新日本プロレス86年新シリーズ「ニューウェーブ・ダッシュ」は2月28日、熊谷市民体育館(テレビ生中継、観衆3,170人超満員発表)で開幕。
シリーズ開幕前に最終戦である3月26日、東京体育館で猪木と前田日明のシングルマッチが行われることが一度は発表されましたが、猪木側がこれを回避しています。
猪木にしてみれば試合中に何かを仕掛けて来る前田に対する自信のなさがそうさせたのか、プロとしていい試合にならないことを想定して回避したのか真相は不明ですが、当時既に43歳となり、糖尿病から来る体力の衰えをも隠せなくなってきた猪木に対し、27歳と肉体的ピークを迎えようとしている前田がその気になった時、無様な姿を見せなくなかった、というのもあったかも知れません。
シリーズ参加の外国人選手にも大きな変動があり、エース格で初来日予定だったスティーブ・ウイリアムスがスケジュールの都合で来日をキャンセル。
また、クリス・アダムスとのダイナミック・デュオで新日本プロレスに初参戦(全日本プロレスには78年4月、81年8月に2度来日)する予定だったジノ・ヘルナンデスは来日直前の2月4日、テキサス州の自宅で死亡しているところを発見されています。享年28歳。死因は心臓発作ですが、コカインの大量摂取が噂されています。アダムスは単独での来日。
他、ビリー・ジャック(ヘインズ)、ザ・ジャッカル、ジン・キニスキーの次男となるニック・キニスキー(ケリーの実弟)、マット・ボーン、ハワイからファーマーボーイ・イポらが来日。
また、このシリーズ、第2回となるヤングライオン杯が開催されています。前85年の第1回はビッグ・ファイト・シリーズの第1弾と第2弾で分けて行われましたが、今回は1シリーズのみでの開催。
前年度優勝者の小杉俊二と、他の若手に先駆けて海外遠征の切符を手にした武藤敬司が不参加になりましたが前年度優勝決定戦進出を決めながら足を負傷し棄権せざるを得なかった後藤達俊、山田恵一、橋本真也、畑浩和、蝶野正洋、佐野直喜、船木優治(誠勝)、野上彰(AKIRA)が参加。UWFの若手の参加はこの年はありません。まだ互いに信頼関係がなかったかと思われます。
当時は人材不足だった新日本プロレスですがこうしてみると蒼々たるメンバーが集まっており、その後の新日本を支える人材に育って来ております。
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