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2020年12月03日22:17

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ありがとう!横浜文化体育館(86)

07年のプロレスリング・ノアは前年12月10日、日本武道館で三沢光晴が丸藤正道を破りGHCヘビー級王座を獲得、第3次三沢政権がスタートしましたが、オーバーウェイトから来る身体の重さ、長年のハードな闘いによる受身のダメージの蓄積が目立ち、動き方にも衰えがはっきりと伝わって来ました。

同王座が秋山準から丸藤に代わった時は世代交代かと思われましたが、また三沢にベルトを戻した理由として、「丸藤が王者では知名度がなく、地方のプロモーターが興行を買ってくれない」というのが挙げられ、小橋建太が長期欠場していたこともあり、全日本プロレス四天王として全国区の知名度の三沢が社長自ら身体を張ってベルトと会社を守っていくことになります。

1月21日の日本武道館で三沢は森嶋猛を破りGHCヘビー級王座初防衛、この時が15,500人満員発表、3月4日の日本武道館は2月17日にペンシルバニア州フィラデルフィアでホミサイドを破りROH世界王者となった森嶋がKENTAと防衛戦を行ったのがメインで、その他はメイン含めた「5大シングルマッチ」として三沢は杉浦貴をレフェリーストップで破っていますが、観客は13,500人と15,000人を下回る発表でした。

ノアは後年の馬場・全日本時代と興行スタイルが一緒であり、地方巡業の赤字を日本武道館大会を増やすことで補填しており、馬場・全日本で集客の悪かった大阪府立体育会館、愛知県体育館はやはり苦戦していました。

暗黒時代と言われた新日本プロレスは05年11月14日に当時の社長であったサイモン・ケリー猪木がゲーム制作会社であるNASDAQ上場のユークスに身売り、義父であった創業者猪木の所持していた51.5%の株式をユークスに売却、ユークスが議決権を得てユークス傘下に入りました。

ベテラン勢が大幅に引き下げられた年俸に対する不満から契約更改せず、棚橋弘至、中邑真輔の若手2人をプッシュしていく方針で、再建途中ではありましたが、一時の暗い雰囲気は払拭されていました。

4月28日のノア日本武道館大会、私は会場観戦していましたが1階席と2階席の後方を黒いシートで覆っていたのを見た時には何とも哀しい気持ちになったものです。観衆は15,000人発表でしたが、日本武道館の定員が14,214人であることを考えるとかなりの水増し。また、日本テレビ、読売新聞の関係からYFC(読売ファンサークル)から招待券が大量に撒かれるようになっていました。三沢は佐野巧真を破ってGHCヘビー級王座2度目の防衛に成功しています。

07年のノア横浜文化体育館大会は年末ではなく、初夏の6月8日、ワンナイト興行「NAVIGATION」(観衆3,200人発表)として開催されました。満員とは成らず、平日の金曜日開催というのも要因の一つでした。  

メインイベントは4月1日、後楽園ホールで森嶋&モハメドヨネ組を破ってGHCタッグ王座に着いた秋山&力皇猛組が、全日本プロレスから闘いの場を移して来たTAKAみちのく率いるディーロ・ブラウン&ブキャナン組の「ROD」が挑戦。20分57秒、力皇が無双からの片エビ固めでブキャナンを破って王座防衛。

秋山&力皇組はこの後、力皇が慢性化していた頚椎ヘルニアが悪化し長期欠場となり、ベルト返上を余儀なくされています。

セミファイナルは丸藤がビッグマウス代表となった平成のテロリスト、村上和成とシングルで対戦しましたが、僅か5分50秒、村上のSTOの前に片エビ固めでフォール負け。

三沢は小川良成と組んでムシキング・テリー(鈴木鼓太郎)&リッキー・マルビン組と対戦、11分41秒、小川がMテリーの飛び付き式前方回転エビ固めを押し潰してエビ固めでフォール勝ち。

フリー参戦(高山堂)の高山善廣は杉浦と組んで志賀賢太郎&川畑輝鎮組の「パンパーズ」(パンチパーマ)と対戦、パンパーズは2人で「白GHC」グローバル・ハードコアクラウン王者でしたが、7分50秒、志賀が杉浦に回転エビ固めで勝利。

ヘビー級のエース候補として次代を担う存在だった潮崎豪は齋藤彰俊とシングルで対戦し14分37秒、デスブランド(変型みちのくドライバー)からの片エビ固めにフォール負け。まだ潮崎は彰俊に勝てるポジションには来ていなかったです。潮崎を売り出していくことは規定の路線だったと思いますが、潮崎の試合が、チョップ、豪腕ラリアット、ムーンサルト・プレスと小橋のコピー的だったこともあり、ルックスと身体は十分だったものの、ファンからの支持は今ひとつでした。

KENTAはドラゴンゲートを退団してノアに参戦(当初はフリー、後に所属となる)石森太二と組んでRODのリーダー、Tみちのく&KAZMA(KAZMA SAKAMOTO)組のK−DOJO勢と対戦、14分1秒、KENTAがgo2sleepからの片エビ固めでKAZMAを破りました。

田上明&谷口周平組vsヨネ&金丸義信組は9分34秒、金丸が谷口をタッチアウト(旋回式垂直落下式ブレーンバスター)からの片エビ固めで降してヨネ&金丸組の勝利。第1試合の佐野&井上雅央組と本田多聞&菊地毅組の一戦は10分1秒、雅央がアルゼンチン・バックブリーカーで菊地をギブアップさせています。

三沢はこの年、森嶋、佐野、バイソン・スミス、田上と防衛し、9月29日、大阪府立体育会館で、挑戦者決定リーグ戦で森嶋を制した丸藤の挑戦を受け、返り討ちにしています。サモア・ジョー、11月のROHニューヨーク大会でKENTAと7度の防衛を果たしています。 

年末の12月2日、日本武道館で小橋が腎臓癌の手術から復帰。この日は早々にチケットが完売し17,000人発表と久しぶりに超満員の観客を動員、前06年7月16日、脳梗塞から復帰をはたした高山の復帰戦で組まれる予定だった同一カード、三沢&秋山組vs小橋&高山組というカードが組まれ、27分7秒、雪崩式エメラルド・フロウジョンからの片エビ固めで三沢が小橋をフォール。

小橋の復帰で明るい材料が見えてきたノアでしたが、病気が病気だけに楽観は決して無理はさせられず、08年からは当面出場試合限定となりました。
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