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2018年06月12日07:52

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ファンタジープロレスの巨匠桜井康雄さん追悼(374)

新日本プロレス秋の陣85年「バーニングスピリット・イン・オータム」は10月4日、札幌中島体育センターで開幕。

シリーズ名を見てもわかる通り、「猪木の眼にバーニングスピリットを感じた」と言うブルーザー・ブロディの台詞から取ったバーニングスピリット・イン・サマーに続くブロディシリーズ。ついに73年からこちらは1回も休むことなく開催されて来た新日本プロレス秋の看板シリーズ名、猪木を象徴する「闘魂シリーズ」もブロディが変えてしまった訳です。

数回前の日記で、先シリーズのチャレンジ・スピリット85の最終戦9月19日、東京体育館の熱戦譜を引用し、新日本プロレスの人材不足もこの時期が底、と書きましたが、春頃から坂口副社長が人材補強の為にシリーズオフに渡米、越中詩郎とロサンゼルスで会い移籍交渉を成立させた他、キング・トンガ(プリンス・トンガ、キング・ハク)、ケンドー・ナガサキ(桜田一男)らに接触。

トンガは馬場への義理を理由に断りましたが、日本プロレスの残党から全日本プロレスへ合流した経緯のあるナガサキは馬場からも冷遇されており、坂口からの誘いに応諾。このシリーズは素顔のランボー・サクラダのリングネームで新日本プロレス参戦が決まりました。

また、ビンス・マクマホン・シニアの逝去に伴い、ビンス・マクマホンが実権を握ったWWFが前年から開始した全米テリトリー制圧に向け、マーケット買収に多額の資金を必要としていたところから、前年、推定年間50万ドルの業務提携料を支払わされ、その割には十分なメリットを享受することが出来ず、ビンスに頼らない外国人ルートの新規開拓は必須でした。

元国際プロレスの吉原功氏を顧問に迎え、カナダ・カルガリー在住の大剛鉄之助をブッカーとして外国人を招聘、吉原氏の死後も関係は継続しますが、やはり世界的なネームバリューのある外国人を呼べるだけの力はなく、NWAもAWAも馬場に押さえられていました。

坂口が提携先に選んだのはこの年、「これからは自分達だけでやっていく」とNWAから脱退し、独自路線を歩き出したテキサス州ダラスのフリッツ・フォン・エリック主宰の「ワールドクラス・レスリング」(WCWA)でした。

フリッツと新日本プロレスはブロディの1本釣りの時から関係は悪くなく、ブロディが心を許す数少ないプロモーターだったフリッツとの交渉はスムースに運びました。

しかし、フリッツは日本のプロレス界の状況は把握していたようで金銭的にはシビアな要求をし、新日本プロレスの足許を見たビジネスを行い、坂口は「エリックの野郎、ふっかけやがってよ〜!」と関係者に怒りをもらしていたそうです…

ともあれ、ケビン・フォン・エリックとケリー・フォン・エリックのエリック兄弟が開幕戦のみ特別参加。

元トンガ力士、椰子ノ島で全日本プロレスのキング・トンガと同期で大相撲朝日山部屋にいたコンガ・ザ・バーバリアン、バッドニュース・アレン、レイ・キャンディ(ムハマド・カリムとして84年3月に新日本に来日)、リック・オリバー(ゲシュタポ)、カール・スタイナー(ボブ・ダラセーラ)、全日本プロレスより出戻りのフィッシュマンらの他、シリーズ後半には怪物レスラーのジャイアント・グスタブ(マネージャー、ブッチャー・バション)らが来日し、何とか格好がついた感じでした。

日本勢もヤングライオン杯で同点2位ながら足の負傷で決勝進出ならなかった後藤達俊が短期のフロリダ遠征から凱旋帰国しています。
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