ザ・グレート・カブキはアメリカではヒールでしたが全日本プロレスのリングでは日本側からベビーフェイスで試合に出場しました。
後に85年夏にヒールターンし「フリー」の名目で外国人側や国際血盟軍と共闘し、その後はまた元の鞘に収まりますが、私見ではヒールとして帰国しても良かったのではないかと思います。
このシリーズは馬場不在とヒールのトップ格にタイガー・ジェット・シン、上田馬之助がおり、同じコーナーに立たせるとシンと上田が霞んでしまうからという判断かと思います。
カブキは第3戦の2月13日、館山市民センターで鶴田、天龍とトリオを結成しシン、上田、鶴見五郎組と対戦し両チームリングアウトとなりました。
2月17日、清水市鈴与記念体育館(テレビ収録)でカブキはセミファイナルに出場し鶴見とのシングル戦を行いました。
開幕戦の後楽園ホールでは試合前に出した毒霧をレフェリーの死角をついて試合中に鶴見に噴射、鶴見は両眼を押さえてのたうち回り、リング下に転落しリングアウトでカブキの勝利。
あまりの鶴見の痛がりぶりに毒霧の中身は一体何の成分が入っているのであろう?とファンに対して謎かけをしてみせました。
メインイベントは鶴田、天龍組vsシン、上田組の一戦。前シリーズ最終戦、1月22日、後楽園ホールでは馬場、鶴田組のインターナショナル・タッグ王座に挑戦して7分18秒で両リンという凡戦となってしまっていただけに鶴田、天龍組がそれ以上のものを観客に見せられるのか?
天龍はシン、上田の反則や凶器攻撃、シンのコブラクローなどもキッチリと受け切って見せ、その上で闘志剥き出しで向かっていきました。
シン、上田というか特にシンにとっては馬場、鶴田の受け流すような試合スタイルではやはり本領発揮とはいかず、むしろ天龍のように怒りの感情をぶつけて来る選手の方がやりやすかったと思います。
上田はアメリカでのヒール経験はシンより遥かに実績があり、シンより全日本のスタイルには合っていたと思います。上田にとってもケレン味なくぶつかって来る天龍はいい対戦相手でした。
試合は凶器を持ち出したシン、上田組が反則負けとなりましたが、なかなか面白い試合でした。
セミ前は大仁田が初来日のマイク・デービスとNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座の防衛戦。
大仁田が13分、ジャーマン・スープレックスホールドでデービスを破り2度目の防衛に成功。これにより、2月25日、愛知県体育館で行うことが発表されていた大仁田とドスカラスのシングル戦はNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級のタイトルマッチに正式に決まりました。
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