追いついて一緒に帰る事になった律音と奏鳴。しかし2人はどことなくぎこちない空気で無言であるく。
律音は如何にして話を始めようかという間を計って。
奏鳴は憧れの宮凪愛架の娘と一緒に下校しているという緊張で。
しかしいつまでも無言で歩くわけにはいかない。律音は先ほどの話について聞いてみた。返ってきた答えは先ほどと同じ「頑張る」だけ。
律音「どうしてそんなに頑張るの?少しは休まないと」
奏鳴「皆のいう事も分かるんです。でも私はスタートラインが遅かった分を埋め合わせないと駄目だと思うんです。それに、私は翼先輩やアイリーンお嬢様、律音先輩のように有名人の娘でもなければ、他の人のように特技や才能がある訳でもありません。私にある取り柄は・・・・頑張るだけですから。でもカラオケの点数は凡的なんですけどね。あはははは・・・・」
そうカなく乾いた笑い声の奏鳴。自分の能力の無さを悲観しているのか・・・・それとも疲れ切っているのか。律音には両方に見えた。彼女は疲れ切っている。
律音「でも、むやみにやっても身になるとは思えないけどなぁ?」
それは奏鳴も感じていた。最近練習しても自分のカになっている実感はない。入部したての頃はあこがれのSTAR-MINEの一員になれた・・・・カッコカリではあったが、早く皆のようになりたいと目標をもって頑張っていたように思う。
しかし・・・・今はそれがない。なぜかはあえて考えない。考えなくても分かっていた。それは律音も同じで。
律音「今の奏鳴ちゃんをみてると・・・・焦ってる・・・・そんな感じに見えるの。もう東日本代表予選1週間前だからだと思うけど」
奏鳴「・・・・はい。もう私には時間がないんです。あと1週間で同じ水準にならないと・・・・1人だけズレたりして合わなくて・・・・・それで負けたらとおもうと・・・・」
律音「そこまで頑張らなくてもいいんじゃないかな。私達だって、勝てると思ってやってないし」
奏鳴「・・・・?どういう事ですか?」
律音「東日本代表を決める次の予選。強敵はBLUE-HAWKSや月宵月華だけじゃないだろうし。でもだからって負けるわけにはいかない。勝ちたい。だからこそ、やれるだけの事はやって良いコンディションで臨んだ方が、少しでもいい結果に繋がっていく。そう思うんだ。だから奏鳴ちゃんも、ただがむしゃらに頑張るだけじゃなくて、コンディションを整える。そういう準備もしてほしい。ちょっときつい言い方しちゃうけど、闇雲に頑張って、本番で倒れたら許さないからね?」
やんわりと言っている。でもその言葉は奏鳴に重くのしかかる。ただ練習するだけが準備じゃない。確かにそうかもしれない。
律音「次も勝ちたい。決勝戦にいきたい。出来れば優勝したい。皆で最高の瞬間を迎えたい。それで有終の美を飾れたらいいなって思ってる少しでも皆と一緒に活動したいから」
奏鳴「・・・・それってどういう・・・・?前にも言ってたような・・・・も、もしかして有終の美って・・・・まさか律音先輩、辞めちゃうとか・・・・!?」
律音「土曜日。明日の土曜・・・・言うね」
そう言ってちょっと元気のない笑顔を奏鳴にむけた。一体何をいうのだろうか。もし本当にやめてしまうのであればどうして?聞きたかったが、明日それを言うのであれば、聞こう。
そして迎えた翌日の土曜日の練習-----------------
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