全日本プロレス台湾遠征第3戦、2月16日、台中市省立体育館(観衆6,200人発表)大会。
メインイベントは馬場&鶴田組の師弟コンビが台湾のリングで実現。ジャイアント・キマラ&ロパティ・ツゥイサオ組と対戦。15分2秒、馬場がツゥイサオを豪快なカウンターの16文キックからの片エビ固めに決めて鮮やかなフォール勝ち。
セミファイナルは台湾人気の高いタイガーマスクが渕正信とシングルマッチ。後に鶴田軍vs超世代軍として激闘を展開する両者ですが、この時はまだタッグを組んで共闘中。12分55秒、タイガーマスクがダイビング・ボディアタックからの片エビ固めで危なげなくフォール勝ちを収め、現地のファンの大声援を受けています。
セミ前に組まれたのは台湾のヒーロー、ライオン・キング&グレート小鹿組とスーパー・ドラゴン(ハル薗田)&カール・フォン・スタイガー組と対戦。Sドラゴンは台湾ではヒールファイトを展開、12分21秒、Lキング&小鹿組の日台連合軍の反則勝ち。
天龍はロッキー羽田とのシングルマッチ。76年10月に大相撲幕内力士から全日本プロレス入りした天龍は半年間、テキサス州アマリロのドリー・ファンク・ジュニアの元に海外修行に出て、翌77年6月の「NWAチャンピオン・シリーズ」終盤戦に凱旋帰国、6月11日、世田谷区立総合体育館で国内デビュー。馬場と組んでマリオ・ミラノ&メヒコ・グランデ組と対戦。12分9秒、ローリング・クレイドルホールド(揺り椅子固め)でグランデを破っています。
羽田も同じNWAチャンピオン・シリーズに3年ぶりにカンザス、ミズーリのセントラル・ステーツ地区の開幕戦から「和製アメリカン・ドリーム」として凱旋帰国。羽田は開幕戦の5月27日、福生市民体育館が凱旋マッチ、メインイベントで鶴田と組んでバロン・フォン・ラシク&ミラノ組と対戦。ミラノからブレーンバスターで1本取りましたが、2本目ミラノのジャンピング・パイルドライバーにフォール負け、3本目はラシクのブレーンクローに血ダルマにされての反則勝ちでいいところは見せられず。天龍とは明暗を分けました。
同時期に凱旋帰国したとあって、天龍と羽田は「ハンサム・フレッシュコンビ」としてタッグを結成、同年9月9日、後楽園ホールで小鹿&大熊元司組の保持するアジア・タッグ王座に挑戦。1−1から時間切れ引き分けとなりました。
馬場にこの実績を買われ、12月の「世界オープン・タッグ選手権」にエントリーしましたがマイティ井上&高千穂明久組と時間切れ引き分けになった1点しか取れず同点最下位。
その後、天龍は2度に亘る海外修行に出た為、第6〜9回のチャンピオン・カーニバルには不参加。タイガー戸口が新日本プロレスに移籍したタイミングで81年5月の「スーパー・パワー・シリーズ」に凱旋帰国を果たした天龍は第3の男として日本に定着。82年の「第10回チャンピオン・カーニバル」に初参戦を果たし、4月13日、愛媛・宇和島市営闘牛場での公式戦で羽田と初対戦。
12分43秒、エビ固めで天龍が勝っておりそれ以来約4年ぶりの対戦となりました。
初対戦から4年、同時期に凱旋帰国してから8年、UNヘビー級、インターナショナル・タッグの二冠王者となった天龍と、内臓疾患で欠場し中堅でも下のポジションとなり、試合も毎試合組まれなくなっていた羽田とは大きな差がついてしまっていました。
日本ならもう既に組まれないであろう両者のシングルマッチは20分を超える熱闘となり、20分12秒、天龍のリングアウト勝ちとなりました。
サムソン冬木とキニー・ポポのシングルマッチは9分3秒、冬木がブレーンバスターからの片エビ固めで勝利。石川敬士&M井上組vs大熊&百田義浩組のタッグマッチは22分9秒、石川が義浩を回転エビ固めに決めて勝利。
第1試合の百田光雄と小川良成のシングルマッチは15分42秒、バックドロップからの体固めで光雄がベテランの味を発揮し若い小川を降しました。
最終戦は2月17日、第3戦と同じ台中市省立体育館(観衆6,300人発表)大会。
メインイベントは馬場&タイガーマスク組がSドラゴン&スタイガー組と対戦、17分56秒、タイガーマスクがダイビング・ボディアタックからの片エビ固めでSドラゴンをフォール。馬場&タイガーマスク組の完勝。
セミファイナルは羽田とキマラのシングルマッチ、6分9秒、フライング・ボディプレスからの体固めでキマラが羽田を圧殺しました。
セミ前に組まれたのはある意味注目のシングル初対戦、鶴田と渕の一騎討ち。日本では階級も違い、まず試合が組まれることはありませんが、11分27秒、鶴田がフライング・ボディシザースドロップ(空中胴絞め落とし)からの体固めで鶴田がかつての付き人である渕を撃破しています。
天龍&Lキング組vsツゥイサオ&ポポ組は14分10秒、Lキングがツゥイサオをラリアットから片エビ固めで破り天龍&Lキング組の勝利。Lキングは台湾のエースでしたが、馬場のメガネには叶わなかったと見え、日本に呼ばれることはなかったです。
石川&M井上組と小鹿&大熊組は30分時間切れ引き分け。冬木は百田光を12分40秒、逆エビ固めでギブアップさせ、百田義は小川を16分23秒、バックドロップからの片エビ固めで撃破しました。
最終戦が終った後、台湾のホテルで打ち上げが行われ、上機嫌だった馬場は「今日の酒はおごりだから全部飲めよ、飲まないヤツは減給だ」と朝まで取材に日本から来た報道陣も巻き込んでの大宴会が行われ、一行は2月19日に日本に戻って来ました。
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