『インヒアレント・ヴァイス』
最初観たときの驚きはマーティンショートだったけれど、それも後であれってマーティンだったんだ、との驚きであったが、最初観たときは、固有名詞も多くて、筋についていくのがやっとな感じだったけれど、今回はだいたいの通しは分かっていたのもあるけど、観終わってちょっと感動する。PTAが描くものは概してエターナル・ラヴなんだと気付く。ブギーナイツとマグノリアに比すれば短いパンチドランクラヴ、遠い場所に行くとこも、前の土地のショットの次は行った先の場所のショットと、ブギーナイツとマグノリアの描写よりもショートカットなディスクリプションだけれど、あれもエターナル・ラヴが分かり易く表されていたし、もちろん前2作もそうであるし、どれもこれも友愛や恋愛をひっくるめてのエターナル・ラヴが表されているな、となる。オーウェン・ウィルソンをホームに返してあげる時の灯り、あれがとてもそれ表している。主人公と彼女の霧の中でのハイウェイもそれだけど、ピンチョンは情報過多なメタフィクションに、イマヘイやワカマツ、新藤兼人が日本にしかないものを表すように、アメリカしかないものを表し、そしてある意味、倦怠感や開放感といったようなアトモスフィア、時代のそれを表していたのか、と、感じ、それなのなら、ピンチョンがPTAに映像化を託したのは納得、となる。
グリーウッドのスコア、ティオムキンやローザのハリウッド映画音楽を想起させるつくり、よかった。
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