月乃宮雅輝、高校3年になり、ゴールデンウイークに差し掛かった頃。
ふと・・・・スマホに溜まりに溜まったデータを整理をするべく、いじっている。データにはゲームもあるが、専ら撮影した写真だらけだ。友人とふざけてとった写真をみては笑い、あちこちの店でとった、なぜこんなのを撮影したのか今になっては分からない飲食店で注文した料理。そして気に入った風景を撮影した写真。様々な写真があったが・・・・
あと部分で指が止まる。それは去年の秋頃までの撮影データだ。今はもういない・・・・・初恋の少女との画像だ・・・・・・・・。
去年・・・・高校2年で初恋なのも遅すぎやしないかという話もあるが、言い寄ってくる女性は大概、自称親衛隊の女性だったり、世界最強財閥の御曹司という肩書きでいいよった来た打算的女性。そんな人ばかりだったのだ。誰も月乃宮雅輝という1人の男としてみてくれたのは・・・・いない。妹とみやこ。そして美冬・・・・妹の友人くらいのものだった。
彼はその友人の1人と恋におちたわけだが。その少女はいまはここにはいない。この世界にすらいない。
今頃どうしているだろうか・・・・そんなことを思う。彼女は人ではなく、おとぎ話の登場人物だった。
紡音シンデレラ・・・・彼の想い人はシンデレラの主人公の少女だった。科学がいくところまで進歩し、子供はゲームなどに夢中のこの時代、童話などのおとぎ話を読む子供はかなり少ない。その所為でおとぎ話の世界・・・・幻想世界がその存在意義をなくしていき、崩壊の最中になったという。そこで生まれたばかりの少女が崩壊してしまった時に生じた歪に呑み込まれ、人間世界に漂流してきたのが約16年前。その時に拾われた個人で育ち、今は誰もが見とれる美しい、そしてカレンな美少女へと成長をした。彼女の姉という2人の女性と幻想世界に帰っていったのが去年の年末。
雅輝「あれから・・・・5ヶ月・・・・か・・・・」
歪がなくなったわけではないので彼女は歪を通ってしばしば人間世界にやってきていた。しかしそのれもいずれ出来なくなるだろう。そもそも、歪を徹のは禁止されているらしいし、いつまで幻想世界があるかも・・・・わからない。歪そのものもなくなるかもしれない。
歪がなくなるのはどういう時になるのだろうか。幻想世界がなくなる時はもちろんだが・・・・あとは・・・・現実の子供がおとぎ話や作り話に興味をもち、その幻想世界の存在意義を取り戻した時・・・・だろう。
今は歪を通って会うことができる。紡音家との関係も修復されたし、シーラと会う事に障害はそれほどない。ゴールデンウイークにも会う約束をしている。
どんな話をしようか。どこにデートに行こうか。雅輝はシュミレーションをし、頭の中で考えていると、ノックもせずに部屋にセレナが入ってきた。入ってきて矢継ぎ早に「大変ですお兄様!!」となにか重大な事件が起きたような血相で。
雅輝「大変ってどうしたんだい?ノックもせずにセレナらしくもない」
セレナ「え、ああ、申し訳ありま・・・・いいえ!!そんなことはどうでもいいのです!!大変なのです!!」
雅輝「うん。大変だということは君の顔をみればわかるけど・・・・どうしたんだい?」
と何気なく聞いたが、セレナの言葉に雅輝も顔色を変える事になる--------------
セレナ「先程シーラが遊びに来ていましたが、とうとうはじまるようです。シンデレラの物語が。近々、シーラの家がある城下町のお城で王子の花嫁候補を決める舞踏会が開催されるようです!!」
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