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2016年11月17日11:10

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相変わらず食は薄いが 『続・深夜食堂』

同名漫画の映画化でヒット作となった『深夜食堂』の続編、『続・深夜食堂』を見て来ました。

全3話からなるオムニバス形式の物語ですが、1年間を通して四季の感じられる展開になっています。


【物語】
深夜から早朝にかけてのみ営業している、新宿の片隅にある食堂「めしや」。
”作れるものなら何でも作る”マスター(小林薫)のもとには、多くの常連客が集まってくる。

第一話「焼肉定食」
常連たちに葬式が重なり、喪服の客でいっぱいになった「めしや」に、もう一人、喪服の女(河井青葉)がやってくる。しかしこの女は、ストレス発散のために喪服を着るのが趣味という訳ありで…。

第二話「焼きうどん」
そば屋の息子・清太(池松壮亮)は、店を継がせようとする母(キムラ緑子)に反発していたが、年上の恋人(小島聖)との結婚話が思いがけない形で母にばれてしまう。

第三話「豚汁定食」
詐欺にひっかかり、途方に暮れて「めしや」にやってくたお婆さん(渡辺美佐子)。
かつて「めしや」でも働いていた料理人のみちる(多部未華子)がお婆さんを家に泊めてやるが、彼女が上京したのには理由があった。


…この映画、女優がとてもいいです。

中でも第一話の河井青葉、第二話の小島聖は、まだこんないい女優が邦画にいたのかという驚きをもって見ていたほどで、演技がうまい訳ではないのですが、その雰囲気と佇まいが古き良き日本映画を見ているようで何とも言えません。

それに対して男優陣は、どこか間抜けでコミカルな登場人物が多い中(大物の佐藤浩市など)、主役に位置するマスター=小林薫の包容力と安定感は堂々たるものです。当たり役と言って良いでしょう。

前作でも感じた、”食をモチーフとした映画なのに食の描写が薄い”という問題点は改善されていません。30分枠のTVドラマ版では問題なかったので、2時間弱の映画の尺にしたときに発生するこの問題点は、改善の余地がありそうです。

こういうタイプのシリーズ映画は日本から絶滅したと思っていましたが、『続・深夜食堂』という潔いタイトルも良いもので、第3作にも大いに期待できそうです。

★★★。
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