翌日より、輝莉のレッスンが始まった。といっても指導するのは燿ではなく・・・・STAR-MINEの面々である。彼女達は学校と仕事の合間をぬって輝莉の指導にあたっている。輝莉は輝莉で授業とレッスンの合間をぬって一緒にやってくれる仲間探しをやっていたが、友人には既に断られているし。かといって無作為に声をかけるわけにもいくまい。
なかなかみつからない。
「どう?みつかったかな?」
声をかけてきたのは奏鳴。同じ1年同士、という事でたまに話はしているので現状も知っている。なかなか見つからない事を話す。
奏鳴「STAR-MINEでいえば先輩方は何担当の人という感じで探したって聞いたよ。運動できる流奈さんが振り付け、音楽やってる美久ちゃんを音楽部から誘ったし、元々歌ってたののかちゃんをコーラス部から誘ったり。だからその線でさがしてみたらどうかな?」
輝莉「なるほど。じゃあ音楽部と家庭科部でさがしてみようかな」
輝莉は早速音楽部へと足を向けた。音楽室ではすでに練習が始まっており、金管楽器の音がする。
ドアの窓から覗き込んでみる。とりあえず作詞でも作曲でもできる子はいないだろうか。と様子を窺っていると練習が終わり、各々の楽器を片づけて出てくる。声は・・・・かけず終い。多くは2年や3年の上級生で声をかけづらかったのだ。
これではダメだ。上級生にも声をかけられないといつまでも決まらない。
・・・・と。おや?一部の生徒が居残り練習を始めた。その殆どがなんとなく廊下でみたような顔だ。多分1年生の居残り練習だろう。同じ1年生なら声もかけやすい。では誰に声をかけようか。
見知った顔がある。クラスメイトの女の子だ。クラスメイトなら声がかけやすい。輝莉は音楽室のドアを開けて中に入ると・・・・一瞬で練習の音が止まり、シンとする。中にいた生徒が輝莉をみる。注目されてちょっと呻いたが、これで引きさがっていられない輝莉はクラスメイトの少女の前に。
そして勧誘してみるが・・・・良い返事はもらえなかった。が、大会に興味はあったようで完全なる拒否の言葉はでていなかった。なら勢いで押してみよう。輝莉はさらに押す・・・・押す・・・・押す。
根負けしたように溜息をつくと最終的には頷いてくれた。
輝莉「バンザーイ!!2人目だー!!」
「もう・・・・仕方のない人ですね・・・・」
ちょっと苦笑気味のこの少女はクラスメイトの御調乃愛。背中まであるサラサラロングヘアーが印象的でちょっと大人しい部類の少女。クラスでも目立つことはないが、輝莉は彼女にちょっと憧れていた。サラサラロングヘアーが羨ましくて。自分の髪に触れる。輝莉はツインテールの髪型でありロングの髪だが、ちょっとクセっ毛があったりするので羨ましい。すごく。
クラスメイトは他にもいた。しかし彼女に声をかけたのは、音楽の時間、ピアノが得意らしく即興で授業中に曲を弾いたこともあった。彼女なら曲創りもできるだろうという思いから。
余談だが、彼女はののかと知り合いらしい事もわかっている。だから何だという事もないのだが。
乃愛「曲創り担当ですか?できるでしょうか・・・・」
輝莉「前に音楽の授業で即興でピアノ弾いた事あったでしょ?」
乃愛「覚えていたのですか・・・・。恥ずかしいです」
輝莉「恥ずかしくなんかないよ!!凄いよ!!」
乃愛は褒められて頬を赤らめながらうつむいた。こういうしおらしい子いいなぁと思う。元気が取り柄の自分にはないもの。無いものねだりしても仕方ないが。もし自分がこんな大人しい子だったらと想像してみるが・・・・想像できなかった。なんだか自分じゃない気がして。
輝莉「さて、あとは振り付け担当と衣装担当かな?」
乃愛「アテはあるのですか?」
輝莉「ううん。ぜーんぜん。とりあえずお裁縫できそうな家庭科部に行ってみるつもり」
乃愛「わかりました。では行きましょう。その前に職員室にいって部を変える事をご報告に行ってもよろしいですか?」
家庭科室に行く前に職員室へ行き、乃愛は退部の旨を伝え、3人目をみつけるべく家庭科部へ向かった。
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