全日本プロレス84年新春ジャイアント・シリーズ、1月6日は高松市民文化センター大会(テレビ収録、観衆2,900人発表)。メインイベントでは馬場とザ・グレート・カブキの「東洋の巨人&東洋の神秘」タッグが3日の後楽園ホールに続いて再び登場。
スティーブ・オルソノスキー、ジプシー・ジョー組と対戦、11分1秒、カブキがジョーを正拳突きから体固めで馬場、カブキ組の勝利。
60年代にニューヨークを震撼させた日本初の巨人ヒール、「ビッグ・ショーヘイ・ババ」、「ババ・ザ・ジャイアント」の馬場と80年代初頭にテキサス州ダラスに現れたカブキとのタッグは、チームとして本格的に売り出せば日本でも客受けしたと思われます。
この時馬場は鶴田と組んでインターナショナル・タッグ王座を保持していましたが、実際は鶴田、天龍の鶴龍コンビにシフトしており、馬場がドリー・ファンク・ジュニアではなく、カブキとのヒールテイストを交えてのタッグで、鶴龍コンビと敵対していたら、また面白い展開になっていたのではなかったでしょうか?
全日本では王道路線を頑なに守ってきた馬場がヒールをやるのは事実上は無理でしたが、最近、74年6月にフロリダでダスティ・ローデスと対戦した動画を見まして(何故か猪木との対戦に敗れ、アメリカ修行に出たストロング小林がザ・デストロイヤーばりのマスクを被って試合に乱入する)、アメリカではヒールの馬場が、実に楽しそうに生き生きと試合をしていました。
プロレスはヒールの方がやっている方は絶対に面白いし、馬場はヒールをやったら「超一流」です。
セミファイナルはインターナショナル・ヘビー級王座防戦を控える鶴田が鶴見五郎を9分33秒、フライング・ボディシザースドロップからの体固めで快勝しています。
天龍はマイティ井上とのタッグで上田馬之助、ケリー・キニスキー組と対戦、天龍がKキニスキーを卍固めに捕えましたが、上田が竹刀を持って乱入、静止に入ったレフェリーにも暴行を加えた為、12分20秒、日本組の反則勝ちとなっています。
この日リスマルクはセミの前々、全10試合中第6試合でウルトラセブンと対戦し9分2秒、回転エビ固めで勝利を収めています。
1月10日、室蘭市体育館(テレビ収録、観衆4,100人満員発表)では鶴田がオルソノスキーとインターナショナル・ヘビー級王座の防衛戦を行い、8分46秒、バックドロップからの体固めで完勝。
2度目の防衛に成功しています。オルソノスキーは鶴田と互角に闘えるだけの力量はなく、正直、楽勝の防衛でした。
この日から鶴田のテーマ曲が最後まで使われることになる「J」に変更されました。最もタイトルが「J」だと知ったのも後の話です。
Jは日本テレビで放送されていたタモリがメインパーソナリティーを務める「今夜は最高!」の番組内でのバンマスを務めていた「コルゲンさん」こと鈴木宏昌氏の作曲。躍動感溢れるトランペットが見事な作品でした。
試合が早く終わったせいか1月14日の日本テレビ、全日本プロレス中継では鶴田とオルソノスキーのスローVTRに合わせてJをほぼフルサイズで流すというサービスを見せてくれました。この辺りは録画中継の利点を活かした演出で、テレビ朝日にはない魅力でした。
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