翌日。愛瑠と蛍は天宮神宮跡へとやってきた。
あれから1年。おそらくエーギルによって破壊されつくしたである外壁はボロボロ。中にはいってみると様々な建物が崩れ落ちている。
ひと目で分かる。一度全部壊して建て直すしかないと。
1年前、たくさんの巫女がここで修行していた。辛い修行もあっただろうが、問題もなく楽しい生活もあったであろう。
それがケイオス達によって全てが壊されてしまった。
殆ど生き残りもいないが・・・・声をかけたらまたここに戻ってきてくれるだろうか。
いや・・・・辛い事件を思い出させる。やめておいたほうがいいだろう。とはいえこの皇居の敷地の半分くらいはあるだろう鈴鳴神宮。管理する人は最低限必要だ。それに修行者などもいないと寂しい広さである。
愛瑠「2人きりの再出発だけど、頑張っていきましょ」
蛍「うん・・・・。とりあえず最初は建物を建て直すお金が必要だね」
愛瑠「・・・・そうね・・・・」
まずは人を集めるより建物の建て直しだ。費用は・・・・
愛瑠「小学生の身では・・・・とても無理よね」
霊術のつかえる本職の巫女と神子だが、小学生の姉弟に果たして仕事を任せる人がいるだろうか。それにこの拾い敷地にかつての天宮の建物をすべて建て直すのなら・・・・億レベルのお金が必要だ。仮に最初でつまづいたとしても実績でどんどん仕事が任されて収入がどんどん入ってきても・・・・すぐにどうにかなるお金ではない。
天宮の再建。それは途方もない道のりだろう。しかし自分達の代で終わらせる訳にはいかない。
愛瑠「どうしようかしら・・・・。小学生の身じゃ銀行もそんなお金、融資しないわよね・・・・」
いくら天宮の名前が有名な社であったとしても・・・・借りに来たのが小学生の姉弟では首を縦に振るとは到底思えない。
この広大な土地を売却し、小さい敷地で再興をした方が現実的な話だろう。そしていづれはまた1年前レベルまで再興できれば。
自分達の代で叶わなくても。やれるところまでは。
蛍「そうだね。なにもここに元の建物くらいのものを造る必要はないよね。始めは小さく始めたほうがいいよね」
蛍は愛瑠の意見に賛成した。ではまずは土地の売却から---------------
「やっぱりここだったか」
背後から声がする。振り向いてみると・・・・博人、竜司、るるな、アンジュとセリカがいた。気が付いたら家にいなかったのでたぶんここだろうとやってきたらしい。
丁度良い。自分達の再建への意思を伝えよう。
戦いがおわってすぐ。いつまでも博人の家に世話になっている訳にもいかないだろう。
自分達の決意を話す。博人達は止めなかった。いつかそうするだろうと思ってはいたが---------
博人「そうか。でもよ、再建するアテはあんのか?」
愛瑠「・・・・それはまだ・・・・。でも仕事をしていけばいつかは・・・・」
竜司「この広い敷地に元の建物を建て直す金をどうやって作る気だ。強盗でもするのか」
蛍「そんな事しませんよ!?ちゃんとお祓いの仕事をですね・・・・」
るるな「それではいつになるかわからないわね・・・・」
それを聞いていたアンジュ。「そうですわ!!わたくしの出番ですわね!!」と胸を張る。
アンジュ「ここで月乃宮の出番、ですわね。お待ちになって。両親に小切手を作っていただきますから」
セリカ「そうですね。お父さんとお母さんならカになってくれるかな」
それには全力否定の愛瑠と蛍。月乃宮の財力をもってすれば元の建物くらい容易だろう。しかしそんなお金、返せる訳がない・・・・。
アンジュ「気になさらずに。チャリティーですわよ、チャリティー」
セリカ「月乃宮の建設会社に連絡して、見積もりつくってもらわないといけないね」
愛瑠「ええっと・・・・チャリティっていうレベルの額じゃ・・・・ないんだけど・・・・」
博人「おっと、アンジュ達ばっかにいいカッコさせられねぇな。草薙家も及ばずながら金をだすか。親父、表向きはただの公務員名乗ってっけど、国のお抱えSPだからな。俺も裏の仕事してるし」
るるな「なら八咫家も支援するわ。もちろん八尺瓊もね」
竜司「おい。勝手に決めるな。・・・・愛瑠。貸しは高くつくからな」
蛍「あ・・・・ありがとうございます・・・・なんとお礼を・・・・」
博人「礼なんか気にすんなよ。愛瑠の家ならウチの家も同然だからな。お前だってウチの妹とよろしくやってんだろ?」
蛍は顔を赤くして首を横に振った。まだ付き合っているわけではない。
博人「なんだまだなのか。ツンデレだからなかなかおとすの大変だろうけど、押しには弱いだろうから頑張れよ」
応援されてしまった。これは頑張らないといけない・・・・だろうか・・・・?
なにかお礼をしたいところだが・・・・何もなくなってしまった姉弟には何もできない。せめて---------
愛瑠「ありがとう皆。天宮神宮は必ず再建させてみせるわ」
結果で示すのみ。
今2人きりの再出発が始まった。
だが大丈夫だろう。愛瑠と蛍にはたくさんの仲間がいるのだから------------
-----------------------------------E N D--------------------------------
ログインしてコメントを確認・投稿する