夕食後、征刃は風呂に入って湯あたりした身体を冷ますため、別荘のベランダにでた。あまり長湯はしないタチなのだが、北海道の気候で温泉・・・・というのが気持ちよくて、ついつい長湯してしまう。
そしてそれはもう1人。風祭燿もそうだった。燿はベランダに先にでており、その背中に声をかけた。
2人して湯あたりしたと言って雑談をはじめる。2人きりだし、ちょうどいいかもしれないと、あの件を聞いてみる事にする。
征刃「なぁ風祭。今日のアイリーンちゃん、様子がおかしかったようだけど、昨日何かあったのか?」
様子がおかしかったのは、午後の歌の練習でもそうだった。様子がおかしいのは燿も気づいていた。いつも彼女の事をみているから。
しかし、昨日の富良野デートでおかしな事はなかったので、思い当たらない。燿はかぶりをふった。
征刃「そうか。別になかったか。じゃあ何か言って怒らせたとかはどうだ?」
燿「それも思い当たりませんね。・・・・いや・・・・」
征刃「ん?何か思い当たる事があったか?」
燿「怒らせたのかどうかわかりませんが、1日中顔が赤かったかもしれません。風邪でもひいてたのかな」
征刃「まぁ朝から夕方までずっとトレーニングや練習だからな・・・・汗だくで風邪引いた・・・・ありえなくもねぇかな」
燿「ですよね。なのに1日連れ回したから怒ってるのかな・・・・。あああ・・・・僕はなんという事を・・・・!!」
征刃は頭を抱えた燿の肩にポンと手を置いてなだめる。
まぁ確かに風邪ひいてるのに1日連れまわしたら具合も悪くなるし、怒りもするかもしれない。
(理由はそれか・・・・?でもあの完璧お嬢様がそんな体調が悪いのにデートに出るだろうか・・・・)
ちょっと腑に落ちないが、もしアイリーンも燿が好きで、燿とデートできるなら風邪程度で寝込んでいられるかという根性でデートしていたのかもしれないが・・・・そんな情熱的行動にでるだろうか?もっとクールで冷静な判断ができる子だと思っていたのだが、そこはやはり中学2年生だ。そんな青春まっただなかな行動もありえるか、という事にした。
明日はアイリーンの調子も良くなるといいな的な会話をし、中へ戻った。
征刃「まったく・・・・皆青春してるねぇ・・・・。俺なんか喧嘩や’人ならざる妖魔’との戦いばっかりでそんな甘々な事無ぇのによ・・・・。俺も彼女ほしい・・・・」
そんなボヤきを呟きながら、自室へと戻って行ったのだった・・・・。
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