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2020年12月20日22:54

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ありがとう!横浜文化体育館(103)

PRIDEを運営するドリームステージ・エンターテインメント株式会社の「節税対策」として打ち出されたのが従来のプロレスと一線を画する『ファイティング・オペラ』「ハッスル」でした。

ハッスルの前段にはPRIDEとK−1が蜜月時代にあった02年、K−1を運営する石井和義館長が全日本プロレスの武藤敬司と組んで行なったイベントとしてのWRESTLE−1があり、超大物外国人であるビル・ゴールドバーグを招聘、K−1で活躍していたボブ・サップを主役とし11月17日、横浜アリーナ、03年1月19日には東京ドームに進出。東京ドーム大会はフジテレビで地上波放送されましたが「プロレス」と言う言葉は使わず「バトル・ファンタジー」という表現を用いました。

WRESTLIE−1は私用で家族と来日していたハルク・ホーガンに折衝、当時はWWEと契約は切れており、資金的には問題ない金額を呈示したようですがビリオネアのホーガンはWRESTLE−1には金銭的にではなくイベントのコンセプトに興味は示さず話は頓挫。また、東京ドーム大会のメインイベントとして行われたサップとアーネスト・ホースト(アーネスト・ビーストを名乗った)のプロレスの試合があまりにも寒々しい内容だった為にプロレスファンからはソッポを向かれ、イベントとしての第1次WRESTLE−1は終了しました。

ハッスルはこの時のゴールドバーグの未消化の契約の権利を引き継いだ形でスタート。プロレス興行については素人だったことからビジネスパートナーとしてZERO1をの運営会社であったファースト・オン・ステージ(中村祥之代表)が手を組み、当時、新日本プロレス時代の壮絶な死闘から友情が生まれた橋本真也(ハッスルキング)と小川直也(キャプテンハッスル)のOH砲vsPRIDE統括本部長であった高田延彦という対立コンセプトでスタート。

03年12月14日、ZERO1の両国国技館では翌04年1月4日、さいたまスーパーアリーナで開催される「ハッスル1」の予告煽りVTRが流され、事前に高田が渡米して収録された映像では、高田がゴールドバーグと腕をクロスさせて「Do The Hustle!」と決め台詞を言うものが何回も会場やスカイパーフェクTVの中継で流されました。

また、ハッスル1の開催会見では映像で小川を「チキン」、橋本を「ポーク」と馬鹿にしていた高田が現れないことに激怒した小川が「おい、泣き虫(高田がこの時期に発売した自伝)どこだ、泣き虫呼んでこい!」とキレる暴走王ぶりを遺憾なく発揮していました。

ハッスル1は04年1月4日、さいたまスーパーアリーナに23,327人発表(満員)の観衆を集めて行われています。新日本プロレスの東京ドーム大会にぶつけて来ておりますが暗黒時代と言われていたこの時期の新日本ドーム大会の求心力が弱っていたのは事実でしょう。

この日は高田統括本部長指名試合として3試合が組まれ、メインイベントでは小川とゴールドバーグがシングルで対戦、12分49秒、ゴールドバーグがジャックハマーからの片エビ固めで勝利。セミファイナルでは全日本プロレスの川田利明がマーク・コールマンを6分7秒、ヒールホールドによるレフェリーストップで破りました。橋本はベイダーに9分59秒、リングアウト勝ち。

他にも、ミル・マスカラス&ドスカラス&シコデリコJr組vsダスティ・ローデス&トム・ハワード&スティーブ・コリノ組の豪華6人タッグマッチが組まれ、13分10秒、マスカラスがダイビング・ボディアタックからの片エビ固めでコリノをフォール。「新日ドームより楽しかった」という声もあったのは事実でした。

