翌日。フリステスの制服がまだない為、元の中学校の制服を着て初日の登校を果たした。
歌唱科の先生に連れられて歌唱科Cという教室に入る。フリステスは少人数ではあるが、教室が科目ごとにいくつかあるのだ。
CクラスにはVRANO=METRIAの3人がいるらしい。気を利かせてくれたようである。このクラスは20人程で編成されているらしい。
・・・・のだが・・・・どうにも多い20人など軽く超えている。30?40?50?そのくらいはいた・・・・。輝莉がなんとなく「ホワイ??」とつぶやいてみたがなんとなく察した先生がため息をついて教えてくれた。歌唱科エトワールで編成されているVRANO=METRIAに今日編入する日本人がいる。しかもエトワール試験を受けるのを律音を筆頭にミーナやこの3人で1番の常識人??と思っていたリルムでさえも宣伝していたからもう全クラスに広まっている。しかも他の科まで宣伝して回っているので興味津々で見に来たようだ。
第一印象・・・・怖い。
何が怖いって、歌唱科の皆さんの目が。「私達がどんなに頑張ってもエトワールに成れないのになに初日からバカ言ってんのこいつ?」と言わんばかりの目が怖い。歌唱科エトワール選に関係のない楽器科、作詞作曲家、衣装デザイン科、振付科は「キャー日本人!!ちっちゃい!!かわいい!!」と黄色い声をあげている。やっぱり日本人は背丈的に他の国出身者と比べると低身長な為、可愛くみられているようだ。実際そんなに歳がかわらない女の人に。なんか複雑。
律音「いらっしゃ〜い☆」
輝莉「あの・・・・白い制服って確か、歌唱科の生徒ですよね・・・・皆、目が怖いんですけど・・・・」
朝に初めて知ったが、学科毎に制服の色が違うようだ。楽器科は緑、衣装デザイン科は水色といったように。なので誰がどの学科なのかはすぐにわかる。ちなみにエトワールの制服のゴスロリっぽい制服も同じ色である。なんで歌唱科は赤いのは、いまいち不明。
リルム「ま、まぁ・・・・皆の気持ちもわかりますから私からは何とも・・・・」
ミーナ「きにしないデース!!」
さて。日本語の自己紹介をとなりで律音が英語で通訳。皆・・・・ジト目。え、何?エトワール選に出る人って皆こんな目されてるの?
律音「空気悪いかもしれないけど頑張ってね♪」
輝莉「エトワール試験って出る人みんなこんな目されてるんですか?」
律音「出る資格ももらえない人もたくさんいるからね〜。そんな人もいるしくやしいんだよ。編入初日でエトワール選なんて」
輝莉「めっちゃアウエーなんじゃ・・・・」
律音「だいじぶだいじぶ。さっきたくさんの他の科の人はめっちゃ好意的だったでしょ?私情を挟んで歌唱科全員が不支持票だったとしても、先生方の票は1人3票相当だし理事長は5票相当。他の科の皆が支持してくれれば十分に認可得票数にいくって。きっと」
輝莉「私のがんばり次第なんですね・・・・」
そんなやり取りをしてから日本での活動の身の上を話し、自己紹介とした。するとちょっと空気が変わった上にザワついた。日本語じゃないから傍らの律音に聞くと、「私と同じPROJECT-STAR-LIGHTで優勝してるから興味をもってくれたみたいだよ?実はけっこうやれる子なのか?って」
なんか・・・・逆にそれはそれでやりづらい。空気は変わったが、期待外れなエトワール選にできない。朝礼代わりの輝莉の自己紹介が終わると皆がよってきた。なんて言っているかはわからないが・・・・皆真剣な顔。
輝莉「なんて言ってるんですかみんなは?」
ミーナ「ミ〜ンナ、キラリの実力をネブミ?してるデースよ」
リルム「簡単に言えば、実力を探ってる・・・・と言ったところでしょうか」
そんな事までされるのか。エトワール選。
さて、律音達の通訳を交えて色々と質問攻めを答えているとリハーサルに行く時間になってしまった。ずいぶんと長い時間’探られた’ものである。それだけ自分に興味を持ってくれたという事だろう。いろんな意味で。
律音「じゃあいこっか。レッスン場に。ミーナとリルムは偵察に来た子をおっぱらってて」
ミーナ「了解デース!!ケイレイ!!」
リルム「わかりました。ではレッスン場周辺を巡回しますね。行きましょうミーナちゃん」
4人で連れ立ってレッスン場へ。1時間ほど練習して休憩してを3回繰り返してミッチリ3時間リハーサルをした。その間、リルムとミーナは場外を周回していたが、様子見をしに来た生徒はいなかったという。いくら気になったりちょっと「初日でエトワール選なんて生意気!!」と思っていてもそこは伝統あるフリステスの生徒。フェアプレイ??なようだ。
リルム「どうでしたリハーサルは?」
律音「大会が終わってからも練習を続けてたから全体的に決勝でみた時と変わらない仕上がりになったかな?」
ミーナ「おおおおお?それはタノモシーデスネ」
輝莉「もう少ししたらエトワ−ル選ですよね?どこでやるんですか?」
律音「学院内にあるホールでだよ。そこに全生徒が着席してステージ上でソロで歌ってもらう、ってトコかな」
輝莉「学校内にホールがあるんですね・・・・どれだけ広いんですか?」
リルム「日本のスカウトキャラバン決勝戦の会場くらいですか?」
学院内に3万人収容の月乃宮スーパーアリーナと同じ大きさ-----------
ミーナ「マイクはアリマス。アンシンシテクダサーイ」
それはそうだ。いくら大声をだしても後ろの方まで声が届きっこない。なんでそんなバカでかいかというと、たまに一般人を入場させてコンサートをやるらしい。それでか。
そんな話をしていると話にあったおおきなホールシアターの前に到着した・・・・。
律音「輝莉ちゃん。ここからは私達は観客席で、始まったら助けてあげられない」
リルム「心の準備はいかがですか?」
心臓がバクバクしててヤバイです。
ミーナ「シンコキュウしてみましょー」
してもオサマリマセン。
輝莉「大丈夫。PSLの決勝は満員な上にテレビ曲まではいってたでしょ?それ経験してるんだからだいじょぶだいじょぶ」
そうだろうか。でもそうかもしれない。輝莉は「いってきます」とだけ呟いて1人歩みを進めた------------------
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