入場口からはいり、男子のように横一列に並ばされる。学年順に始まるので、蛍は4番手になる。
順々に進められているのをみると・・・・やはり異性に関する借りものが多いようだ。もちろん普通の借りものもあるが・・・・
本当に愛瑠特製借りものなどあるのだろうか・・・・?
と考えていると、蛍の出番になる。4学年の女子が横並びに用意し、スタート-------------
博人直伝の走りで1番に借りものがかかれている紙が置かれているテーブルにつくと、赤い印のある紙を探した。
だがテーブルの上にはあきらかに走る人数よりおおく置かれている紙。それを1つ1つ探していると、後続が迫ってくる-------
そしてとうとう後続は目についた紙を瞬時に手に取って中身をみて「えええ・・・・」と呟いている。やはり異性関係だろうか。あまり男子と関わってこなかった女子はすぐに借りものに出発せず、どうしていいか困っている様子。男子とも気兼ねなく接してきた女子はすぐに出発していく。
(どこだ・・・・もうとられちゃったかな・・・・あった!!)
他の走者が紙を取ったことで探す数が単純に減った事で見つける事が出来た。早速紙を開いてみると----------
『およめさんにしたいおんなのこ』
蛍「・・・・はい・・・・?(○▽○)」
なんですかこれ。お嫁さんにしたい女の子?
たしかにこれは蛍向けであろうが、これを他の女子走者がとったらどうするつもりだったのだろうか。
小学4年生で百合と思われるぞ・・・・。
とはいえ、蛍でも百合と言われそうだが。女子としてこの小学校にいるわけだし。
ともあれ、他の走者に遅れをとっている。先ほど男子の借りものを困った風にしていた子も借りもの探しに向かった後だ。
自分も行かないといけないだろう。
遅れはとったが、他の子より大きい差がある。既に行くところが決まっているからだ---------
恋美「何?恋美に用?」
蛍「うん。借りもの競争なんだけど----」
恋美「それはもう知ってる。恋美に何か借りに来た訳?」
蛍「そうなんだ。実は、恋美さんを借りに来たんだ」
恋美「へ?恋美を?」
蛍「一緒に来て!!」
恋美「あ、ちょっ------」
蛍は5年生のエリアで恋美をみつけてその手を取ってグラウンドへ。何がどうなって自分が連れていかれているのか分からない恋美は困りつつも一緒に来てくれた。
そしてゴール。結果は1位だ。
借りる人、行き先が既に決まっていた蛍が1番早かった。
係員の女子に紙を見せると・・・・蛍達をみてクスクスと笑った。
「あなたたち、仲がいいのね♪」
蛍「は、はぁ・・・・まぁ・・・・」
恋美「で?なんで恋美が連れて来られた訳?ちょっとその紙みせないよ」
「まぁまぁ♪」
係員の女子はあらあらまぁまぁ的に微笑んで紙を見せるのは拒否した。見せない決まりになっているようである。
恋美は最後までなぜ自分が連れて来られたのか気になっていたようだが、それは借りもの競争が終わるまで、知られることはなかった。いや、運動会が終わってからも。
さて・・・・それはそれとして。これにて蛍の出番は終わりである--------
自分のクラスに戻ろうとしていた蛍はクラスメイトに呼び止められた。何か頼みがあるらしい。
「お願い。最後の騎馬戦、出てくれない?」
そんな頼み事だった。理由を聞くと、本来騎馬戦に出るはずだった女の子が競技中に足をくじいてしまったらしい。捻挫らしいのだが、騎馬戦には出られる状態じゃないらしい。
そういえばと思う。午後のリレーで転んだクラスメイトがいたような気がする。そうか。捻挫してしまったのか。それでは騎馬戦は無理だろう。
そういう事なら協力しよう・・・・と思ったが、すぐにその返事は出来かねる。
騎馬戦という事は、女子だけで騎馬をつくり、騎手が相手のハチマキを奪い合う・・・・アレである。クラスメイトの話では捻挫した子は騎馬の方の子。
騎手がハチマキを奪い合っている間は騎馬も崩れないようにと相手の騎馬の女子とくんずほぐれつとするわけで----------
蛍への新たな試練・・・・だろうか・・・・。とはいえ、ここは協力してあげたほうがいいだろう。
「そう?よかった。じゃあよろしくね」
クラスメイトと蛍は最後の騎馬戦をする為、騎馬作りの練習に向かった。
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