04年3月7日、横浜アリーナのハッスル2から高田統括本部長の親友という高田総統が出現、高田総統率いる高田モンスター軍と橋本&小川のハッスル軍の対決という展開に変わりました。6月28日には後楽園ホールで中規模興行「ハッスルハウス」シリーズをスタートさせ、大会場中心のナンバーシリーズと後楽園ホール中心のハウスシリーズが興行の両輪となり、既存のプロレスに食傷気味のプロレスファン(特に新日本プロレス系)を取り込んで人気は上昇。

また、タレントをリングに上げることでプロレス業界外の注目も集め、インリン・オブ・ジョイトイ扮する「インリン様」は大人気を博し「M字開脚ビターン」は男性ファンを釘付けにしました。当時大人気であったお笑い芸人コンビ、レイザーラモンHG&RGがレギュラー参戦、HGは同志社大学、RGは立命館大学の学生プロレス出身であり、特にHGは高い身体能力を持ち、プロレスの試合にも順応していました。

05年7月11日、ハッスルキング、橋本真也が脳幹出血の為に40歳の若さで急死。

05年11月3日には横浜アリーナで初の「ハッスルマニア2005」を開催、14,573人という大観衆を集めてみせました。この時点で横アリで興行を打てる団体(プロモーション)はハッスルだけでした。

ハッスルマニアには狂言師和泉元彌が登場、WWEをリリースされた鈴木健想(KENSO)と対戦、「空中元彌チョップ」からのエビ固めで勝利。良くも悪くも話題を提供しました。05年12月24日、後楽園ホールでの「インリン様、最後のM字ビターン」は前売券が全てソールドアウト。

そんなハッスルの横浜文化体育館初進出は06年3月4日の「ハッスル14」(テレビ収録、観衆5,250人超満員発表)で既存のプロレス団体の横浜文体大会を上回る観客を動員。

第1ハッスル、ハッスル仮面レッド&ブルー&イエロー組vsご当地モンスター、鬼妖拳(きようけん)&ダーク・フォン・マエストロ、アイン&ツヴァイ組は4分28秒、レッドが鬼妖拳を高速ウラカン・ラナで撃破。

第2ハッスル、Erica(アジャ・コング)&マーガレット(アメージング・コング)&石狩太子(石狩太一、タイチ)組とザ・フライング・ヴァンパイア&モンスター℃&カマキリジャック組は2−1の同時フォールでErica&マーガレット&石狩太子組の勝ち。

第3ハッスルにはブラザー・レイ&ディーボーンのチーム3Dが登場、田中将斗&金村キンタロー組と対戦、10分52秒、ディーボーンが合体技3Dで金村を体固めでフォール。

第4ハッスル、ハッスルスーパー・タッグ選手権試合、王者チーム天龍源一郎&安田忠夫組に坂田亘&崔領二組が挑戦した一戦は坂田を愛する(ストーリー上での話)グラビアアイドル、青木裕子が「負けたら即その場で水着マッチ」として行われ、10分56秒、坂田が安田をダイビング・フットスタンプからの片エビ固めで破り坂田&崔組が王座を奪取。青木の水着姿が拝めなかった男性ファンは残念がりましたが…。

第5ハッスル、セミファイナル、川田と健想のシングルマッチは4分33秒、健想の妻であるディーヴァ、浩子の「空中浩子チョップ」を誘発させて誤爆させた川田が4分33秒、エビ固めで勝利。

第6ハッスル、メインイベントはハッスル軍、レイザーラモンHG&「ハッスルあちち」大谷晋二郎&WWEをリリースされてこの年の2月にハッスルに加わったTAJIRI組vs高田モンスター軍、アン・ジョー司令長官(安生洋二)&佐藤耕平&ザ・モンスターPTA組の6人タッグマッチは15分11秒、HGがPTAを69ドライバー(ツームストン・パイルドライバー)から体固めで撃破しています。

賛否両論のあるハッスルでしたが、イベントとして成功していたのは確かで、「3、2、1ハッスル、ハッスル!」のハッスルポーズは社会現象にまでなりました。
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