新日本プロレス86年IWGPチャンピオン・シリーズは終盤戦に突入、AB両ブロックとも代表の座を賭けて激しい星の潰し合いを展開しています。
第25戦はリーグ戦天王山、6月12日大阪城ホール大会(テレビ収録、観衆13,250人超満員発表)では2大公式戦が組まれています。西日本での興行人気が無い高い新日本プロレスは大阪城ホールでの観客動員は全日本プロレス、ジャパンプロレス連合を凌駕しています。
セミファイナルではBブロック、藤波と前田日明が注目の一騎打ち。前田のコーナー際で放った大車輪、フライング・ニールキックが藤波の左のこめかみを直撃し藤波は額から大流血。
それでも前田のキックに立ち向かう藤波。最後は前田のフライング・ニールキックと藤波のレッグラリアット気味のドロップキックが相討ちとなり両者立ち上がれず、22分5秒、両者KOの引き分けに終わりました。
藤波は17点、前田は16点。試合結果はドローでしたが流血しながらも前田のキックから逃げずに捌いた藤波の試合運びの巧さと前田の妥協なき攻めに観客からは賞賛の声が上がり、両者はリング中央で握手しお互いの検討を称えて抱き合いました。
試合後、前田は「リング上で藤波さんと『日本プロレス界の為にお互い頑張ろう』と話をしました。寄港する先がなかったUWFという船がようやく港に辿り着いて、無人島だと思っていたら仲間がいた、そういう感じですね」と新日本プロレスに復帰以来、初めて怒り以外のコメントを出しています。
藤波も負傷は負っても試合内容には満足したか、「これから先、前田とは猪木さん、馬場さん抜きの次の世代のニューリーダーとして戦っていけると思う」と語りました。
この試合はリーグ戦形式の試合としては初めてこの年の東京スポーツ新聞社制定のプロレス大賞年間ベストバウトに選ばれています。
メインイベントはAブロック公式戦、猪木と藤原喜明が2月6日、両国国技館以来の対決。14分14秒、猪木がバックドロップホールド気味のジャーマン・スープレックスホールドで藤原を降して20点と首位に。藤原は11点。
第26戦の6月13日、川越市民体育館(観衆2,360人満員発表)ではBブロックでワイルド・サモアンが上田馬之助に9分6秒、反則勝ちで9点でリーグ戦終了。上田も同じく9点。
同じくBブロック、ジミー・スヌーカはキューバン・アサシンを12分12秒、逆エビ固めで破り16点とディック・マードック、藤波、前田を猛追。
藤波は前日の大阪城ホールでの前田戦で頭部を負傷した為欠場しています。
第27戦は6月14日、浜松市体育館大会(観衆2,840人満員発表)。Aブロック坂口と木村健吾の公式戦は12分23秒に両者リングアウトの引き分け。坂口、木村健とも15点でリーグ戦を終了。坂口は終盤、藤原、木村健と下位への取りこぼしが目立ちました。
6月15日、千葉市稲毛マリンピア・スポーツアリーナ(観衆2,450人発表)ではBブロックの代表進出を決める注目の一番、前田vsスヌーカが組まれ、12分24秒、前田がスヌーカからフライング・ニールキックから片エビ固めで5点を獲得。21点でマードックと並びました。スヌーカは16点で終了です。
この日のメインイベント、猪木、上田組とアンドレ・ザ・ジャイアント、マードック組の一戦で11分36秒、猪木がアンドレのヒッププッシュの前にフォール負け。猪木のアンドレによるフォール負けは先シリーズ4月25日熊本市体育館での猪木、上田組vsアンドレ、ケリー・ブラウン組に続いて2シリーズ連続となり、6月17日、愛知県体育館での両者の公式戦での激突に不安を残しています。
ログインしてコメントを確認・投稿する