翌日の夜。
とうとう出発の日を明日にむかえ、出発の準備を始める律音。旅行トランクにとりあえず飛行機の旅で必要そうなものを詰める。飛行機の旅はどんな感じなのだろうか。とりあえず安眠グッズにもしかしたら飛行機の中はクーラーが効きすぎて寒いかもしれないので軽く羽織るものを。そしてとりあえずのおやつとのみものに、ヒマつぶしの本。それと英会話の本。
・・・・あとは何が必要だろうか。そう思い、部屋を見回す。殆ど物がなくなった自分の部屋。とくに必要そうなものは・・・・みあたらない。
英会話教材や衣類、それと寝具。生活に必要なものは全て業者に既に運んでもらっている。寝具はないがベッドと箪笥にコローゼット、机などは寮に備え付けてあるらしい。もちろんエアコンも装備。
あと業者に運んでもらったものといえば・・・・昨日の送別会で色んな人からもらったプレゼントの数々に・・・・この1年の活動を通してたくさん撮影された写真のアルバムと・・・・ライブ衣装。思い出の品もやはり持っていきたいと思って。
ある程度持っていく用意が出来たところで愛架と萌音がやってきた。愛架は「これも持っていきなさい」と、金色に輝く星型のバッジを差し出した。受け取ってみてみると・・・・それはフリステス歌唱科のエトワール徽章だった。バッジ裏面には授与年が彫られており、22年前のものであることがわかった。もちろんそれは愛架のものだ。
愛架「お守り代わりに持って行って」
律音「いいの?」
愛架「ええ。最初の1年くらいはレッスンや授業、早くエトワールの域に達したいと皆頑張ってる時期だし、言葉の壁もあるでしょうけど、くじけずに頑張ってね。あ、もちろん今の代のエトワール徽章じゃないから身に着けちゃだめよ?」
律音「うん。ありがとうお母さん」
萌音「ポンコツはポンコツなりに頑張って。私もそのうちそっちにいくから」
律音「それ、ぜったいにバカにしてるよね!?応援してないよね!?しかもフリステス編入予告まで!?」
愛架「あら楽しみね。良い目標の姉でいられるように頑張らないとね?」
なんか・・・・妙なプレッシャーがかかった気がする律音だった・・・・。
2人が部屋からでていったあと、特にする事もなくなった律音は窓をあけ、夜空をみた。夜空は良く晴れて星や月がよくみえる。しばらく日本の夜空も見納めと、暫く夜空を見つめていた。
これからSTAR-MINEの面々とは別の道を行く。そこに後悔はない。いつかまた交わる道と信じているから。また一緒に歌える日が来ると信じているから。
その道が交わるまでに・・・・フリステスでどれだけの困難が待ち受けているのか・・・・全く想像出来なかったが、くじけずに頑張るしかないだろう。
困難。目下の困難は・・・・
明日、笑顔で旅立てるか。泣きだしたらみっともないだろうか。なんか月乃宮プロダクションの計らいで、テレビ局も来るだとか聞いている。みっともない門出はしたくない。
まずは、寝不足な出発にならないように・・・・もう寝てしまおうとそう思い、ベッドへ・・・・
視線を向けて、終わる。もう布団等は送ってしまってない。出してもらえばいいのだろうが、ただの一晩だけでだしてもらうのも申し訳なかったので-------------------
律音「もゆもゆ〜。一緒に寝よ〜〜☆」
ポンコツが移るとかいって拒否した萌音だが、まぁ最期の夜だし、一緒に寝ることに。
律音「ふわぁ〜〜。もゆもゆ〜もふもふしてきもちいい〜〜」
萌音「へ、へんなトコ触んないでよ!!えっち!!」
布団の中で萌音は律音にだっこされてあちこち触られている。幸せそうにして眠ってしまった姉のポンコツ寝顔に溜息をついていると--------------
律音「・・・・もゆもゆ。私、頑張ってくるね。だからもゆもゆも頑張ってね・・・・」
起きてるのかいないのか、そんな言葉が律音から漏れる。「そんな事、言われなくてもわかってるし」と聞いているのかいないのかわからない律音に呟いて・・・・姉にだっこされて眠った。
そして・・・・旅立ちの朝を迎える--------------------
----------------------------------SCENE4へ------------------------------
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