翌日の夕方。乃愛は下校途中の輝莉と星名を捕まえて一緒に帰る。その途中で作曲に行き詰っている現状を話した。
輝莉「ユニットのいめ〜じ?」
乃愛「ええ。それが決まっていた方が比較的創りやすいと美久さんが」
星名「そっかー。じゃあ決めておこうか」
元気な2人はやっぱりキュート系を望んできた。ただし、ただ可愛いだけではない。踊りを踊りではないようなモノにしてみたいと。
と言う星名にどのようなものかと聞くと-----------
星名「あのチアダンスみたいなヤツ!!」
輝莉「あ、いいねー!!」
と2人は言うが、残念ながら普通の振り付けでも追いつかない乃愛は却下するしかない。2人も乃愛が無理そうなのは分かっているので深くは言ってこなかった。
運動が出来るメンバーばかりで困る。まぁないものねだりしても仕方ないが。
輝莉「かわいいのもいいけど、こう、しず〜かな曲にも憧れるよねぇ〜」
乃愛「静かな曲、・・・・というと?」
例にあげたのはSTAR-MINEの『恋愛投影〜prism halation〜』を挙げた。たしかにあれは曲調は遅い。振りも小さいし、少ない。これなら乃愛にもできるだろう。それに星名も頷いている。ただこればかりでもダメだろう。これに可愛い曲もやればイメージとして固まるだろう。
乃愛「ありがとうございます。方向性は決まりました」
輝莉「また何かあったら相談してね」
星名「予選も頑張ろうね。あと、合宿も!!」
あと数日もすればゴールデンウイーク。合宿がある。そこで曲が出来なければ時間はもうないが、焦る必要はない。頑張って3人で予選の曲を創るのだ。
ユニットの方向性が決まれば------------
次の日、乃愛は学校を休んだ。作曲をする為に。アイドル活動で学業が疎かになってはいけないが、とりあえず1日かけて打ち込みたかった。
そしてさらに次の日。放課後に出来上がった部分だけをMP3にコンバートし、燿に聞かせた。乃愛が生歌で歌って聞かせるが・・・・燿は無言。静かに腕組みをして歌い終えるまで待つ。
そしてプレイヤーにつないでいたヘッドフォンを外し乃愛を見る。キリっとした顔で。乃愛はビクっと震えて後づさる。べつに怒っているようではないようだが・・・・怖い。
燿「これが予選用の曲の出だしか。いいメロディーだ。」
乃愛「あ、ありがとうございます」
とりあえずお褒めの言葉を頂いたのでホッとする。何かダメだしが出るかと思っていただけに。
乃愛「あ、あの・・・・私達の事なのですが・・・・予選用の曲がその曲調といいますか・・・・今回だけではなく勝ち上がれれば次の関東予選も・・・・」
燿「関東予選も?こういうバラード系でずっといくのかい?静かな曲ばかりだと客ウケするかな。Ecritureはそういうカラーでいこうとしてるのかい?」
「だめでしょうか?」と問う乃愛の頭を撫でる燿。「いいんじゃない?」といいながら。
燿「方向性が決まってたら曲も作りやすいだろうからね。ただ僕からいわせてもらえれば、東日本戦、決勝戦までいけるかはわからないけど、どっちかには曲調の違う曲を創るといいかもしれない。それは前回準優勝だった月宵月華がクールなユニットカラーにも関わらず、1曲だけバラードをやったことがある。客ウケもよかったよ」
乃愛「意外性、でしょうか?」
燿「そういう事だろうね。色んなパターンの曲を作曲した美久ちゃんにアドバイスをもらいながら挑戦してみたらいいと思うよ」
乃愛「よろしいのですか?先輩は以前、自分達でと・・・・」
燿「最初から最後までというのには限界はある。STAR-MINEだって、全部が美久ちゃん作曲じゃないんだよ。決勝の『Powder Snow〜ひとひらの夢の粒〜』 、準決勝の『恋愛投影〜prism halation〜』 は美久ちゃんじゃないんだよ
そう言って燿はカソコンを操作し、曲情報を見せる確かに美久ではなかった。曲は律音母娘が創ったり律音と一緒に音楽活動をしているらしい2人の少女の名前があった。
乃愛「知りませんでした・・・・」
燿「まぁここは大会中は伏せてたし、公開し始めたのはSTAR-MINE八百長疑惑とかあったから割と最近だからね。だから行き詰ったら先輩達を頼ったらいい。もうすこしで合宿だけど、もう少しこう輝莉ちゃんや星名ちゃんが振り付けや衣装作りしやすいくらいに作曲は進めておいて」」
乃愛「分かりました」
乃愛は一礼して部室をでた。このまま今日は下校して続きを創ろう。大会に間に合うように-------------------
----------------------------------FINALへ----------------------------------
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