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2017年10月19日22:57

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ファンタジープロレスの巨匠桜井康雄さん追悼(186)

78年9月19日、大阪府立体育会館でタイガー・ジェット・シンとの世紀のヒールマッチを行うこととなった上田馬之助は、「シンがサーベルを持って来るなら俺は日本刀を持って来る」とアピール。

上田は知人から「本物の」日本刀を調達してシン戦に臨むことを明らかにしましたが、新間寿営業本部長は「お客さんにもしものことがあっては危険だ」とこれに猛反対しました。

上田にはこのシリーズから「地獄に墜ちろ!」(ゴー・トゥー・ヘル、演奏マッド・マン・エクスプレス)というオリジナルテーマ曲が作られて、会場で流された他、EPレコードも発売されており、ヒール人気が上がっていた時期でもありました。

この「地獄へ墜ちろ!」はオリジナルの昭和プロレステーマ曲としてはかなりの出色な出来で、後に上田が国際プロレス、全日本プロレス、FMW、NOW、IWAジャパン等団体を渡り歩いていた時も長く使われていました。(85〜87年の新日本プロレスUターン参戦の一時期、後に三沢光晴が使用することになる「スパルタンX」で入場していたことあり)

うがった見方をすれば、このシリーズのシンと上田の切り離しはこのテーマ曲レコードを売る為の戦略であったと考えられなくもありません。

98年12月にキングレコードから発売されたプロレステーマ曲大全「プロレスQ」シリーズの第1作目の「大トリ」がこの「地獄へ墜ちろ!」で、プロデューサーの小島和弘(フリーライター、元週刊プロレス記者)、制作の大槻淳は「この一枚を上田馬之助さんに捧ぐ」と謳い、プロレスQの発売は廃盤となっていた「地獄へ墜ちろ!」の音源を発掘して再び世に出すことが動機付けであったとライナーノーツに記載しています。

シンがアリものの使い回し曲も含め、「燃えよキングコング」(ラロ・シフリン)、「タイムマシン〜イン・ザ・ビギニング」(ミーコ)を経て、オリジナルの「サーベルタイガー」に行き着くのが80年10月の闘魂シリーズであることを考えると、この時点でのオリジナルテーマ曲発売は画期的であったと言えます。

さて、このシンと上田の試合に何と猪木が特別レフェリーを買って出ることを申し出。

「お客さんに危害が加わらないように俺がレフェリーをやってリングの上で正々堂々と戦わせて決着をつけさせる。リング上で変なことをやったら俺が制裁してやる」

とコメント。猪木のレフェリーと言えば、古くは68年2月15日、日本プロレス後楽園ホール大会、羽田空港が大雪の為、外国人レスラーを乗せた飛行機の到着が遅延、日本人だけの興行になってしまった時急遽、馬場vs吉村道明が組まれ、特別レフェリーを務めた他、若手の登竜門と言われたカール・ゴッチ杯優勝決定戦もレフェリングしています。

この記事が東スポに出た時、シンと上田が突如試合中に結託して猪木を袋叩きにし、9月21日に品川プリンスホテル・ゴールドホールで行われる猪木とシンのNWFヘビー級タイトル戦を前に猪木に怪我を負わせてしまうのではないか!? との懸念がファンの頭をよぎった訳です。
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