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2019年10月04日21:31

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ヴェネチア映画祭金獅子賞受賞 『ジョーカー』

コミック原作のハリウッド・メジャー映画としては異例中の異例、ヴェネチア映画祭金獅子賞を受賞した話題作『ジョーカー』を見て来ました。

日本でのロードショーとほぼ同時に全米公開されますが、本国では早速物議を醸しています。

>米映画館チェーン、子どもを映画「ジョーカー」から遠ざけるよう保護者に警告
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=128&from=diary&id=5813751


【物語】
1980年代初頭のゴッサム・シティ。
病気の母を抱え、安アパートに暮らすアーサー(ホアキン・フェニックス)は、イベントにピエロを派遣する会社で働き、どうにか食いつないでいた。一方で、スタンダップ・コメディアンになる夢も持っていた。

しかし、ふとしたことから会社をクビになり、孤独とストレスを募らせたアーサーは、地下鉄の車内で絡んできた酔っぱらいを射殺したことから、不思議な解放感を得る。

そのころゴッサム・シティでは、ストや暴動が多発し、市民の不満は頂点に達しようとしていた。


…ちょっと前までおバカなコメディ『ハングオーバー!』を撮っていたとは思えないトッド・フィリップス監督が、マーティン・スコセッシ風の80年代ノワールを見事に撮り上げました。

この映画に出演もしているロバート・デ・ニーロのギャング映画や、『タクシー・ドライバー』に捧げられたオマージュのようでもありますが、映画の内容は「筋の通った狂気」に満ちています。稀代のヴィラン、ジョーカーの誕生は時代の必然であったと思えてきます。

孤独、ストレス、社会不安、怒りを一身に背負った男を演じるホアキン・フェニックスの、まさにこれは生涯の適役(肉体改造も凄い。ガリガリに痩せて、あばらが浮き出る様が怖い)。無名だった男が”ジョーカー”へと昇華する姿は、神々しくもありました。

トッド・フィリップス監督とは『ハングオーバー!』でも組んでいる、俳優ブラッドリー・クーパーがプロデュースを務めています。この人は『アリー/スター誕生』といい、製作者としてもなかなか良いものを持っているようです。

狂気というのは嫌なものですが、それが筋の通った狂気となると、手に負えない怖さがありました。★★★★。

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