85年「世界最強タッグ決定リーグ戦」第17戦は12月9日、馬場のお膝元、新潟市体育館(観衆3,800人満員発表)大会。御大の地元とあって満員マークがつきました。
馬場がメインイベントに出場、ドリー・ファンク・ジュニアと組んで国際血盟軍のラッシャー木村&阿修羅・原組とタッグリーグ公式戦で対戦。ここで馬場&ドリー組が勝てば優勝に大きく前進するだけあっさりと2点をあげたいところでした。
自力優勝の道を断たれた国際血盟軍が粘りを見せて30分時間切れ引き分けに持ち込みました。馬場は故郷に錦を飾れず。馬場&ドリー組は1勝3時間切れ引き分け2両リン失点7の5点となり、最終戦12月12日、日本武道館での鶴田&天龍組との師弟対決を残すのみとなりました。
R木村&原組は1勝3敗3時間切れ引き分けの失点9、5点でリーグ戦全日程を終了。
天龍の腰の不調、石川敬士の欠場からこの日予定されていた天龍&石川組とスタン・ハンセン&テッド・デビアス組とのスペシャルマッチは中止。
ハンセン&デビアス組はセミファイナルで鶴田&大熊元司組と対戦。またもやハンセン組の対戦相手にタフで壊れない大熊が登用されています。試合は6分39秒、ウェスタン・ラリアットからの体固めでハンセンが大熊を降しました。
ハンセンは01年1月28日、東京ドームで行われた引退興行の前の会見で記者から「これまでの対戦相手で強いと思った選手は?」との質問を受け、馬場、猪木、鶴田、アンドレ・ザ・ジャイアント、天龍、ブルーザー・ブロディ、ザ・ファンクスらと一緒に極道コンビの名前をあげていました。
記者が極道コンビを馬鹿にしたようなニュアンスの反応をすると温厚なハンセンがたしなめるような口調で極道コンビの強さについて語ったそうです。トップレスラーは自分の技をしっかり受けてくれるジョバーの存在なしには売れない。ハンセンは極道コンビのタフさと強さを誰よりも理解していたと思います。
スペシャルマッチが中止になった天龍はセミ前で渕正信と組んで、長州力&谷津嘉章組と対戦。11分5秒、長州が渕をリキラリアットからの片エビ固めで破っていますが、長州もこの日、ハーリー・レイスとの夢のシングルマッチが発表されていましたがカード変更されています。
天龍のカード変更に組み込まれた感じですがレイスvs長州のシングルマッチを中止にする必要もなく全日本プロレスからのカード変更理由の発表もなし。ですが私はこう思います。
ここから遡ること10年前、75年12月に行われた史上空前のメンバーを集めた「オープン選手権」。前年74年には猪木が馬場に対し「実力日本一を賭けて闘おう、逃げるな馬場」とマスコミを使って馬場に挑戦を繰り返し表明していました。馬場は猪木の売名行為として取り合わず。
翌75年、馬場が逆襲に出ました。9月29日、オープン選手権の開催発表会見で、馬場は「国内外を問わず、『広く門戸を開放』し参加選手を公募する」と発表。つまり猪木も出て来いと言うことです。これに対し猪木は「馬場のやり方は汚い。私がやりたいのは馬場戦であり、向こうの興行に出て向こうを儲けさせる気はない」と拒否反応を示しました。
これに附随しての力道山13回忌追善興行をめぐる馬場と猪木の暗闘については本題と逸れますので割愛しますが、馬場は猪木が万が一オープン選手権に出場を表明した時のことを考慮し、前半戦でシュートマッチに強いとされているレイス、ディック・マードック、ホースト・ホフマン、ドン・レオ・ジョナサンらと連日当てて、馬場戦にたどり着く前に潰してしまおうと考えていました。全ては「生意気な猪木を黙らせる」作戦でした。
長州は12月4日、福岡でニック・ボックウィンクル、5日広島でドリーと連夜のシングル戦、6、7日は公式戦、そしてこの日のレイスとの対戦予定でした。馬場が「大切な商品」である長州を壊すことはありませんが、世界の超一流外国人とシングルで対戦させることで、馬場は「技を受けない」長州に全日本スタイルの奥深さを叩きこもうと言う意図があったのではないでしょうか?
長州の方がしんどいと音をあげたかと思います。馬場も天龍の負担を軽減させるカード変更をしている手前、ジャパン側の申し出を飲まざるを得なかったかと思います。つまり長州の「一人オープン選手権」と私は考えます。
他の公式戦外の試合結果はダイナマイト・キッド&デービーボーイ・スミス組はタイガーマスク&マイティ井上組と対戦、9分8秒、スミスがM井上を雪崩式オクラホマ・スタンピートからの片エビ固めで破りました。
長州戦中止となったレイスはジェシー・バーと組んでハル薗田&冬木弘道改め凱旋帰国のサムソン冬木組と対戦、11分37秒、レイスがフライング・ラリアットから薗田を体固め。
ニック&カート・へニング組はジャパンの小林邦昭&新倉史裕組と対戦、11分27秒、カートが新倉をコーナーポスト最上段よりのミサイルキックから片エビ固めで降しました。
ジャパン対国際血盟軍、栗栖正伸vs剛竜馬のシングルマッチは11分5秒、首固めで剛の勝利。第1、2試合は全日本対ジャパン、百田光雄と保永昇男のシングルマッチは7分53秒、保永が回転エビ固めで丸め込み。小川良成と笹崎伸司のシングルマッチは7分15秒、笹崎がパワーボムからのエビ固めで若手対決を制しました。
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