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2016年10月09日16:34

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猪木とビンス(372)

パキスタン遠征第2戦は84年8月8日、ラホール市のカダフィ・スタジアムに35000人(満員)の観客を集めて行われました。

初戦はオールシングルマッチでしたがこの日はタッグマッチが組まれ、メインイベントは猪木、藤波組がビリー・クラッシャー、バッドニュース・アレン組に反則勝ち。

長州はロジャー・スミスを僅か2分23秒で回転エビ固めで破り、木村健吾はカネックを体固め。

谷津嘉章は星野勘太郎に勝ち、木戸修とアニマル浜口のシングルマッチは浜口が逆片エビ固めでギブアップ勝ち。

小林邦昭は遠征に抜擢された若手の山田恵一を体固め。

第3戦は8月10日、カラチ・ナショナルスタジアム大会(観客35000人)

メインは猪木がクラッシャーを延髄斬りからの体固め。

今ツアーでは基本的に日本で行われている正規軍vs維新軍の軍団抗争はさておいて、日本人(ベビーフェイス)vs外国人(ヒール)の対戦ばかりでしたがこの日はパキスタンの大統領が観戦に来るとのことで、セミで藤波、木戸組vs長州、谷津組の軍団抗争が組まれました。

試合は10分34秒、長州がリキラリアットから木戸を体固めで維新軍の勝利。

この試合を観戦していたパキスタンの大統領が観戦「藤波と長州は素晴らしいレスラー、この2人のタッグが見てみたい」と要望が出されています。

小林邦はカネックを回転エビ固めで降し、アレンは木村健を片エビ固め。Rスミスは浜口に片エビ固めでの勝利。

地元選手同士の対戦となるタイガー・スロームとナシールカ・カーンの試合は10分時間切れ引き分け、星野は山田を逆エビ固めでギブアップさせています。

第4戦は8月12日、クエッタ・アユーブスタジアム大会(観客35000人)

メインは猪木がRスミスと初対戦。13分22秒に体固めで勝利。

セミで「大統領命令」として藤波と長州がタッグを結成。両者が同じコーナーに立ったのは82年10月8日、後楽園ホールでの長州の「噛ませ犬」発言のあった日以来(猪木、藤波、長州組vsアブドーラ・ザ・ブッチャー、アレン、SDジョーンズ組)以来1年10か月ぶり。

2人だけのタッグとなると82年4月1日、蔵前国技館でのダスティ・ローデス、ディック・マードック組のテキサス・ジ・アウトローズと対戦(長州がローデスに負け)以来になります。

対戦相手はクラッシャー、カネック組で連係らしいものは見られず、両者とも憮然たる表情で試合をこなし、9分14秒、藤波がカネックをブレーンバスターから体固め。

アレンは木戸を片エビ固めで破り、谷津は星野に片エビ固めで勝利。木村健吾は浜口に逆エビ固めでギブアップ勝ちという番狂わせ(?)。小林邦昭は山田を体固め。

最終戦は8月15日イスラマバード・ラウルビンディ・アルミン・スポーツ・コントロール・コメティスタジアムに45000人(超満員)の観客を集めて行われました。

メインは猪木が辺境の地においては絶大な信頼を寄せているアレンとのシングルマッチで12分32秒、体固めで勝利を収め有終の美を飾りました。

藤波はカネックに回転足折り固めで勝利。カネックはサマー・ファイト・シリーズでは7月5日、大阪府立体育会館で藤波のWWFインターナショナル・ヘビー級王座に挑戦し敗れましたが、

藤波が連続して長州とも対戦するという屈辱的マッチメークとなったせいか、以後精彩を欠き、ジュニアのコブラや最終戦の蔵前では谷津にフォール負け。

来日中に自分が所属しているUWAが全日本プロレスとの業務提携を発表し精神的にダメージを受けたかこの遠征でも全敗でした。外国に来るとメンタルが弱くなるタイプかと思われます。体力的、技術的にはミル・マスカラスと遜色はないですが、精神面ではかなり開きがあるような感じがします。

長州とクラッシャーは両者リングアウト、Rスミスは谷津を片エビ固め。

今遠征2つ目の正規軍vs維新軍のタッグ戦、木村健、木戸組vs浜口、小林邦組は小林が木戸を回転エビ固め。

星野は山田を逆エビ固めで破っています。

大統領命令が本当だったかどうかは大変疑わしいですが、藤波と長州がこの遠征でタッグを組んだのは事実で、維新軍解体に向けて新日本が動き始めていたのは確かでした。
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