両選手がリングに上がり、立会人である福田宏一衆議院議員が認定宣言を行うと、両国国歌の斉唱、歌うは日本人の女性3人組のボーカルグループ。
レフェリーは京都・日本正武館館長、鈴木正文、ジャッジはジャック・ゴードン、遠山甲。試合は3分10ラウンド。
舟橋アナ「桜井さん、試合の山場は前半戦ですね」
桜井さん「そうですねぇ、まぁあのぉ〜、猪木君は5R迄、モンスターマンは2R迄に決着をつけると宣言してますからねぇ、やはりいずれも前半に勝負を賭けるという気迫を持っているんじゃないですかねぇ」
第1R、猪木はスライディングからアリキックを見せるも空振り、モンスターマンは二段蹴りと言われる足が2回鞭のようにしなやかに動くキックを見せましたが、これはフェイントか。
モンスターマンは細かいパンチからキック、猪木は組み付いてからのカニ挟みで倒そうとしましたがモンスターマンはすぐに立ち上がりました。
桜井さん「しかしねぇ、今のモンスターマンの動きもいいですよ!」
両者スタンドでのインファイト、猪木はモンスターマンと殴り合う構え。
桜井さん「あの、モンスターマンはちょっと身体に何か塗っているようですね。」
モンスターマンは猪木に組み付かれた時の為に身体にオイルを塗っているようです。ヌルヌル事件は桜庭和志vs秋山成勲戦の約30年前に既に日本格闘技界に存在していたのです。
猪木は張り手、よろけるモンスターマン、猪木のアリキックをかわすとモンスターマンは立ち上がり際の猪木に正面からハイキック。
猪木の身体がポーン、と飛びました。このあたりは後に86年2月6日、両国国技館での藤原喜明戦の後、乱入してきた前田日明のハイキックを食らって自分の身体をポーン、と飛ばすように大きく受身を取って倒れるシーンがオーバーラップする猪木の効いているように見える巧みなダメージを最小限に抑える受身の技術です。
第1R終了、桜井さんの採点は5対5のイーブンでした。
第2R、舟橋アナ「第2ラウンド、ゴング鳴りました。この第2ラウンドはモンスターマンのKO予告ラウンドであります」
モンスターマンの蹴り足を捉えた猪木の後頭部めがけモンスターマンはラウンドハウスキック、猪木はこの頃から既に延髄斬りの原型とも言える片足での蹴り技を時々使っていますが、延髄斬りの完成形になるのはこの時モンスターマンのラウンドハウスキックを食らってこれを体得したのが大きかったかと思います。
しかし、これは当たりが浅く猪木に十分なダメージは与えられず。
組み付く猪木、鈴木レフェリーはブレイクを命じましたがモンスターマンは蹴り、猪木は蹴り足を捉えて倒そうとします。モンスターマンは防御。
再び組み付いた猪木は両腕をねじ込んでのリバースフルネルソンからダブルアーム・スープレックス。
弧は小さかったものの見事に投げきりました。館内は大歓声に包まれています。
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