83年3月1日、秋田市立体育館でのテレビ収録(観衆3200人満員)ではメインイベントで天龍と上田馬之助が全日本プロレス初となるランバージャックデスマッチが対戦しています。
「木こりの喧嘩」を意味するランバージャックデスマッチは新日本プロレスのお家芸であり、猪木vsタイガー・ジェット・シン(73年11月30日福山市体育館、79年4月5日東京体育館NWFヘビー級戦、同年10月4日蔵前国技館NWFヘビー級戦はオイルデスマッチがランバージャック形式で行われている)、猪木vsザ・シーク(74年11月13日那覇市奥武山体育館)、猪木vsラッシャー木村(81年11月5日蔵前国技館)など完全決着を目的としてしばしば行われています。
双方のセコンド陣がリングを囲み、リング下に落ちて来た選手をリング内に上げて試合を続行させるスタイルでしたが、セコンドが試合に介入することやセコンド同士の小競り合いなどが度々あり、最後は双方のセコンドがリングに入って来て乱闘を始めるのが定番パターンでなかなか完全決着が難しい、というのが実態でした。
とはいえ、この試合をメインに持ってきたということは馬場抜きシリーズだからこそ思い切ったマッチメークが出来たのでしょう。
天龍側はグレート小鹿、石川敬士、マイティ井上、ロッキー羽田。上田側には鶴見五郎、ジム・デュラン、マイク・デービス、ビクター・ジョビカ
の計8人がセコンドとしてリングを取り囲みました。
試合は若さと体力に勝る天龍がドリルアホール・パイルドライバー、延髄斬りと攻勢に出ましたが上田も凶器打ち、チョークと得意の反則で反撃。
リング上で天龍が上田を足4の字固めにガッチリと捕らえました。場外へのエスケープは不可です。
勝負あったかと思った時にスパナを持った鶴見が乱入して天龍を攻撃、これでレフェリーのジョー樋口はゴングを要請、10分8秒、天龍の反則勝ちを宣告しました。
完全決着を謳った逃げ場のないランバージャック形式の試合はセコンド乱入の余地がありやはり実際の完全決着には至りませんでしたが、馬場がいなかったことでこのシリーズ実質ナンバー2に番付が上がった天龍はシン、上田とメインでシングルで対戦しピンフォール勝ちは出来なかったものの、負けなかったのは特筆すべきことでした。
乱入した鶴見はPWF本部より6か月の出場停止処分を受けています。(ただし、最終戦まで普通に試合に出場している、おそらく遠征に出されることが決まっていたかと思料)
セミファイナルでは鶴田とカブキがタッグを結成、シン、鶴見組と対戦しカブキがスリーパー・ホールドで鶴見を絞め落としての体固め。
名古屋で鶴田のUNヘビー級王座に挑戦して敗れたトミー・リッチはM井上をフライング・ボディシザースドロップからの体固めで破っています。
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