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2020年10月15日22:10

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ありがとう!横浜文化体育館(37)

船木誠勝に判定勝ちしキングオブ・パンクラシストとなったガイ・メッツアーは98年9月14日、日本武道館で柳澤龍志、同年12月19日、東京ベイNKホールで近藤有己を相手に防衛しますが、いずれもガードの堅いディフェンシブな試合ぶりで相手に攻め込む隙きを与えず30分時間切れ判定勝ちで防衛。

しかし、観客からは退屈な試合に移り、日本武道館大会は私も会場で観ていましたが、観客の集中力が拡散して「早く終われ」という雰囲気になり、ある観客からは「ヤスカク!どう書く!」という秀逸な?野次が飛び、不謹慎ながら私も思わず笑ってしまいました。ヤスカクとは週刊プロレスでパンクラスの試合記事を書いていたフリーライターの安田拡了氏のことで、この試合でどうやって提灯記事を書くのか?を皮肉った野次でした。

日本武道館大会では元ラグビー日本代表の渡部謙吾(謙吾)がデビュー、バス・ルッテンに敗れはしましたがパンクラス初の「鳴り物入り」新人でした。ラグビーからプロレスに転向したのはグレート草津、阿修羅・原、鈴木健三(KENSO)がいますが、プロレスではなく総合格闘技系の団体に転身したのは謙吾が初でした。

メッツアーは2度の防衛に成功した後、師匠ウェイン・シャムロックの後を追い、パンクラスと並行して出場していたUFCに専念する為パンクラスを離脱、キングオブ・パンクラス王座を返上しました。

99年初の横浜文化体育館大会「BREAK THROUGH」ツアーは4月18日に開催され、(観衆5,600人超満員発表)私はこの興行は生で観戦しました。

メインイベントはメッツアーの返上により、空位となったキングオブ・パンクラス王座決定戦、前98年からジワジワとトップグループに上昇しランキング1位となった「オランダの大巨人」セーム・シュルトと2位の近藤が対戦、20分時間切れ判定勝ちで近藤が勝ち、新王者に。2度目の戴冠となりました。

リングス編でも書きましたが97年にスタートした「PRIDE」は最強と言われた高田延彦がヒクソン・グレイシーに惨敗を喫したことで、バーリ・トゥード対応への波がU系団体に容赦なく降りかかって来ました。リングスがより「何でもあり」に近い「KOKルール」を導入したのと同様にパンクラスも「パンクラチオンマッチ」(頭突き有などノールールに近い)という試合形式が実験的に採用されました。

この日、船木はセミファイナルでブラジリアン柔術のエヴェンゼール(フォンテス)・ブラガとパンクラチオンマッチで対戦し大苦戦の末15分時間切れ引き分けとなりました。このブラガが僅か2か月半後の99年7月4日、横浜アリーナで行われた「PRIDE6」に出場、桜庭和志に敗れてしまったことで船木とパンクラスには総合格闘技での「強さ」に影を落としてしまいました。

メッツアーの王座返上でこの日の王座決定戦によりランキングに空きが出る為、セミ前にはリザーバー同士の高橋義生とオマー・ブイシェによるランキング戦が組まれ、8分47秒、腕ひしぎ逆十字固めで高橋がギブアップ勝ち。

高橋vsブイシェの前に試合前までの10位、リオン・ダイクが5位のエヴァン・タナーを11分39秒、パンチの連打によるTKO勝ちを収め、ダイクは5位、タナーは6位に落ちました。これにより、セミ前のランキング、リザーブマッチを制した高橋が10位とトップ10入りしました。

パンクラチオンマッチがこの日は後2つ行われ、謙吾vsボブ・スタインズ、渋谷修身vsクリス・ライトルのいずれも15分時間切れ引き分けとなっています。

99年は年末の12月18日、「BREAK THROUGH」ツアー最終戦の横浜文体大会(観衆5,500人超満員発表)が開催されました。

メインイベントは頚椎ヘルニアを抱えた鈴木みのるが1年ぶりに復帰戦を行いました。前98年12月19日、東京ベイNKホールで渋谷にレフェリーストップ負けを喫した鈴木は99年は試合には出ておらず、治療に専念していましたが、この日、菊田早苗と対戦。

菊田は新日本プロレス、UWFインターナショナルの入門テストを受けたことがある生粋のプロレスファンでしたが挫折、アマチュアからやり直し修斗、リングス、PRIDEにフリーで参戦しこの年の6月からパンクラス東京道場ヘ入団しました。

しかし、実戦のブランクは如何ともし難く、2分39秒、菊田の肩固めにより鈴木は敢なくレフェリーストップ負け。鈴木はもはやこれで限界かと思わせました。

セミファイナルとセミ前はパンクラチオンマッチ、セミの高橋vsジョン・クロンクは7分59秒、高橋が頭突きの連発を見せクロンクが戦意喪失、ギブアップの意思表示を見せました。國奥麒樹真とレイン・アンドリュースは14分44秒、國奥が腕ひしぎ逆十字固めでギブアップ勝ちを収めました。

翌00年5月26日、東京ドームで開催される「コロシアム2000」でヒクソンとの対戦が決まった船木はこの日は渋谷と3分間のエキシビションマッチを行い、無勝負。

パンクラチオンマッチ、美濃輪育久(ミノワマン)とCライトルは15分時間切れ引き分け。通常ルールに出場した須藤元気(ビバリーヒルズ柔術クラブ)はネイサン・マーコートを13分31秒、腕ひしぎ逆十字固めでギブアップさせました。

ミレニアムイヤーとなった00年初の横浜文体大会「TRANS」ツアーは4月30日に開催されました。(観衆4,500人満員発表)ヒクソン戦を前にした船木は欠場、やはり船木が出ないと集客には影響が出ます。

メインイベントは前99年11月28日、大阪・なみはやドームで近藤を破り、ついにキングオブ・パンクラシストとなったシュルトがランキング6位の高橋と対戦、7分30秒、パンチの連打でTKO勝ち。

セミファイナルは國奥がショーニー・カーターに10分時間切れ、3分間の延長戦で判定勝ち。ランキング3位のジェイソン・デルーシアはスタインズに3分32秒、顔面パンチでTKO勝ち。

船木欠場で集客の落ち込みが懸念された為、鈴木が地元の横浜文体とあって無理を押して出場、ショーン・ダグティと対戦し、1分1秒、チキンウィング・アームロックでギブアップ勝ち。久しぶりの一本勝ちを収めています。

後に鈴木同様、パンクラスMISSIONとしてプロレスのリングでも活躍するデビュー2戦目(00年2月27日、大阪・梅田ステラホールでデビュー)の佐藤光留はマイケル・ザ・ジーンクオークを僅か2分23秒、腕ひしぎ逆十字固めでタップアウトさせました。
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