闘です。7月31日、福岡九電記念体育館(テレビ収録、観衆4,500人発表)大会ではグレート草津&ラッシャー木村組の保持するヨーロッパ・タッグ王座にオックス・ベーカー&スタン・ザ・ムース組が挑戦。
ヨーロッパ・タッグ王座はストロング小林が渡欧中に国際プロレスにもたらされたタイトルで、69年2月8日、三鷹市公会堂で草津&R木村組がロベルト・ガステル&アンドレ・ボレー組を破って王座を獲得。以後、3月18日、高知県民ホールでダニー・リンチ&パット・ローチ組、4月22日、大田区体育館でアルバート・ウォール&ホセ・アローヨ組、6月21日、葛飾区体育館でチーフ・ダニー・リトルベア&ウィリアム・ホール組と3度の防衛に成功していました。
挑戦者チームのベーカー&ムース(ムース・モロウスキーことドクター・デス)は翌70年に木村と金網デスマッチで対戦することになります。1本目は16分29秒、草津がムースを足4の字固め、2本目は4分6秒、ベーカーが木村を体固め、決勝の3本目は6分14秒、木村がベーカーを逆エビ固めでギブアップさせ、草津&木村組が4度目のタイトル防衛。
この時期、国際プロレスにはTWWA世界タッグ王座(サンダー杉山&木村組)、ヨーロッパ・タッグ王座(草津&木村組)、IWA世界タッグ王座(豊登&小林組)という3つのタッグ王座が併存していた時期にあたります。
至宝のIWA世界ヘビー級王座は初代王者のビル・ロビンソンがイギリスに持ち帰っており、タッグ王座戦が興行の主体になるのは仕方ありませんがやはりタッグ王座3つは多過ぎます。
小林はセミファイナルでアントン・ラスロとシングルマッチ60分3本勝負で対戦、1本目は5分28秒にカナダ式背骨折り、2本目は1分36秒に体固めで小林が2−0で軽量のラスロを寄せつけず完勝。
セミ前に組まれた田中忠治とルター・レンジのシングルマッチ45分3本勝負は1本目は13分30秒、レンジがバックドロップから体固め、2本めはバックドロップのダメージで田中が立ち上がれず試合放棄となり2−0でレンジのストレート勝ちに終わりました。豊登はティト・コパを16分8秒、逆片エビ固めでギブアップさせました。
ネット局がOBS大分放送しかなく日本テレビ「日本プロレス中継」の放送がなかった為、TBSの独壇場と言っていい8月2日の大分県営体育館(テレビ収録)大会は5,500人超満員の観客を動員。
メインイベントは杉山&小林組がニキタ・マルコビッチ&コパ組と対戦、1本目は19分9秒、マルコビッチが杉山を体固め、2本目は2分45秒、小林がマルコビッチから体固め、決勝の3本目は5分11秒、杉山がマルコビッチを体固めで取り、2−1で杉山&小林組が勝利を飾りました。
セミファイナルは62年日本プロレス時代からの因縁を持つ豊登とレンジがシングルマッチ60分3本勝負で対戦、両者の因縁はレンジがリッキー・ワルドーと組んで力道山&豊登組のアジア・タッグ王座に挑戦、62年2月3日、日大講堂でワルドー&レンジ組が勝ち、王座が移動した時には、興奮した観客が暴動を起こし、警察が出動する騒ぎに発展しました。
2月15日、日大講堂でのリターンマッチで力道山&豊登組が勝利し王座奪回を果たしていますが、当時は力道山がタッグとはいえ負けたというのは社会現象になる位のニュースでした。
日本プロレス来日時に豊登とレンジは62年1月12日、千葉県木更津市で1度だけシングルマッチで対戦、豊登の反則勝ちという記録が残っていますが、7年7か月ぶりの決着戦となりました。
1本目は豊登が6分37秒、逆エビ固め、2本目はレンジが11分36秒、体固め、決勝の3本目は4分55秒、豊登が怪力ぶりを発揮、1本目と同じ逆エビ固めでレンジをギブアップさせて2−1で豊登がスッキリ2本取って勝っています。
国際プロレスの大分県での人気の高さを示すような興行が翌8月3日、中津市営球場で行なわれ、団体発足以来の記録となる9,500人(超満員発表)の観客を動員。メインイベントは杉山&小林&R木村組vsレンジ&ムース&コパ組の6人タッグマッチ。
1本目は14分20秒、木村がムースを逆エビ固め、2本目は17分23秒、レンジが木村を体固め、決勝の3本目は4分11秒、小林がムースを体固めに決めて2−1で杉山&小林&木村組が快勝しました。セミファイナルは草津がマルコビッチとシングルマッチ45分3本勝負で対戦し2−1で勝利を挙げました。
水戸で開幕し、関東、上越、関西、中国、九州をサーキットし東京に戻った8月6日、板橋区体育館(観衆3,000人発表)大会。メインイベントは小林とレンジのシングルマッチ60分3本勝負。力道山を苦しめた伝説の強豪との一騎討ち。
1本目は10分10秒、小林の反則勝ち、2本目は4分52秒、レンジが体固め、決勝の3本目は5分47秒、小林が体固め。反則含みながら2−1で強敵レンジを撃破しましたが完全勝利は成らず。
セミファイナルは豊登&R木村組がベーカー&マルコビッチ組と対戦、1本目は15分40秒、木村がベーカーを体固め、2本目は5分22秒、ベーカーが木村を体固め、決勝の3本目は2分41秒、豊登がマルコビッチを逆エビ固めでギブアップさせ、2−1で豊登&木村組に軍配が上がっています。
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