愛瑠に案内されて居住区へと向かったが、愛瑠が寝泊まりしている建物にはいかず、裏手で甘酒や参拝客にだすお饅頭などを作っているらしい建物へ。こっちは住み込み巫女さんが住むところらしい。
建物にはいって台所へ。そこには巫女服姿の女性8人が所狭しと作業していた。参拝客の多さに難航しているのだろうか。愛瑠が入ってきたのをみて、作業を止めて1列に並ぶ。
「どうかなさいましたか愛瑠様」
博人「こっちは天照様じゃないんだな」
そんなどうでもいい感想を言う博人に愛瑠はこの女性たちを紹介した。ここにいる巫女達は1年前、天宮神宮から生き延びた女性たちだという。他に十数名いるという話だ。よくそんなに生き延びたと思っていると、見知った顔をみつけた。愛瑠の世話役だった女性だ。愛瑠とデートしたり会いに行ったりした時に何度か話した事がある。
博人「久しぶり、かな」
「そうですね。愛瑠様ともども、歓迎します」
折角なのでこの人にこれだけ生き延びた人が要る事を聞いてみると、命からがら逃げ延びたが、半分は生かしてもらった部分があるという。
「殺さずに逃がしてくれたのです」
博人「だれが?」
「ソールです」
戦いもせずただ逃げていた巫女達。敷地の端に追い詰められもうダメだとおもったらしいが、逃げろと言われたとか。自分は戦う者、強い者と戦いたいだけで、逃げ惑う人を殺したい訳ではない、と。追いかけまわした理由は、ここの敷地は広く、ケイオス、ヘルモード、エーギルの目の届かないところにいけば逃がしやすいと思ったかららしい。真意は不明だが、本当ににがしてくれた、そう話した。博人は疑問も持たず、納得した。何度か襲撃してきたが戦ったのは御三家相手がメインであったし、駅前で人々を追い回したり実際に殺したりというのはソール以外の仕業だったと思いだされる。
博人「へぇ。あのソールがね」
「あの四神はどうしたのです?」
博人「ヘルモードとエーギルは倒した。ケイオスとソールは生かしてある」
それを聞いた巫女達がざわついたが、ケイオスとソールの現状を聞くと・・・・やっぱりザワついた。それはそうだ。悪事を働かず人殺しもせず、ただソールとの愛を深めつつ暮らしているだけなどと信じられるだろうか。
愛瑠「心配しなくても大丈夫よ。アリア差ま達の更生監督がついてるから」
それでもザワめきはおさまらないあの時の記憶はまだ彼女達に恐怖を与えているのだろう。
博人「多分大丈夫なんじゃねぇかな。著名人とか取引先の社長とかがが多く集まる月乃宮のクリスマスパーティでも普通になんの悪さをしないで楽しんでたみてぇだし。ダンスの時は踊ってたらしいぜ」
愛瑠「それはあたしも聞いたわ。だからもうきっと大丈夫よ」
「だったらいいんですが・・・・」
いまいち信用されていないようであるが・・・・まぁ仕方がない。「連れてこようか?」と博人がいうと、全員が全力で首を横に振った。ダメらしい。全然。
「でも剣の守護者が言うのなら大丈夫なのでしょうか・・・・それはそれとして愛瑠様。折角婚約者が来てくれたのですからどこかに遊びにいかれては?」
愛瑠「そうね。でもいつまで遊んでられないから境内を案内するくらいかしら。それでもいい?」
博人「ああ頼むよ」
2人は居住区をでて境内に戻った。まずは本殿の中を案内しよう-----------------
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