1週間が経ったころ。スタミナ強化はここまででいいだろうと判断した燿は、正式にメンバーに合流させ、練習を始める。最初は不安だろうと思っていたものの、「とうとうSTAR-MINEの一員に・・・・!!」と意識がまたどこぞかへ旅立たれる程感激し、練習にも熱心に励んだ。
さらに1週間。7人のフォーメーションで形になったと思った燿はアイリーンを練習後にファーストフード店に誘い、そのことを話す。自分で誘っておいてなんだが、燿は緊張していた。放課後デートに誘ったわけではない。あくまでも部活の話。しかし好きな相手と2人きりというのはそれだけで緊張なのだ。
アイリーンも7人フォーメーションの練習には形になったと感じているらしく、次なるステップだと思っていたようだ。
燿「次なるステップ?」
アイリーン「ええ。歌も踊りも形になり、スタミナもある程度はついた事でしょう。では奏鳴さんに足りないものはあと何だと思っていて?」
歌も踊りも体力も一定水準になった。あとは何だろう。燿には思い当たらない。曲はASSOCIATIONからもらっており、それに見合う衣装も難航しつつも先日出来上がった。いまは奏鳴用のを作成中だが、それもいずれ出来上がるだろう。
それかと思って行ってみると、アイリーンは違うという。なら燿にはわからない。
アイリーン「では、わたくし達と奏鳴さんの差は何だと思います?」
そう聞かれても・・・・わからない。そう答えると、「本当にプロデューサーですか・・・・」と溜息をつかれた。
アイリーン「いいですか?わたくし達と奏鳴さんの差、それはステージ経験です。わたくし達は予選やイベント、ホームページ用の曲プロモーションPV等で既に経験を積んでいますが・・・・このまま東日本予選を迎えてしまえば、奏鳴さんはステージ未経験のままぶっつけ本番になってしまう。わかりまして?」
確かに・・・・と思う。ぶっつけ本番のまま、1位しか決勝に進めないという条件下で歌わせるわけにはいかない。
アイリーン「そういう訳で、ステージの用意、お願いするわね」
燿「用意?」
アイリーン「ええ。まずステージ経験を積んでもらわなくては。どこかのステージでも路上ライブでも構いません。どこかセッティングしてきて。出来ないとは言わせないわ。や、り、な、さ、い」
燿「は、はい・・・・」
有無を言わさないアイリーンの物言いに、空腹状態のヘビに睨まれたネズミのようになる。話のあと、早速家に帰ってあちこちネットで調べてみる事にする。
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