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2016年10月29日11:02

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猪木とビンス(386)

猪木vsストロング・マシン戦が行われていた同じ84年9月7日には後楽園ホールでUWFが興行を開催し(観衆2800人満員)、新日本プロレス時代ならまず組まれることもなかったであろうシングルマッチ、スーパー・タイガーと藤原喜明が「実力No1決定戦」第1ラウンドとして時間無制限1本勝負で対戦しています。

前回の後楽園ではタイガー復活御披露目的な色合いが強い試合になりましたが、今回は見せる要素を極力排除してSタイガーはキックの連発で藤原を追い込んでいきました。

Sタイガーの鋭角的なキックの前に身体を横にして防御するも何度もダウンを食らった藤原は無尽蔵のスタミナと気力で立ち上がり、一本足頭突き、得意の関節技に引き込んでいきましたが、最後は19分7秒、Sタイガーがチキンウィング・フェイスロック(決まり手は変形裸絞めと発表)でギブアップ勝ちでまず1勝を挙げました。

勝ったSタイガーはシリーズ最終戦の9月11日、後楽園ホールで前田日明との対戦が決定。この時は巴戦ではなかったです。

この日はダブルメインイベントとして前田とマーク・ルーインがシングルで対戦。ルーインは全日本で見せたようなリングのロープを外したり石灰をばらまいたりするようなアナーキースト殺法はもちろん封印。得意のスリーパーに前田を捉えることも出来ず卍固めの前にギブアップ負け。

ルーインはこの時47歳でピークは過ぎており、団体エースの前田に負けるのは仕方ない、と思いながらも淡白な負け方は寂しかったです。

セミファイナルは高田伸彦がピエール・ラファエルに体固めで勝ちましたがUWFの重鎮と言われたラッシャー木村は第4試合で剛竜馬と組んでザ・UFO、ジャック・スヌーカ組と対戦、剛がジャンピング・ネックブリーカーからの片エビ固めで勝利。

Sタイガーの加入により、格闘技色が鮮明になって来ていたUWFのリングでは、従来型のプロレスであるR木村、剛と外国人勢の存在感は薄くなっていきました。

9月11日、後楽園ホールの最終戦(観衆3250人超満員)のメインではSタイガーと前田が実力No1決定戦第2ラウンドで対戦。

サミー・リーとクイック・キック・リーの対戦は前田の動きがSタイガーに比べると大雑把な感じが出てしまい、18分55秒、チキンウィング・フェイスロックでSタイガーが連勝を飾りました。

セミファイナルでは藤原がUFOに変形腕折り固めでギブアップ勝ちを収め、高田伸彦はルーインに腕固めで何と勝ちを収めました。

これはいわゆる金星であるとかの次元の話ではなく、何が起こったかわからないうちにルーインがあっさりとギブアップの意思表示をしてしまい、全日本ではトップだったルーインがキャリア4年目の22歳の高田にあっさり負けた、ということで衝撃的な結末となりました。

この日もR木村は第4試合で剛とのタッグで、先日69歳での訃報が聞かれたフレンチ・マーテル、ピエール・ラファエル組と対戦(4選手とも総て故人)し、木村がラッシング・ラリアットからラファエルを体固め。

休憩明けにサプライズが!腎臓結石の為に新日本プロレスのブラディ・ファイト・シリーズを途中欠場(8月28日、山梨・甲府市東急駐車場特設リング大会まで出場、仲野伸市と組んで新倉史裕、ブラック・キャット組と対戦、キャットが仲野を体固め)し、川崎市にある日本鋼管病院で入院加療していたいぶし銀・木戸修が姿を現し、UWFへの移籍を発表。

木戸は志半ばでリングを去った兄・時夫の思いを胸に69年日本プロレスでデビュー、新日本プロレスの旗揚げメンバーでありカール・ゴッチが「マイサン」と可愛がっていたゴッチ教室の優等生。

藤波、長州らにポジションで越されてしまっていましたが、実力者として存在感は発揮しており、UWFでも新日本プロレス興行でも移籍の噂には全くノーマークだったのでこれにはビックリしました。

木戸は「新日本プロレスどうのこうのではなく、尊敬するゴッチさんから声をかけられたので移籍を決めました。」と報道陣の質問に淡々と答えています。
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