この日の練習を終え、今日は燿のみの最終コメント撮りをする。
メンバーはその様子を・・・・寂しそうに見守る。この収録をもって、燿は律音同様、活動終了なのだ。
燿は椅子に座り、カメラを見る。響介がカメラを構え、鳴鈴は指でカウントを始める。
3。
2。
1。
まず、そんなに表舞台に出る事がなかったので、自己紹介から始める。
一応、何を喋るかは皆が練習中に考えてある。しかし、いざカメラの前に出ると緊張してしまう。
今までメンバーは曲のPVやら大会で皆の前で歌うやら、よくできるなと素直に関心してしまう。まぁそれができなければ、アイドルは務まらないが。
自己紹介をしたあとは、この1年のプロデュース方針、そしてその結果を述べる。優勝はしたが、いまいち自信が持てない。
燿「結果はでましたが、僕はまだまだ未熟者です。もっといいプロデュースが出来たのではないかと今は思います。STAR-MINEは活動を終えますが、草薙律音無きあとは、6人で別のユニット名にて再始動する事になっています。これからもみなさん、見守ってくれればと思います。そして・・・・この1年のプロデュースを終え、僕も色々と思う事がありますが、これにて離れることになりました」
美久と奏鳴の泣き声が聞こえる。しかし燿は全てを話す。
燿「最初は・・・・ここを離れ、STAR-MINEのいちファンとして見守る事にしてました。しかし----」
言い切ると思いきや、’しかし’と続いた事で、悲しんで俯いていた流奈、翼、ののかは顔をあげ、泣いていた美久と奏鳴もその後に続く言葉を待った。そのメンバー達を一瞥し、カメラに向き直る。
燿「僕はある人に辞めてプロデューサーではなく、一般人になろうとしていた僕に、もう1つの道を提示してくれました。僕はその提示してくれた道を進もうと決意しました」
律音「もう1つの道・・・・?アイリちゃん、何か聞いてる?」
アイリーン「え・・・・い、いえ・・・・わたしは何も・・・・」
燿「これを収録した時点では、メンバーはそれを知らないでしょう。なにせ、もう1つの道を提示してくれたのは、この収録前日ですから」
美久「前日・・・・って・・・・昨日・・・・だよね・・・・?」
翼「そのようだ・・・・一体・・・・」
燿「僕、風祭燿は、元STAR-MINEのメンバーと一緒に月乃宮プロダクション入りし、プロデューサー見習いとして修行する事になりました」
流奈「ええ!?いつの間にそんな事に!?」
ののか「昨日、何があったのよ!?」
燿「今のところ、僕は父親について修行する話で進んでいます。いつか父親の風祭史記のようにMCとしてイベントやライブで皆さんの前に出られるようになれればと思っています」
奏鳴「風祭先輩が・・・・プロデューサーとして・・・・」
美久「私達と一緒に・・・・!!」
何か期待して美久と奏鳴がキラキラした瞳で燿を見るが、そこはとりあえず一言加えたほうがいいだろう。
燿「あ、ちなみにどのタレントについて修行するかは現時点ではまだ決まってません」
メンバーがガックリと残念がるのが見て取れた。しかし嘘もいえない。
燿「最後になりますが、元STAR-MINEのメンバーの応援をおねがいします。そして、ほんのちょっとでもいいので、僕の応援もしてくれたら嬉しいです。ではまた会える日まで!!」
そうしめくくり、椅子から立ち上がる。終わりと判断し、カメラをとめる響介。
収録が終わった途端、メンバーは燿に詰め寄った。
・・・・説明が要るかもしれない。燿は昨日の出来事について説明した。
律音「え・・・・お母さんが・・・・?」
燿「うん。愛架さんからの勧めで見習いをする事にしたんだよ。でも、皆について修行を始める訳じゃないから、会えるとしたら学校くらいなもんだけど」
アイリーン「もうお母様ったら。何も聞いてませんわよ・・・・」
燿「仕方ないよ。やるって伝えたの、今朝だから」
流奈「昨日話されて、今朝?随分急だったんだね」
燿「うん。色々と決めることもあるみたいだし。誰に付いて修行するかもこれから決めるみたいだし」
流奈「ねぇねぇ、もしかしたら修行終わったら、私達に付くことってあるのかな!!」
ののか「そーね。その辺りってどうなの?」
燿「・・・・わからない。そのままその人に付く事になるかもしれないし」
翼「それはどうだろう。史記さんがプロデュースしてるタレントだろう?別の人になる可能性もあるんじゃないだろうか」
奏鳴「そうですね」
美久「でもよかったです。これからも燿君と一緒にいられるかもだし」
燿「ははは。まぁとりあえず修行を頑張るよ」
律音「よ〜し、じゃあ最後に記念写真でも撮らない?」
アイリーン「いいわね。六土君。頼めるかしら?」
響介「ジークニャオン」
鳴鈴「それってどっちなのよ・・・・」
一同は撮影場所をグラウンドにし、校舎をバックに撮影。その写真と収録した最終コメント動画はその日にアップされ、これにてSTAR-MINEの活動は幕を閉じた。
帰り支度を終え、皆してどこかで遊ぼうという話になり、メンバーは駅前まで向かう事に。それには鳴鈴と響介も同行。
皆で校門まで行く中、律音は1人立ち止まり、校舎を見上げる。
律音「・・・・・・・・これで・・・・・・・・憂いもなく・・・・留学できる・・・・かな。皆。頑張って」
と1人呟く。
路上ライブで疑惑払拭に成功し、最後のライブも盛況。これにてSTAR-MINEは月乃宮プロダクションとメジャー契約。
燿もプロデューサとして歩む決意をし、頑張る様子。このまま終わりではなかったことでもう1つの心配事もなくなった。
心おきなくイギリスにいける-------------------
1人立ち止まっている律音に流奈が呼ぶ。「は〜い」と元気に返事をし、皆の許へ駆け寄った-------------------
-----------------------------------FINALへ-------------------------------
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