教えてもらった山林に着いた理夢は・・・・分け入って行くのを躊躇った。
・・・・真っ暗。ライトを森へ向けるとわずかに獣道らしいものがあるだけでもちろん・・・・街頭などない。真っ暗の山林に分け入るのは・・・・怖い。だが引き返している場合ではない。また誰かがシンパシーにされて悠也を襲わせる前に決着をつけねば。勝てるかどうかもとても怪しいが。・・・・いや、1人では無理だろう。理夢は自分を奮い立たせて獣道を進んでいった・・・・。
・・・・どのくらい歩いただろうか。急に開けたところにでてその中央に何かがある。ライトを向けてみると・・・・石碑のようだった。これが聞いていた封印の場所だろう。石碑に彫られている文字を読むとそれらしき事も書いてあるし、間違いなさそうだ。
だが・・・・肝心の魔王が見当たらない。どこかに出ているのだろうか・・・・と思ったとき--------------
『バサッ!!』
理夢「っ!?」
羽音がして頭上をみると・・・・羽を生やした女の子が浮かんでいた。セーラー服を着た女の子。どんな魔王かすら聞かずに来てしまったが・・・・この自分とそう歳の違わない容姿の女の子が魔王??
??「こんに〜ちわっ!!」
挨拶してきた。おかしい。魔王はすぐ襲ってくる危険な存在ではないのか。つい反射的に「こんばんわ・・・・」と返してしまう。すると女の子はスッと降りてきて理夢の前に降りてきた。
??「こんなところに1人でどうしたの?ここはとても危ないところだよ?」
ついでに理夢の身を案じてきた。本当に魔王か疑問だ・・・・。とりあえず聞いてみると「そうだよ〜☆」と笑顔で言ってきた。やはりか。
??「でも、ここにいた魔王じゃないけどね。ここの魔王はちょっと外出中なんだ。魔王を知ってるって事は、あなた、能力者?」
どうやらここの魔王ではないらしい。だが、魔王と言う彼女に自分の事を言うのを躊躇ったが・・・・頷いてみた。
??「あなた、名前は?」
理夢「筝葉・・・・理夢です」
??「ことのは、りむ、ちゃんだね。私は辻あや。よろしくねっ☆」
手を差し出されたのでついつい握手なんてしてしまった。魔王と。一体どんな魔王なのか・・・・。
あや「警戒、してるよね?ダイジョブダイジョブ。あや、害はないから」
理夢「・・・・え?でも魔王ってすぐ人を殺す危険な存在なんじゃ・・・・」
あや「ま、そればかりじゃない、って事かな。半分人の味方してるし」
人間の味方?そんな魔王聞いたことがない。
あや「刹那や博人君、希望ちゃんとも仲いいし」
知ってる能力者の名前がでてきた。知り合いなのだろうか。と聞くと笑顔で「知り合い知り合い。もう親友☆」とか笑顔で言う。本当だろうか・・・・。
あや「まぁ、魔王の情報売って生活費のタシにしてる魔王ってところかな」
魔王が仲間の魔王の情報を売って生活してる・・・・そんな魔王もまた、聞いたことがない。しかも有名な能力者の親友と豪語してるし、何者だろうか。
あや「ま、あなたをどうしようとは思ってないから安心して。でも1人じゃ殺されるよ?」
理夢「・・・・でも・・・・私がやらなきゃ・・・・」
あや「でもせめて刹那や博人君とか希望ちゃんがいた方がいいと思うけど。ちょっと呼んでみる?」
と言ってピンク色の携帯電話をスカートのポケットから取り出す。携帯まで持ってる魔王・・・・ますます聞いたことがない。電話を終えたあやは「ごめんね〜。今別の戦闘やってるみたいで」と謝罪してきた。向こうは理夢でも知ってる有名能力者。それはもう忙しかろう。
理夢「大丈夫・・・・ではないですが・・・・私がやらなきゃ・・・・」
あや「なんでそんなに死ぬとわかってる闘いをやろうとしてるの?何か訳アリ?」
自分の身の上と事のあらましを話すかどうか迷ったが、結局理夢は話した。
あや「そっか・・・・大好きな幼馴染がシンパシー化したオナ中の人に襲われたんだ。・・・・似てるね。あやと」
理夢「・・・・え?」
小さくボソっとつぶやいただけのあやの最後のほうの言葉は理夢には聞き取れなかった。あやは笑顔で「何でもない。なんでもないよっ☆」と笑顔で言う。彼女にも何かあったのだろうか。魔王にも。
あや「でも死ぬとわかっててやらせるのは気が引けるなぁ・・・・」
理夢「私にはお守りがあります」
理夢はついつい指輪を見せてしまった。まぁいいや。とも思える。
あや「なに、それ誰かからもらったもの?」
理夢「フィルソフィアという家に伝わっていたものです」
あや「フィルソフィア?どっかで聞いたなぁ・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・!!!!それ、神星器だね!!」
理夢「しん・・・・せいき?なんですかそれ?」
あや「神様から授かった12種類ある装備だよ。たしか、水瓶座の守護があるヤツだよねそれ」
理夢「わかりません・・・・」
あやの話だと、ほかに11種類あるらしい。それらは剣だったり槍だったり弓だったり、フィルソフィアのようなスペル系のもあるようだ。
そうか。仲間がほかにいたのか。
あや「ちなみに知ってると思うけど、博人君、刹那、鈴鳴希望ちゃんも神星器もってるからね」
理夢「そうなんですか・・・・普通に強い方々が神様の装備を・・・・」
あや「だから1人じゃないから安心して。で、それ使えるの?」
理夢「いえ・・・・お守り代わりにお婆ちゃんが持たせてくれたのですけど、何の反応もなくて・・・・。何かしないといけないんですか?何か開放させる言葉があるとか・・・・」
あや「う〜〜〜ん・・・・皆、持ったら光りだしたりしたんだけどなぁ。中には最初使えなくても使えるようになった子もいるし」
どうやら適合したら光を発するらしかった。残念。もしカを開放させるワードとかあればチャンスもあっただろうに・・・・。
あや「まぁ使えないんならしょうがないね。・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・」
あやは何かを感じたのか、上空をみる。理夢も上空を見たが、真っ暗の夜空があるだけだ。しかしあやは・・・・「来る・・・・」と呟く。まさか・・・・ここの魔王が戻ってきたのか?
あや「うんそう。あやは魔王だから同士討ちできないから手伝えないんだ。ゴメンね。代わりにあいつの攻撃方法教えてあげる。あいつは騎士魔王で、槍を使って攻撃してくるの。あなた、武器持ってないから霊能者か何か?」
理夢「はい」
あや「じゃあソコソコの威力の霊カの攻撃を浴びせ続けて。あいつ魔王だけど接近戦専門だから。寄せ付けなければワンチャンあるかも」
理夢「じゃあ・・・・逆に・・・・近寄られたら・・・・」
あや「だ〜め。そういう事考えるとそうなっちゃうよ♪勝つ事に集中すること。いい?」
理夢「そうですね・・・・頑張ってみます」
その返事を聞くと、あやは真っ暗の夜空に消えた。入れ違いで何者かが降りてくる・・・・魔王か?
理夢「ゆうちゃん・・・・死んじゃったら・・・・ごめんなさい・・・・でも・・・・お婆ちゃん・・・・私・・・・頑張ってみる・・・・」
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