81年新日本プロレス「ブラディ・ファイト・シリーズ」最終戦、9月23日田園コロシアム(テレビ収録、観衆13,500人超満員発表)大会。本大会は「創立10周年記念興行第2弾」として行われました。
田園コロシアム始まって以来最大の大入り。私は高校の同級生5人と一緒に観戦しに行きましたがチケットは既に完売で、急遽、パイプイスに貼る座席番号の紙の裏に「1,000円」(※高校生なのになぜ1,000円なのかは追求しないこと)と書いたものを買って入場しました。その紙はチケットではないから雑に取り扱ったか、紛失してしまい手元にありません。
後数十分遅かったら入れなかったでしょう。
この日は5大シングルマッチが組まれており、今回は第5試合のIWGPアジア・ゾーン予選、坂口征二とストロング小林の一戦から振り返りたいと思います。
第1〜4試合まではスタンドの外にある会場の照明だけでリング上は暗かったですが、坂口vsS小林戦からテレビ中継用のリング照明がつけられて会場が明るくなりました。
スロースターターとして知られるS小林ですが海外遠征の成果を見せようと、後から入場してきた坂口にゴング前から奇襲攻撃、坂口を場外に投げ落とすとエプロンに額を叩きつけて先にリング内に上がります。
「行くぞ!」とアピールしてコーナーに詰めた坂口にショルダー・ブロックのラッシュで攻め立てますが、坂口もグラウンドにS小林を引き摺り込んで反撃。クルスフィックスからの珍しい腕ひしぎ逆十字固め。元柔道日本一の腕ひしぎは強烈です。
ロープに逃れたS小林、両者スタンドの体勢からS小林はベアハッグ、坂口は両腕をこじ入れて倒し再び腕攻め。S小林は場外にエスケープ、エプロンまで上がって来たところを坂口はリング内からのジャンピング・ニーアタック、S小林はたまらず場外に転落、追う坂口。
場外でS小林はヘッドバット、坂口もパンチで応戦し腰が引けたS小林をヘッドロックに捕らえてコーナーの鉄柱へ一直線。額を鉄柱に叩きつけS小林はダウン、素早くリングに上がる坂口。9分53秒、坂口のリングアウト勝ちとなりました。
結果的にこの試合が最後の坂口戦となった訳です。北米タッグ王座を通算3年2か月に亘って保持し魅力あるパワーファイターコンビの最後の対戦。通算対戦成績はS小林の6戦1勝3敗2分となっています。
続いて第6試合、タイガーマスクとソラールのシングルマッチ30分1本勝負。
ソラールがドロップキックで先制、タイガーマスクに組み付いてヘッドロックのに捕らえてから自らジャンプして大きく後ろへバック転かもしくは反動を利しての首投げで投げようとしたところ、タイガーマスクがこれを嫌ってソラールをマットに叩きつけてしまいました。
ソラールの身体は左肩からマットに転落、左肩を直接強打してしまいました。
レフェリーの山本小鉄はソラールの左肩を無理矢理何度も引っ張って試合続行を促します。しかし、ソラールはリング下に降りてセコンドにいたメキシコ人プロレス留学生、ブラック・キャットに何やらアピールしました。
おそらく「脱臼している可能性があるから闘えないと伝えろ」と言っていたのではないかと思われます。
しかしレフェリーの小鉄は試合続行を指示。タイガーマスクは異変を感じたか、ミドルキックを連発してからスタンドの状態でソラールの左腕をアームロックに捕らえました。ですがどう見ても力は入っておらず、見せかけのような固め方。ここで小鉄はようやく試合終了のゴングを鳴らし8分51秒、腕固めでタイガーマスクのギブアップ勝ちとなりましたが後味が悪い一戦となってしまいました。
第7試合は藤波辰巳にエル・ソリタリオが挑戦したWWFジュニア・ヘビー級選手権試合60分1本勝負。カウボーイハットにヒラヒラの白コスチュームで入場してきた藤波。
ゴングと同時にソリタリオの腕を取り、アームロックからネックロック。ロープに飛ばしてのドロップキック、だがソリタリオはこれを外して藤波は自爆、ダウンした藤波でしたが直ぐに立ち上がってアリキックで追い込んでいきます。
正攻法では敵わぬとみたか、ソリタリオは組み付いて倒すと馬乗りになってのマウントパンチを連発、しかし藤波は下になりながらソリタリオの両脚をフックすると両腕でぐいっと持ち上げてのリバース・ロメロスペシャル(逆さ吊り天井)。ミル・マスカラスがよく見せる技です。
藤波は技を解いてスタンドの状態からドロップキック、2回目も自爆、ソリタリオが逆にドロップキック、これはヒットし藤波は場外に転落、ソリタリオは場外の藤波にプランチャ。上がってきたところをブレーンバスター、藤波はカウント2でクリア。
今度は藤波がソリタリオを場外へ落としてドラゴン・ロケット、素早くリングに上がり、続けて上がってきたソリタリオをロープ越しの滞空時間の長いブレーンバスター、フォールの体勢に入ってカウント3。12分、体固めで藤波が勝利。27度目のタイトル防衛に成功しています。(この項続く)
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