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2024年10月20日12:10

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ストロング小林さん追悼最終章(838)

84年新日本プロレス「新春黄金シリーズ」2月3日札幌中島体育センター雪まつり興行はテレビ生中継。セミ前に組まれた藤波辰巳に長州力が挑戦したWWFインターナショナル・ヘビー級選手権試合。

ここで事件が発生。この日第4試合で木戸修と組んで維新軍のアニマル浜口&谷津嘉章組と対戦した藤原喜明は流血させられ浜口のブロックバスター(サモアン・スープレックス)の前にフォール負け。その怨みを維新軍に晴らそうと入場時の長州を鉄パイプで襲撃、流血させてしまい、長州は出血多量により試合をすることが出来ず前代未聞の「試合不成立」となりました。

藤波は「俺の気持ちがお前たちにわかってたまるか。俺はこんな会社、明日にでもやめたい。試合などしたくない。猪木さんに言っとけ。俺は絶対に謝らないからな!」とコメントし雪の中、上半身裸のまま会場を後にしタクシーに乗り込むという、これもまた珍しいエピソードを生んでいます。藤波は翌日から猪木とのタッグをボイコット。

後にこれは「猪木の考えた仕込み」説が定説になってしまいましたが、当時の緊迫感は凄まじかったです。この一件で藤原が一躍ブレイクし「中堅の実力者」から「テロリスト」としてプロレスラーとしての番付が一気に上がっていきました。

セミファイナルはWWFジュニア・ヘビー級王座決定リーグ戦、ダイナマイト・キッドとデイビーボーイ・スミスの従兄弟対決でキッドが一日の長を見せてリングアウト勝ち。

メインイベントは猪木&前田明(日明)組とハルク・ホーガン&アイアン・マイク・シャープ組のタッグマッチで猪木が延髄斬りからの体固めでシャープをフォールしましたが試合後、猪木が前田に「気合のビンタ」を一発。猪木から見れば「オメェがしっかりしなきゃいけねぇんだ」的なパフォーマンスでしたが前田が素の表情になってしまい、新日本プロレスの何か歯車が狂ってしまったような印象を受けました。

2月7日蔵前国技館大会、メインイベントは猪木がバッドニュース・アレンと対戦し、延髄斬りからの卍固めでギブアップさせました。新日本プロレスとしてはこの日に前83年6月2日蔵前国技館でのIWGP優勝決定戦以来となるホーガンとの一騎討ちを望んでいましたが、ホーガンがWWF世界ヘビー級王者となってしまい、マッチメイク上、安易な決着の付け方は難しく再戦は見送りとされています。

セミファイナルでは猪木とのタッグをボイコットしている藤波がラッシャー木村とシングルで対戦、暴走して反則負け。

セミ前は長州&谷津組の維新軍とホーガン&IMシャープ組が対戦、ホーガンのアックスボンバーと長州のリキラリアットが相撃つ名シーンを生み出しましたがホーガンがアックスボンバーから谷津を片エビ固め。

WWFジュニア・ヘビー級王座決定リーグ戦優勝決定戦が行われ、1位に31.5点のキッド、スミス、ザ・コブラの3人が同点で並び、3選手による巴戦(先に2勝した選手が優勝)となりました。

組合わせは抽選で決められ、第1試合のコブラvsスミスは両者リングアウト。第2試合のキッドvsスミスの札幌での再戦は接戦の末、またもキッドがリングアウト勝ち。第3試合がキッドvsコブラとなり、キッドが高速バックドロップからエビ固めで強引に押さえ込んでカウント3を奪い、キッドが優勝、第10代王者となりました。

札幌で長州を襲撃し「テロリスト」として脚光を浴びた藤原が浜口とシングルで対戦。浜口に額の絆創膏を剥がされて傷口を攻撃され流血しましたが、札幌でフィニッシュに使われてフォール負けしたブロックバスター(サモアン・スープレックス)からのカバーをカウント1で跳ね除けて観客席からはどよめきと歓声が起きました。

藤原は一本足頭突き、タイガー・ジェット・シンのコブラクローばりのロープに飛ばしてのカウンターのチョーク攻撃を見せて大暴れ、最後は浜口のセコンドにいた長州ら維新軍が上がってきて藤原を袋叩きにし藤原の反則勝ちとなっています。

シリーズ最終戦2月9日大阪府立体育会館では猪木&前田&藤原組の新日本プロレス本隊と長州&浜口&谷津組の維新軍の6人タッグマッチがメイン。この試合、維新軍が藤原の頭部を集中攻撃して大流血に追い込み、藤原がレフェリーストップ負けを喫しました。

セミファイナルはホーガンとR木村の異色のシングルマッチでR木村の反則負け。この試合がR木村最後の新日本プロレスでの試合となりました。

コブラのNWA世界ジュニア・ヘビー級王座には小林邦昭が挑戦し両者フェンスアウトの引き分けでコブラが初防衛。WWFジュニア・ヘビー級王座は逃したコブラでしたがこちらはベルトを死守。

シリーズ終了後は初のフィリピン遠征が行われました。新日本プロレスを招聘したのは元東京プロレス、国際プロレスの大磯武。大磯は74年1月に国際プロレスを退団後フリーとしてフィリピンに移住し現地でプロレス団体を旗揚げしていました。

初日の2月12日(現地時間)ケソン市アラネタ・コロシアムでは猪木がアレンと「ケソン市長杯争奪戦」で対戦し猪木が延髄斬りからの体固めで勝利。前田と長州のシングルマッチが唐突に実現し僅か5分21秒、長州が体固めでフォール勝ちしています。 

2日目の2月13日(現地時間)の同所では藤波がキラー・カーンとWWFインターナショナル・ヘビー級王座を賭けて対戦、両者リングアウトの引き分けで2度目のタイトル防衛。この日藤波は若手時代以来の赤のショートタイツを着用。

セミファイナルは猪木&前田組vs長州&浜口組で猪木が浜口を延髄斬りからの体固めで破っていますがこの試合が前田の新日本プロレス「所属」ラストマッチとなりました。

2月13日、ザ・タイガーの佐山聡が世田谷区瀬田に「タイガージム」をオープン、オープニングセレモニーが行われ、当時キャリア3年目だった山崎一夫が新日本プロレスを退団してインストラクターとして参加しています。
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